警官の酒場

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 218
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758414548

感想・レビュー・書評

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  • 道警シリーズ、第1シーズン完結編。
    「笑う警官」から、どれくらいの年月が経っているのか、もう分からないけど、佐伯、津久井、小島の決断を描いた本作。
    本筋から離れながらも、それぞれの場所で活躍を続ける3人だったが、そろそろ本筋に戻る時が迫る。
    車輌盗難を捜査する佐伯、繁華街でスマホを奪われた少女の対応をする小島、機捜として立てこもり事件をスマートに解決する津久井。
    相変わらず、三者三様活躍を続けているが、札幌近くの厚真で起きた強盗殺人事件が3人の追っている事件を結びつけていく。
    今、警察物と言えばこれ!と言うぐらい出て来る「闇バイト」を扱いながらも、これまでの道警シリーズさもきちんと描かれ、400ページ超えでも、あっという間に読んでしまう、先が気になる展開なのはさすがの一言。
    何作か前に佐伯と小島が別れを決意したこともあり、ずっと同じ部署、同じバディと言うのも続けられないだろうなぁ、と思っていたが、こういう形で第1シリーズ完結を取るとは!
    もう道警の問題を知っている人も少ないと思うが、この面子が違うステージで活躍してくれるのが、第2シーズンであることを期待したい。

  • 工事現場に停めておいた、ボロ車の盗難事件を追う、佐伯。
    人質をとった、サッポロファクトリーの傷害事件に対応する、津久井。
    女子高生のスマホ強奪事件を追う、小島。

    それぞれが捜査をしていくうちに、事態が絡み合ってきて……。

    道警シリーズ。

    同時多発的に事件と捜査が進行するので、テンポがいい。

    父親の介護状態の悪化と、昇進試験の打診。
    佐伯の個人的な問題も含め、メンバーがまた一歩、それぞれの道を歩みだす。

    第1シーズン完とのことで、第2シーズンが新しい体制ではじまるということか。

  • 「警官の酒場」佐々木譲さん 組織悪、人生も描き11作目 : 読売新聞(2024/03/08)
    https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/interviews/20240304-OYT1T50056/

    角川春樹の一言から始まった佐々木譲の「道警シリーズ」の魅力とは? 第1シーズン完結を機に20年の歩みを振り返る | 対談・鼎談 | Book Bang(ランティエ 2024年2月号 掲載)
    https://www.bookbang.jp/review/article/770801

    人気シリーズ 20年の節目
    <ほっかいどうの本>警官の酒場:北海道新聞デジタル
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/991467/

    佐々木譲/北海道警察シリーズ
    http://www.kadokawaharuki.co.jp/special/sasaki/

    佐々木譲資料館
    http://www.sasakijo.com/

    警官の酒場|書籍情報|株式会社 角川春樹事務所 - Kadokawa Haruki Corporation
    http://www.kadokawaharuki.co.jp/book/detail/detail.php?no=7132

  • 相変わらずのモジュール。ミステリ的には大した話ではないけど、相変わらず読ませます。今後の新展開に期待。

  • 佐々木譲さんの道警シリーズ最新作「警官の酒場」読了。

    帯に「第1シーズン完!」と書いてある。これでひと段落になるのか、と、ちょっと心して読みました。道警シリーズはこれで11作目。

    今回も、今までのメンバー、佐伯+新宮、津久井、小島が活躍。警察組織に反旗を翻したことがある佐伯は、相変わらず小さな窃盗事件ぐらいしか与えられないが、頭の回転の良さと誠実さで大きな事件へのヒントを掴んでいく。

    今作で描かれているのは闇バイトによる犯罪。

    いつものように、メンバーたちが活躍して、事件を解決して、そして、第1シーズンの終わりにふさわしく、それぞれがそれぞれの決断をする。

    あぁ、もう、この4人が今までのように協力して活躍することはなくなるのか、と思うと寂しい。

    続きを書く予定があるのかどうか、と、ちょっとググってみたら、佐々木譲さんと角川春樹さんの対談記事を見つけまして、そこには、ちゃんと第2シーズンの構想が!

