- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758430760
感想・レビュー・書評
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「私」と、安積の一人称で語られる臨海署シリーズの第1弾。
東京湾臨海署管内で、少年グループの抗争があり、一人が刺される事件が起きる。目撃情報から、風間智也が容疑者と疑われる。彼の無実を信じる交通機動隊の速水と、確信が持てない安積がバディを組み、事件の真相を追う。
スカイラインGTRを操る風間と、スープラで彼を追う交機隊速水との高速バトルは迫力があり、真犯人は誰かという犯人捜しとともに、読み応え十分。
題名の『残照』は、終盤で語られる安積の思いから。
「いつの世でも、子供は大人に何かを求めている。・・・生きる姿勢を見せてやるだけでいい。子供を光で照らしてやらなければならないのだ。それが、残照のようなかすかな光であってもかまわない」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素晴らしい内容だった。速水ヘッド様々で刑事課の面目丸潰れなような。速水が主役なスピンヘッドを読んでみたい。風間の存在感もかなりありイニシャルDの高橋涼介を彷彿とさせる。今回の安積は脇役に徹していたかな。相楽はようやく半歩成長したような気がする。
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『神南署安積班』が図書館になかったので、ベイエリア分署復活後第1作目のこちらから。また今野敏が化けた。本当は星五つでもよかったくらい。
見どころはやっぱり、湾岸高速~筑波山の峠のカーチェイス。助手席に安積を乗せ、速水がスープラで爆走する!!文字通り命懸けのレースの後に安積たちを待っていたものとは…?
走り屋たちの伝説であり憧れでもある、今回の重参(重要参考人)である風間も異色のキャラクター。彼はなぜ命を懸けてまで走るのか、どこか大人の雰囲気を醸し出す少年と愚直なまでに真実と正義を追い求める、大人になりきれない安積たちが好対象に描かれている。ラストも良い感じに余韻を残す。そしてその先に美しい残照が……
ちょっと詩的な気分になれる一冊。これ以上はもう何も言うまい。 -
われらが係長と交機隊ヘッドが主人公のはなし。実はこのシリーズでのなかでは一番好きだったりする(長編のほうが好きなのもある)。
風間の存在がなかなかにいい。
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舞台は神南署から再び東京湾臨海署へ!
その新シリーズ1作目の見どころはズバリ、安積と速水のコンビの躍動でしょう。お台場で起きた殺人事件の被疑者として黒い亡霊こと風間を追う二人。
事件そのもののよりは、安積と速水の関係や、風間に対する速水の想いと二人にカーチェイス、物語最終盤で明らかになる風間自身の境遇、そして相変わらず捜査本部における相楽との対立、といったあたりが読みどころといえます。
最終的には犯人ではなかった風間ですが、妙に魅力的な描かれ方をしていて、本作以前における速水と風間の関わりを短編として物語に仕立てても十分おもしろいのでは、と思います。 -
【あらすじ】
東京の台場で少年グループの抗争があり、1人が刃物で刺されて死亡する事件が起きた。
事件直後に目撃された車が、少年たちの間で“黒い亡霊”と噂される風間という少年のGT-Rの可能性が高いことから、安積たちは彼を追い始める───。
【感想】
今野さんの作品はシリーズがたくさんあるので、どれから手を付けていいか分からずにいたのですが、『隠蔽捜査』シリーズにはまった父が目についたものから手をつけるように。
その2冊目が本作。ドラマ化もされている安積シリーズですね。安積のキャラクターもなかなか面白いと思いました。
竜崎とはまた違った不器用さが人間臭くて、とても良い感じです。
今野さんの作品に登場するヒーローって、完璧ではないところがまたいいのかもしれませんね。
譲れないものを持ちつつも、大人だってまだ成長できる、という部分に爽快感を覚えます。 -
今回は 走り屋?の話
流石の速水さん カッコよかったです。
容疑者の疑いのかかった一人の少年に 速水さんは、あいつは 後ろから刺すやつじゃねぇ といって信じていた。その気持ちと 死をかけてのバトルが少年の心を動かした。
少年犯罪って 微妙で難しいンだなぁ。 -
やっぱり竜崎署長の方が好きかな。
これはこれで読み続けるけど。 -
安積班シリーズのベイエリア分署。
暴走族のいざこざで殺人事件。スープラ隊の、スープラって車の名前ね、交通機動隊の速水君と組んで謎解き。本庁の鼻息の荒いやつと戦って、黒い亡霊に認められて… -
少年ギャングと刑事、走り屋の少年が今回の登場人物。
安積班シリーズで恒例となった、相良警部補との対立。