- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758432337
感想・レビュー・書評
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いや、難しいよ、何言ってんだコイツらって会話が繰り広げられます。専門用語多すぎる。だけど、何となく内容がわかるんだから凄い。話はそこそこだったけど。
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なにかやったようでなにもやっていない、それもまた良いなと思う。
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「宇宙を作ることはできるのか?」という問いの答えを大学生の主人公達が探す話。テーマが壮大で惹かれた。しかし突っ込み所がけっこうある。凡才の主人公綿貫と16才の天才穂端が在籍する大学の入学基準はどうなっているのか?綿貫は物理を知らなさ過ぎ。それでどうやって四年まで進級したのか?明らかに物語上の都合なわけだけど。
それに難しい宇宙創造理論が出てくるけど結局創作なわけで、なまじ完全なSFじゃないだけに違和感があるというか…。
この小説は主人公が書いた日記なわけだけど会話が正確過ぎるのも現実的じゃない。どんな記憶力なんだ。独白ならいいんだけど、日記だとするとやっぱり変。
ストーリー、キャラクターともに物足りない。綿貫の存在感が最後まで薄いのが残念。穂端にとって特別な存在になるのかと思ったのに結局中途半端なまま。 -
主人公の主観と、その他の登場人物との、それぞれの違いから生まれる、客観視というか?そういうのが面白かった。主人公の主観に比べたら、その他の人達の気持ちは、はっきり描いていないのに、それでも人間味を感じ取れるところとか、凄いなって思う。
そういうストーリー全体の良さとは別に、気に入ったのが この台詞?16才天才少女が主人公に向かって言った言葉。
言葉とか台詞っていうより、この物語の軸になっている、理系な人達の宇宙学というか、無知な私は、そういうのを感覚的に読むしかなかったけど、面白かった。そういう類の台詞で好きだった文章がこれ。こういう言葉って、なぜか哲学的な言葉を読んでいる気がして、頭が整理整頓される気分になったりします。
素粒子の原型というべきかな。
一般型はさらに、そのユニットが、 自転したとすればどうなるかを考えるんだ。このエネルギーも、宇宙膨張から相補的に得ていると考えてよいのだが……。ジャイロスコープを想像するといい。回転子が回転すると、なかなか軸の向きを変えようとしない。無理に変えようとすると、 重く 感じる−。素粒子は、百数十億年回り続けている複軸のジャイロスコープのようなものだ。時空間の歪みが重力となって表れるように、回転子となる光子には、すでに質量の素となるような歪みを与えられていると考えていいが、そのユニット全体がさらに自転しているのだ -
SF
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「宇宙は作れるのか」なんて壮大なテーマに思えるけど、いざ過程を説明するとなると、理論やら実験やら大変地味で専門的になってしまう。それを物語の中心に置きながらもこれだけポップで読みやすいのは、それだけで個性だと思う。日記調にしたのはあんまり活きてないかもだけど、ちょいちょい挟まれるネタもセンスあるし、構成も緩急付いていて上手かった!これなら僕が散々失敗したSF初心者へのオススメに…どうだろうw 良作。
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学生時代は物理が一番苦手だったので、理論は殆ど解りませんが(笑)それを除いても楽しかった〜!青春モノに含まれるのかしら?
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「宇宙は作れるか?」ひょんな事からこのテーマを突き止めなければ卒業できない男子大学生と天才少女の物語。作家さんが工学部出身で理系の文の書き方に惹かれた。ヒッグス粒子や加速器にも触れ、学問的な要素も面白かった。
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小松左近賞を受賞した作品.
飛び級で大学に入った天才児沙羅華を,
ゼミに引っ張り出す指令を受けた,
頼りなくも人のいい大学生綿貫が,
聴講生の老人の「宇宙は人間に作れるのか」という質問から,
それを証明するために試行錯誤していく物語です.
内容はともかく,理系じゃないと,
思考のプロセスや,理論は理解出来ないくらい難解です.
論文読んでる感じでした.
それは読み飛ばしてもストーリ的には何ら問題なかったです.
綿貫の観点から感情移入すると,
理解出来ないけど,そうなんだ,程度で読み進められます.
個人的には興味があったので調べ物が増えましたが.
物理学に興味がある方はより一層面白いのではないでしょうか.