    今までのように、同じ署内で事件を追うことにはならないでしょうけれど、きっとちょこちょこと他のメンバーも出てきてくれるんじゃないか、と期待しよう。

  • タイトルにもなっている酒場がどのタイミングで登場するのか。それを気にしながら読むとよりスリリング。部署は違ってもガッツリ繋がっている仲間、新章の予感もあり次作が楽しみ。

  • 安定感ある「道警シリーズ」ももう何作目なんだろう。9作目・10作目あたりか。最初から順番に読まないと全く面白くないストーリだが、続けて読むと病みつきになる。本作は然程特筆すべき良作でもないが、まあシリーズものの安定感で読める。

  • 紐解き始めると簡単に停められなくなる。「続き」が気になって、頁を繰る手が停められず、「続きは後で…」というようにする機を逸してしまう。長く親しんでいるシリーズの新作で、全体としては第11作ということになる。「親しんでいるシリーズの新作」となれば、「少し離れた場所に在る友人や知人の近況に触れる」という感覚で愉しめると思うのだが、本作も正しくそういう感だ。
    本作は北海道警察を舞台とするシリーズである。第1作は警察部内での妙な出来事を何とかしようとする様子が描かれ、やがて第1作以来の面々が各々に動き廻る事件モノというようなシリーズ展開となる。
    第1作の一件等も在って、主流を外れるような感じになった佐伯警部補は、大通警察署の盗犯係なのだが、関わる事案で手腕を発揮し続けている。少し若い新宮は佐伯の下で活動している。同じ大通署の少年係には女性刑事の小島が在って、佐伯との関係の変遷がシリーズの中で見受けられる。そして佐伯とは古くからの仲間である津久井は、第1作の一件の故に閑職に在ったのだが、長正寺警部の引きで機動捜査班に配置されて活躍している。
    本作でもこうした主要人物達は健在である。そして各々の活躍が描かれ、物語が展開する。
    佐伯は、老いた父親の介護というような個人的な課題も抱えるようになっている。他方、上司から警部昇任試験の受験を強く勧められていた。昇任した場合の研修で、少し長く家を空けることになるという事情も在り、佐伯は受験を逡巡していた。そういう中で佐伯は事件に関り始める。
    佐伯が着手した事件は、設備工事会社が現場で使っていた古い車輌の盗難という騒ぎだった。車輌そのものは高価なモノではない。どうやら車輌ではなく積まれていた工具等が盗まれたようだった。
    他方で、街での危険な事案に駆け回る津久井達の動き、女子高生のスマートフォンがひったくられたという事案や、女性を支援する団体への嫌がらせという事案に対応する小島の動きが在る。
    そんな時に事件は起こる。馬産地で牧場を営む夫妻の家に強盗が押し込んだ。4人組による犯行だが、犯行時に牧場主の男の頭を強打した者が在り、牧場主は死亡してしまった。結果的に「強盗殺人事件」となってしまった。
    「強盗殺人事件」の捜査が始まった他方、札幌市内の千歳線沿線である上野幌駅で不審な車輌が発見された。そして遺体も発見された。不審な車輌は新千歳空港に早朝に現れていたことが確認され、「強盗殺人事件」の犯行グループは札幌方面に入り込んだと推定された。
    津久井の所属する機動捜査班はこの「強盗殺人事件」に関連すると見受けられる事案を精力的に追っていた。他方、佐伯達は盗難または紛失の届け出が全く無いスマートフォンが8台も纏まって見付かったという不審な事案を捜査していた。
    各自が関わる事案が次第に交錯し、事の真相が明らかになって行く。
    本作は佐伯、津久井、小島、更に「強盗殺人事件」に関わってしまった4人組の1人と、次々に視点人物を換えながらスピーディーに展開する。目が離せない…
    このシリーズでは、狸小路8丁目に在ると設定されている<ブラックバード>というジャズバーが頻繁に登場している。本作でも登場し、このエピソードの中での重要な出来事が起こる。
    このシリーズでは札幌等で作中の出来事が起こっている。極個人的な事情ではあるが、土地勘が在る場所が多く出て来るので、各部の描写が凄く迫る感じだ。勿論、フィクションの小説なので、多少のアレンジは在る訳だが。
    ここまでの11作は或る程度の一定間隔で登場したように思う。今作を読了してみると、次作が在るなら少し長く間隔が開くかもしれないという気がしてしまう。或いは、装いを新たにした「道警シリーズ」に模様替えも在るのかもしれない。
    何れにしても、夢中になれる作品で、凄く愉しいので御薦めしたい。

  • 2004年からもう11作目。津久井の射殺命令で始まり津久井のハッピーエンドでシリーズ終わるのかな。次々と起こる事件、今回も佐伯一家が横糸のように絡み合って解決。そのスピード感に引き込まれる。今野さんと、また違った味わい。“勘ではなく経験からくる想像力”

  • 道警シリーズ11作にしてシーズン1完結編(らしい)。道警大通警察署の盗犯係佐伯と新宮はスマホの盗難事件を追い、少年係の小島はスマホのひったくり事件を追う。それぞれの事件は闇バイトによる殺人強盗事件へと収斂していく。津久井が警官を辞めてジャズピアニスト奈津美と、佐伯が父を施設に預け小島と元サヤに?一区切りの1冊。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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