寺山修司詩集 (ハルキ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758430777

感想・レビュー・書評

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  • さよならだけが人生ならば、……と言うその口で、別の詩ではさよならだけが人生だとつづる。

    沸き立つ希望も何もないけれど、ほんの少しだけ救いがあるようななんだか寂しい詩集です。
    寺山修二のキーワードは雲雀、母、父の不在
    これら3つが、この詩集の中に多く登場します。場を変え、表現を変え、それでも伝えたいことは同じ気がします。それだけ彼の中に根付くものだったんでしょう

  • 日本経済新聞社小中大
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    こころの玉手箱漫画家 弘兼憲史(4) 寺山修司編「男の詩集」

    2018/4/12付日本経済新聞 夕刊
     高水高校付属中学で入部したのが体操部。しかし、自分の才能を生かす場はここでないと感じ、まもなくやめてしまう。続いて軟式テニス部に入るが、とにかく練習がめんどくさい。半年後に退部した。

    気持ちにピタッとくる言葉に出合うたび何度も口ずさんだ
    気持ちにピタッとくる言葉に出合うたび何度も口ずさんだ
     最終的にはクラスで作った文集がきっかけとなり、文芸部を創部した。夏目漱石、森鴎外、三島由紀夫、大江健三郎らの作品を読んだ。トルストイらロシア文学にも挑んだが、こちらは登場人物の名前が覚えられず、苦戦した記憶がある。高校に進んでからは、北原白秋、萩原朔太郎、ボードレールらのまねっこをして詩も書いた。

     早稲田大学では漫画研究会に所属する一方で、小説も執筆した。ある文学賞に公募したところ、最終候補4編に残った。前祝いをしようという友人たちの誘いに乗って、賞金2万円を当てにした飲み会を開いたところ、結果は受賞ならず。学生にとっては痛い出費となった。

     そのころ読んだのが「男の詩集」。詩、短歌、演劇など幅広いジャンルで活躍した寺山修司が、ドイツの詩人で作家のエーリッヒ・ケストナーの「人生処方詩集」にならって、様々な詩を集めたものだ。

     例えば「故郷を思い出したかったら」という章には「ふるさとは遠きにありて思ふもの」で始まる室生犀星の詩、石川啄木の短歌「ふるさとの訛(なまり)なつかし/停車場の人ごみの中に/そを聴きにゆく」、井沢八郎が歌った「あゝ上野駅」(作詞は関口義明)の歌詞などを収める。自分の気持ちにピタッとくる言葉に出合うたび、何度も口ずさんだものだ。

     そうした名作とは比べられないが、僕も自分の漫画には、はっとするような言葉を盛り込みたいと考えている。中高年の恋愛を描く短編「黄昏(たそがれ)流星群」を「ビッグコミックオリジナル誌」に現在連載中だが、ストーリー作りに悩むことはあまりない。でも状況を説明するナレーションや心情を示すモノローグの部分は、どういう言葉を使うかで結構考える。

     そこで役立つのが、これまで読んできた詩や小説。常に引き出しの数を増やすように心がけている。

  • 幸福が遠すぎたら という詩を手元に置いておきたくて買いました。
    人生別離足る、をさよならだけが人生だ、と訳した井伏のセンスも素敵ですが、さよならだけが人生ならば、まだ見ぬ春はなんだろうとうたう寺山の心理の方に共感を得ます。

  • 六ペンス、恋人に歌ってあげたかったら、幸福が遠すぎたら、ひとりというなのとり、かなしみというしみ
    ちょっとユーモアというか、皮肉というのか、ひねりが効いているのが面白かったです。

  • 再読。持ってることすら忘れていた寺山の詩集。詩集といっても、他の本に収録されている短歌や俳句も含めて雑多なセレクトなので統一感はあまりないのだけど、「時には母のない子のように」「さよならだけが人生だ」など、有名なフレーズを含む歌謡詩なども収録されていて寺山の守備範囲の広さがよくわかります。

  • 詩集が好き。
    短歌や俳句は型にハマらないのがいいと言われてもつい音で句切ろうとするから読みにくかったり。

  • 寺山修司といえば文学少女たちのバイブルで、私の周囲でも、きれいな水彩画を描く女の子や、(ロリータとかではなく)少女がいかにも好みそうな趣味をした女の子なんかが、よく寺山修司の詩を引用していたように思います。
    そういうわけで、私もなんぞ読んでみなければ、と思い、古本屋で購入してみると、まえの持ち主だと思いますが、筆で、おそらく購入した年月日と思われる日付が書いてある。一瞬、そういう仕様なのかと思って、手で文字をこすってみたのですが、表面がぼこぼことしていましたし、初版から1年以上たった日付が記されていましたので、おそらく購入の記念に日付を描いたところ、それを忘れてか、あるいは持ち主が故人となったかで、周囲の人が売り払ったものが、めぐりめぐって私のところに来たのでしょうね。こういうことがあるので、古本はわりと好きです。

    詩集の中身については、いま読みながら頭をひねっている真っ最中なので、まとまりしだい、また書きに来ようと思います。とりいそぎ、この本を手に取った時の印象的なエピソードだけ書いておきました。

  • 言葉の組み合わせが斬新で独創的、一度耳にしたら忘れられない。

  • メモ

    『はじめての愛だったから/おまえのことを/忘れてしまいたい』---思い出すために 146page

  • とても表現がシンプルなのにもかかわらず、
    とても考えさせられる表現が多い。

    さらには、リズムが良くて、綺麗に、ことばが耳に再生される。
    そして気持ちが刺激されるものだけだった。

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プロフィール

作詩:歌人・詩人。

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