- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758430401
感想・レビュー・書評
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瓶やカプセルに入り、波間を胃の中を浮遊している感じ。“普通”をどことなく嫌悪しつつもそこに浸っているが、決して交わらない...。この終わり方は好きだなぁ。この衝動が生きる力になる。
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友人の家探しで目をつけた木造アパートはあいにく満室。住人を一人追い出そうとするが、六人の住人は不思議な人間たちばかり。奇怪な人間模様を通じて、人々の居場所はどこにあるかを描く長編小説。
何気なく街を歩く人々も、住まいという居住空間に戻ればその性質を剥き出しにする。だからこそ、住む場所は自分のアイデンティティーを守る重要なエリアである。根なし草のような彼らが、絶対的に死守したかった場所の物語。 -
一気に読んだ。
自分の気持ちとか考えていることってこんなにもわからず迷ったり、他人のことがこんなに理解できなかったり無関心になることってあるのか?
というところで置いてけぼりになってでもなんか面白くてずっと読んでしまうといういつも通りのやつでした。 -
2017/06/09 再読
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あ、り、え、な、い~~っ!!!
ありえない・・・けど、めっちゃ角田さんの色濃い作品で
圧倒される。。。
この女、結構コワい・・・けど、角田さんもとぼけててキレる人なので結構コワい、かも・・・似てるんだったりして?ww -
2017/01/14読了
においとか居場所とか。
全体的にはよくわからない。
でも つまらなくもない。
これは読解力の問題?
角田さんの文章は好き。 -
うーん、、、。
? というか、ピンとこないというか、部分では頷くこともできるけど、なんか、摑みどころに乏しい。 -
さらっと読み終えたが、多分、すごく難しいことが書いてある。
6分割された小さなアパート、その1室1室にある異質な世界。
お互いに無関心、アパートは単なる入れ物でしかない。
別次元とでも言いたくなる。
学生でもない人間が大学に紛れ込んでも何の不思議も抱かれない不思議。
自分でさえ、どこから来てどこへ行くのか分からない。
集合住宅に住まう他人同士の交流を描いた作品や、いろいろな人間関係で他人や疑似家族と同居する作品などとは対極にある人間関係を描いているといえる。 -
【本の内容】
友人・吉元の家探しを手伝いはじめた“わたし”。
吉元が「これぞ理想」とする木造アパートはあいにく満室。
住人を一人追い出そうと考えた二人だが、六人の住人たちは、知れば知るほどとらえどころのない不思議な人間たちばかり。
彼らの動向を探るうち、やがて“わたし”も吉元も、影のようにうろつきはじめている自分に気づき…。
奇怪な人間模様を通じて、人々の「居場所」はどこにあるかを描く長篇。
[ 目次 ]
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空き部屋のないこの木造アパートにどうしても住みたい。
そんな願いを適えるために、パンツ泥棒をしたり、幽霊に化けて徘徊したり、訪ねて来た愛人らしき女と騒動を起こしたり。
どこまでお遊びでどこまで本気なのかわからない。
たちの悪いストーカーもしくは、できの悪い探偵のようで滑稽でもある。
それにしても、翻弄されたヤス子や蓼科からすればいい迷惑である。
しかし考えてみると、すべても行動が、アパートから誰かを追い出す目的に起因しているとはいえ、自然に彼らの生活に入り込んで、時間を共有し、楽しんでいる。
これもまた愉快で奇怪で滑稽なのである。
現代社会のどこかでこういった滑稽な人たちが滑稽なことを繰り広げている様は容易に想像できる。
滑稽な時代になったものだ。
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