中原中也詩集 新装版 (ハルキ文庫 な 2-2)

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  • 角川春樹事務所
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758430609

感想・レビュー・書評

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  • そもそも詩というものをあまり見ない自分にとって、いきなり中原中也を読んだのは、奇縁であるとともに、通常読む小説より、文字数は少ないにも関わらず、時間がかかり、その言葉の世界観にただ脳内を打ちひしがれ、かき回された。
    どこか真摯さを感じると同時に、明らかに自然と現代詩への下地となっているのであろう。
    覚えるものではなく、また読み返したいものである。
    個人的には、サーカス、汚れちまった悲しみに……、月夜の浜辺といったところがお気に入りか。

  • 汚れちまった悲しみに、春日狂想をじっくり読むために購入。中原中也の繰り返し似たことを繰り返す詩を味わえた。

  • 2月に読もうと決めていた。「汚れつちまつた悲しみに……」には、東京の道路の小汚い雪景色のイメージが重なる。
    久しぶりでハルキ文庫の可愛らしさを噛みしめる。萌え袖。しかし「在りし日の歌」の扉の誤植がとても残念。それから、町田康のエッセイも。美しくない。
    「山羊の歌」「在りし日の歌」、ほか未完詩篇、短歌、翻訳詩篇、評論・日記・書簡を収録。

    未知でも親しみやすく、懐かしい。「歌」を目指す言葉の広がりがすっと胸に沁み込んでくる。いわゆるサビの繰り返しは鬱陶しいと感じることが多いのだけど、こちらは初回を継承した変形や、異なる前を受けての微妙な変奏が快い。目で文字を追いながら、明らかに耳で感じる楽しみがあると思う。時にはふたりの歌手のかけあいか対旋律のように、配置の点でも音楽性が見えて面白い。
    孤独と悲しみ、それでも続く命の他愛なさ、愛着、嫌忌、時に真面目に皮肉に笑ってみせる洒落っ気が刺さる。たった一場の無言劇のような情景も素敵。初見のものでは「湖上」「また来ん春……」「春日狂想」「秋の愁嘆」「死別の翌日」などなどが好き。「地極の天使」も気になる。錬金術みたい。

  • 中原中也の書く詩は、まるで絵の中にいる様なキラキラとしていてフワフワとした空間でした。

  • 初めて読んだ詩集です。以前学校で「一つのメルヘン」を習ったのを思い出し、購入しました。ふとしたときにパラパラっと読み直したいなと思いました。

  • 愛する者が死んだときは自殺しなけあなりません

    春日狂想のこの一節が今でも忘れられないです。

  • 中原中也に対しての評価だったら星の数は5個なんだけど、この本、在りし日の歌が在しり日の歌って表記されてるところがあって腹立たしかったから星減らしてみた。

    内容に関しては、詩いがいにも、短歌とか日記とか、中也が訳したランボーとかが載っててまとまりが良かったとおもう

  • 1月、購入。
    教科書に中原中也の「一つのメルヘン」がのっており、独特な世界観にひかれた。「湖上」がすき。韻・リズムが心地いい。

  • 『サーカス』がとても印象的。『春日狂想』も好き。

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著者プロフィール

中原中也(なかはらちゅうや)
1907年4月29日、山口県生まれ。23年、山口中学を落第し、京都の立命館中学に編入。劇団女優、長谷川泰子と知り合い、翌年から同棲を始める。25年、泰子とともに上京。泰子が小林秀雄のもとに去る。26年、日本大学予科文科に入学したが、9月に中退。29年、河上徹太郎、大岡昇平らと同人誌「白痴群」を創刊。33年、東京外国語学校専修科仏語修了。遠縁の上野孝子と結婚。『ランボウ詩集《学校時代の詩》』刊行。34年長男文也が誕生。処女詩集『山羊の歌』刊行。36年、文也が小児結核により死去。次男愛雅(よしまさ)誕生。37年鎌倉に転居。『ランボオ詩集』刊行。詩集『在りし日の歌』を編集し、原稿を小林秀雄に託す。同年10月22日結核性脳膜炎により永眠。享年30歳。翌38年『在りし日の歌』が刊行された。

「2017年 『ホラホラ、これが僕の骨 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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