- Amazon.co.jp ・本 (481ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758432856
作品紹介・あらすじ
ヒマラヤで氷河湖が決壊した。永年閉ざされていた下流のダム湖に浮かび上がったのは古代の「方舟」だった。こんな高地になぜ文明の跡が?いぶかる調査隊をさらに驚愕させたのは内部から発見された大量の木簡だった。それらにはみな、不思議な蓮華模様が刻まれており、文字とも絵とも判然としなかったが、なんらかのメッセージを伝えているのは確かだった-。一体、何者が、何を伝えようというのか?第3回小松左京賞受賞作『神様のパズル』に続く、傑作長編SF、待望の文庫化。
メシアの処方箋 (ハルキ文庫)の感想・レビュー・書評
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太古の箱舟がヒマラヤの氷河湖決壊により突然出現、箱舟からは蓮華模様が刻まれた木簡が発見される。そこに刻まれた謎の模様を解読するに至り、弱小マッドサイエンティストらがあれやこれやの大騒ぎ・・・ラストの尻つぼみ感は否めないが、これだけの小難しい内容をまとめる力量って凄いと感心させられた。
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【僕は何故産まれたのか。それが知りたくて自殺しないで生きてる。】
僕にはまだ石を投げることしかできない。だけど、機本さんは石を作り、それを投げる大地を作り投げる人を作れる。答えは仮説でさえでないけれど、生まれた意味をみな求めている。人が一番最後にたどり着く答えは与えられるものでなくて、与えるものなのではないかとの布石。
ならば、僕らは救世主になり、僕らよりも高度な生き物を捻り出して何のために産まれてきたのか明確に定義し、自らは滅びるしかないのかもしれない。 -
前作にあたる『神様のパズル』と個人的運命の出会いを果たした私は当然に機本伸司先生の大ファンとなり、本作もハードカバーで誕生した2004年当時に購読しておりますが持ち運びも便利となったハルキ文庫版が発売されれば手が伸びないはずはありません。
登場人物たちがこの世界や自分たちの存在について思い悩む描写は前作から一貫して受け継がれているスタイルであり、本作では"救世主"を創ってそれらの謎について答えを教えてもらおうとする物語となっています。
物語中盤では生物学的な単語や解説も多々飛び出してきますが、ニュートンや日経サイエンスをはじめとする科学に関する書籍を読まれている方なら特に苦なくストーリーを楽しむことができるかと思います。
余談ではありますが表紙の3人のうち女性は当然カビリアとして、男性2人がイマイチ誰だか分かりませんね。順当に行けば銃を構えているのはロータスで、茶髪のイケメンは主人公でありますが…
ロータスのキャラクターデザインに関しては「よく日焼けした小柄な日本人」と語られているので銃を構えているのは悪役のエバンス教授でしょうか?それと主人公に関しても己の境遇に対して嘆いてばかりで作中では一番頼りないイメージが付きまとうものですが表紙のキャラクターデザインは明らかに別次元でイケ過ぎているので…誰!? -
『メシアの処方箋』と言うタイトルですが、
具体的にメシアがどうだとか、
あるいは、処方箋がどうだかとかの話にはなりません。
古代の遺物の残したものについての、
人類の一方的解釈の話です。
前作『神様のパズル(http://booklog.jp/item/1/4758432333)』もそうでしたが、
作者が元々理系であるということもあり、
技術についての解説は、結構細かいところまで描写されています。
私はその道の専門家ではないので、その正確性についてはわかりませんが、
細かい技術の描写が、物語の緊張感、
リアリティにプラスになっているとは思いました。
これは、OOPARTS話なんですかねぇ。
遺伝子操作とか、多国籍企業コングロマリットとか、
近未来には問題になっていそうなテーマも、
この物語の基本設定になっています。 -
「神様のパズル」と同じSF大風呂敷小説。
魅力的な謎、それに尽きる。だからこそこの結末には納得できない。
ヒューマンドラマ的な部分でカバーできればいいのだが、「世界の謎に挑む傲慢な天才と、それに振り回されながら成長するちょっとダメな男」という構図が「神様のパズル」から変わっていないので厳しい。天才が傲慢すぎて感情移入できず、無個性な主人公の一人称とすることでどうにか読者の視点を維持する。「神様のパズル」はBOY MEETS GIRLになっていたのでまだよかったが、今回は… -
SFにしては盛り上がりに欠ける。科学技術の表現はリアルだが、技術的な問題はあっさりとクリアされる。救世主のオチもあまりスッキリしない。
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