炎天夢 東京湾臨海署安積班

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.55
  • (14)
  • (44)
  • (52)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 300
感想 : 55
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758413374

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「購入」
    お台場に再興された東京湾臨海署の第一強行犯係安積班を率いる安積剛志(つよし)係長の活躍を書いた物語です。

    東京湾の夢の島江東マリーナに水死体が発見されたとの一報が安積班に入る。水死体は、グラビアアイドルの立原彩花(あやか)28才。彩花は、ボートの紐で絞殺されて海に捨てられたものであることが分かる。
    安積班の中で特異な臭覚を持つ須田三郎巡査部長が、彩花の所属するプロダクションの親会社の社長で芸能界のドンと呼ばれる柳井武春と彩花が、ここ2週間ほどケンカしていることを突き止める。
    捜査本部は、柳井を犯人として追いはじめるが。須田は、柳井と 確執のあるベテラン歌手で俳優である石黒雅雄(まさお)のプレジャーボートが柳井と同じ江東マリーナに係留されている事に関心をむける。
    須田の尽力で犯人は、1年前に覚醒剤で捕まった石黒の元マネージャー寺岡昭信が、所属するプロダクションの親会社の社長柳井に解雇されたと思って、復讐に柳井の愛人である彩花を殺したと判明した。
    安積班シリーズを読むのは2冊目です。

    【読後】
    シリーズの1冊目から読みたかったのですが、昨日、散歩の途中に寄ったブックオフで、今野敏さんの安積班の単行本2冊を含む、3冊990円で買って読みだしました。安積班シリーズを読み始めたら止まらずとうとう買ってきた2冊とも読み終りました。そして、「道標」で安積の巡査からのドラマを読んだために違和感がなく読み進めることが出来ました。読みやすく、展開も早く、30から40ページ毎に目を休めながら読んできました。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    安積班シリーズ17作目
    炎天夢(えんてんむ) ー 東京湾臨海署安積班シリーズの12作目
    2019.06発行。字の大きさは…小。2022.10.04読了。★★★☆☆
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    《安積班シリーズ一覧》
    安積班シリーズは、台場をはじめとする湾岸地域を管轄する警視庁東京湾臨海警察署を舞台に、安積警部補率いる刑事課強行犯係安積班の活躍を描く。なお、「蓬莱」から「神南署安積班」までは、原宿の神南署を舞台にしている。
    ●《ベイエリア分署編》
    01.二十標的 東京ベイエリア分署
    02.虚構の殺人者 東京ベイエリア分署
    03.硝子の殺人者 東京ベイエリア分署
    ●《神南署編》
    01.警視庁神南署
    02.神南署安積班
    ●《東京湾臨海署編》
    01.残照
    02.陽炎 東京湾臨海署安積班
    03.最前線 東京湾臨海署安積班
    04.半夏生 東京湾臨海署安積班
    05.花水木 東京湾臨海署安積班
    06.夕暴雨 東京湾臨海署安積班
    07.烈日 東京湾臨海署安積班
    08.晩夏 東京湾臨海署安積班
    09.捜査組曲 東京湾臨海署安積班
    10.潮流 東京湾臨海署安積班
    11.道標 東京湾臨海署安積班 2022.10.03購入 04読了
    12.炎天夢 東京湾臨海署安積班 2022.10.03購入 04読了
    13.暮鐘 東京湾臨海署安積班
    ●《今野敏著・監修》
    01.安積班読本
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  • 相変わらず安定の読みやすさ『安積班シリーズ』♪
    安積班のレビューを書くときにいつもこの出だしのような気がする…w
    だって、安心安定の満足感だからしかたないですよねw

    今回も安積の優秀さが発揮されていました
    「困ったときには、すぐに上司に相談しろ。仕事のトラブルを抱え込んで、一人で悩むのはばからしい。そのために上司がいるのだ」
    頼りになる上司がいるなら相談してスムーズに解決するのが一番
    安積さんの周りにはその頼りになる上司がしっかりいるんです!

    「自分では判断がつかないことは部下にも意見を求める」 
    上司だけじゃなく頼りになる部下がいるなら相談するのも有りなんです
    安積さんの周りにはその頼りになる部下がしっかりいるんです!

