花あらし (ハルキ文庫 い 6-4 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758432931

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  • 時代小説シリーズ3

    《いざよふ月》
    十九歳違いの嶋村鞆音の後妻に入った雪路。幸せに暮らしていた雪路であったが、夫・鞆音が落馬して、絶命してしまった。
    二年後、嶋村の嫡男・裕一郎が、嫁を迎える事になった。

    《平左曰う》
    武具方御弓組の脇田平左衛門は、結構人である。ところが、おおらかな性格が酒が入ると、一変、曰い始める。

    《花あらし》
    奥右筆・立花倫仁は、お家の騒動に巻き込まれ、切腹する事になった。病弱な妻の萩乃は、後を追う。
    萩乃の面倒を見るために、実家からついて来た、萩乃の義妹の決意は・・。

    《水魚のごとく》
    杉浦甚内は、出奔した友・布施威一郎の妻・華世を娶った。
    華世は、威一郎の子供を宿していたが、甚内は、自分の子供として、愛しんだ。
    ところが、死んだ筈の、威一郎が生きていて、それを知った華世は、自裁した。
    そして、娘の小百合の夫が、口論の末、殺されてしまう。

    《椿落つ》
    シリーズを通して登場する、保坂市之進。
    市之進の屋敷では、心のどこかに疵「抱えた者同士、互いに労わり合い、支え合いながら、生きている。
    大祖母・槙乃は、自分の時期を悟り、市之進に、ある事を打ち明ける。

    今井絵美子、比較的初期の作品。
    耐える女性を、緩やかに描いている。

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著者プロフィール

1945年広島県生まれ。成城大学文芸学部卒業後、画廊経営、テレビプロデューサーを経て、執筆活動に入る。2003年「小日向源伍の終わらない夏」で第10回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞受賞。主なシリーズに「立場茶屋おりき」シリーズ、「照降町自身番書役日誌」シリーズなどがある。15年「立場茶屋おりき」シリーズで第四回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。

「2017年 『残りの秋 髪ゆい猫字屋繁盛記 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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