- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758430401
感想・レビュー・書評
-
知らない人の後をついていって、その人の生活に入り込むという設定が面白く、引き込まれる作品でした。最後はなんとなく物足りなかったかな。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうでもいいけど「ハルキ文庫」ってすごいネーミングだなあ。ものすごい自己顕示欲な気がする。
それはともかく。行き場の無い若者の「居場所」を求める話。物理的な「部屋」「場所」を求める吉元・蓼科たちと、精神的な「居場所」を求める主人公との対比が印象的だった。しかし物理的な場所を求めるのは吉元の場合の菊葉荘であったり、蓼科の場合の「布団」であったり、たくさんの人間が所属する大学であったりと、比較的見つかり易い。
ところが「わたし」が求める精神的な居場所は結局は見つからないまま。恋愛・友人・過去・未来・宗教・・・さまざまな精神的な「居場所」の可能性を持った人々が「わたし」のまわりに現れるが、ひとつとして「わたし」の「居場所」にはならない。最後に空き部屋に帰属してしまうのは、「居場所」は見つからない、ということを示唆しているのではないかと感じた。
そういう意味で考えると、おそらく今の若者の不安を切り取ろうとした作品といえるのかもしれない。でもその不安は結局どこから来るのか。失業?景気の悪さ?それとも若者特有のものなのか?そのへんがいまいち印象に残らなかったのは、ちょっとすっきりしなかった。 -
軽く読めば良い。
-
住みたいアパートの住人を追い出す!?そんなこと考え付くのがおもしろい。
-
人生なんてどうでもいいって、思ってしまうこの本はすごく恐い本。