    安積の本当に頼りになる上司、部下に恵まれていますね♪

    そして今回は、刑事部長に質問、意見をする安積の姿も
    安積は『度胸』という新たな武器を手に入れ、さらにレベルアップした  タラタラタッタッタァ~ン♪

  • 安定の安積班シリーズ。
    今回はグラビアアイドルが殺された事件を追う。

    芸能界のドンと呼ばれ、彼に気に入られた者はあっという間にスターになり、嫌われれば消される。そんな噂がある男が被疑者として浮上する。
    二人が愛人関係では?という噂、十三年前の事件の揉み消しの噂、その揉み消しに関わったのが現在の刑事部長ではないかという憶測。

    相変わらず安積は噂や憶測に振り回されない。自分や部下、捜査員たちが調べた事実、実際に関係者と話した印象を大事にする。
    それでも人間、どうしても先入観を持ってしまう部分もあるのだが。

    長くシリーズを読んできた者としては、相楽氏がずいぶん落ち着いたなと感慨深く思うし、須田の運の強さや村雨の慎重さ、速水の署内パトロールは相変わらずだとニンマリするし、楽しめた。
    安積のような刑事ばかりなら冤罪も減るかも知れない。

    噂や憶測に惑わされない、正しい事実を見る目を養うことこそが刑事の役目なのかも知れない。

    • やまさん
      fukuさん
      おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      私の回りでは、葉が色づいて来ました。
      これからが楽しみです。
      なお...
      fukuさん
      おはようございます。
      いいね!有難う御座います。
      私の回りでは、葉が色づいて来ました。
      これからが楽しみです。
      なお、きょうは、曇ってどんよりしています。
      午後から晴れるようですが。
      今日も一日、健康に注意して頑張ります。
      やま
      2019/11/13
  • 安積班長の人柄に惹かれます。周りはクセのある人物が多いですが、中でも田端課長はさっぱりしてていいですね。

  • 安積班シリーズ長編。
    どのシリーズでも書いているが、「隠蔽捜査」も「樋口」も、そしてこの「安積班」ももはや登場人物が違うだけで、内容が大差なく、安定と言えば、安定だが、もう何年も登場人物が変わらないことも違和感があり、以前のように出版されたら、すぐに読むことがなくなった。
    今回はマリーナでグラビアアイドルが絞殺された遺体で見つかる。
    勤務明けの安積班だったが、二班が火事で出動中だった為に臨場することに。
    殺人現場となったクルーズ船の持ち主は大手芸能事務所の社長。会員制でカードがないと出入り出来ないことから、その社長が容疑者となるが、何やら刑事部長の様子がおかしいことに気づく安積。
    被害者と容疑者の愛人関係が疑われる中、安積は芸能界のタブーに切り込むことが出来るのか・・・?
    昨年発売なので、昨年多数見られた芸能人の独立騒動前に書かれたと思われるが、実際の芸能事務所の「ドン」と言われる存在がチラチラ頭に浮かぶ。
    そもそも、芸能人とは言え、一人が殺害されただけで、捜査本部が立つのも謎だし、毎日のように警視庁の刑事部長が現れるのも不自然。
    タイトルの「炎天夢」も活かされておらず、キレもなく、何だかだらだらしていて、段々面白さが無くなって来ているのが残念でならない。

  • 安積班シリーズ(テレビだとハンチョウシリーズというのか?そちらは見たことない)

    芸能界のドンと言われているプロダクションのオーナーの愛人とみられる女が、オーナーの船の近くで死体となって発見された。

    容疑者はそのオーナーか?
    果たして動機は何か?


    ちょっと単調だったかな、、、

  • 勘違いが勘違いを生んでもたらされた悲劇の事件。
    そして、思い違いからくる思想の誘導。
    それらが組み合わさってややこしい道のりを辿らなければいけなかった捜査。
    そんな中で生まれる捜査仲間同士の信頼とチームワークは見ものだった。

  • 相変わらず須田さん有能すぎて。村雨さんへの苦手意識もちょっと和らいでいるのかな?最後は相楽さんともちょっと良い感じなんだけど、佐治さんとは色々合わないようで。てんこもりな一冊でした。読み進めてくると、隠蔽捜査シリーズの方が好きだな、と思う。安積さんvs竜崎さんの構図になってきて。私の脳内で。事件としては、そんな理由で殺された被害者が可哀相。海堀さんとの最後の対面はあっさりし過ぎていて拍子抜け。

  • 相楽ってそんなキャラだった?

  • 安積さんの人の良さで凶悪犯に対抗できるのか?

著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今野敏の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×