地果て海尽きるまで 上: 小説チンギス汗 (ハルキ文庫 も 1-48 時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2005年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758431811
感想・レビュー・書評
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陸戦の雄も海という天然の要害を越えることはできなかった。海洋民族たる倭が、博多の地で勝利できたことは、神風が吹かなかったとしても、あながち、不思議なことではなかたのではないか。600年の後に、倭の先祖が、中国大陸に深く攻めこんだ時には、逆に草原の兵によって、阻まれた。
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チンギス汗、生まれてから後継者の決定まで。テムジン/チンギスの人格の変遷が面白い。脇役当たりの描写が乏しいのは残念。まあ、登場人物が多いので仕方ないけど。ジャムカの最後は、なんとも残念な末路だ。
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伝記好きの私には、大変読み応えのあるオススメ通りの本でした♪
チンギスハーンって、やんわりとしか知りませんでしたが、凄い人なんですね。
色々な民族を受け入れながら、勢力を拡大する所なんかは、アレキサンダー大王に似ている気がしました。
流石歌になった事だけ有りますねw
ただ、猫千匹に火をつけて西夏に放したり、征服した金の子供千人を砂漠で惨殺するところは、ちと残酷で、読んでいてゾッ{{( ▽|||)}}
ここまでの征服が必要かはさておき、大変壮大な内容でした。 -
チンギス=ハンはいかにしてモンゴル帝国を作り上げたのか。本書を読めばそれが分かる。
これを読めば、君もモンゴル帝国に詳しくなれるぞ☆
いや、普通に歴史小説としておもしろい。チンギス=ハンの子供の名前が空で言えるようになったらモンゴル厨確定。 -
副題に「小説チンギス汗」とあって、チンギス汗の出生にまつわる波乱から始まって幾多の危機を、どうやって、どう考えて乗り越えてきたかというお話。ちょっと前に読んだ、陳 舜臣 さんの作品(チンギス・ハーンの一族)に比べると、こちらはいかにも小説(人間物語)になっており、感情移入させられる面が多々ありました。
ただ感情移入できたのも、モンゴルを統一するまでくらいかしらん。
結局、彼が大虐殺をしたという史実は動かしように無い。特に人質の子供を何千人と殺したあたりから、これをどう解釈するかということになるようです。
森村さんは、そこんところを「大指導者として私情を抑える鉄の意志」で解釈しようとしているみたいで、覇者の道とシンプルライフの選択(父を殺され、部族からも置き去りにされた時は家族9人。貧しくはあったが飢えることはなかった。。。。いまや全モンゴルを統一しても、一家が生きていく上に必要なものは大差ない。)で立ち止まらせたり、拡大再生産(戦いに勝つつど傘下に加わる人間が増え、増えた人間を養うのにさらに領土を拡張しなければならない)の限界を思い起こさせたりと、共産党シンパの森村節か。当の本人は、そんなこたぁ全然考えていなかったんじゃないかと思います。どうなんでしょう?
なお、チンギス汗の記憶力が明細であった点は、後半に唯一箇所あったきりで、「陳 舜臣」版を読んでいなければ、何ともなく読み過ごしてしまっていたでしょうね。
(2007/5/29) -
モンゴル建国800年ということで、大々的に映画化された作品の原作です。
登場人物の多さにとまどう場面もありますが、そのすべてを理解・調査した上でこの大作があることを思うと、作家の森村誠一さんに感謝です。
チンギスハーンが開いたモンゴル帝国は、まさに史上最大の帝国だったんですね。
西洋でもなく、中国でもない、遊牧民族モンゴルの歴史を知る楽しさを実感できます。
チンギスハーンが帝国の礎を築き、3代、フビライ!が中国を支配、
そして元寇で知られるように、日本へもその力を及ぼす。
…そんな歴史の一連の流れを、「地果て海尽きるまで」は示してくれています。 -
モンゴル建国800年ということで、大々的に映画化された作品の原作です。
登場人物の多さにとまどう場面もありますが、そのすべてを理解・調査した上でこの大作があることを思うと、作家の森村誠一さんに感謝です。
チンギスハーンが開いたモンゴル帝国は、まさに史上最大の帝国だったんですね。
西洋でもなく、中国でもない、遊牧民族モンゴルの歴史を知る楽しさを実感できます。
チンギスハーンが帝国の礎を築き、3代、フビライ!が中国を支配、
そして元寇で知られるように、日本へもその力を及ぼす。
…そんな歴史の一連の流れを、「地果て海尽きるまで」は示してくれています。