警察庁から来た男 (ハルキ文庫 さ 9-3)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758433396

感想・レビュー・書評

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  • 終わり方が最高だった。すごいドキドキ感がたまらない。

  • 笑う警官の続編/ 道警シリーズ二作目/ 面白い/ というか、この構成は有りだ/ 稲葉事件(郡司事件)という大きな事件を象徴にして、その下流で翻弄される警察官を軸に事件が起きる/ 三作目からもそうなっているかはまだ読んでいないので知らない/ それにしても作中の「山口組誠勇会」は現実的には山口組誠友会であろうし、漢字一文字変えても読みは一緒だし、かなり思い切ったなという気がする/ 得体の知れない不正の匂いをあぶり出す後半はかなりワクワクした/ 津久井が監察付きに任命されるところはグッときた/ しかし、PCが使えるだけ(に見えてしまう)受付の女を監察チームに加えるのは疑問/ PCが得意なキャラで行くならもっとその描写をすべきと思う/ 検索が得意、なんてのはPCスキルではない/ 

  • 一作目より面白くなってる。それにしても、実際の解決にほとんど日数を要していない、ものすごく優秀な人達ですな。とはいってもそれほど御都合主義さは感じないけれど贔屓目だろうか。まあ、贔屓してるわけだが。

  • 「笑う警官」で登場した津久井・佐伯・小島などが再び物語を動かしていく。
    かつて津久井たちが失敗した囮捜査。
    失敗したのは誰かが情報を流したのでは?という疑問を、違う捜査を進めていく中で佐伯たちは持ち始める。
    警察内部の不正を暴いた津久井は警察官として正しくない行いをしたのか?
    内部告発とは組織に対する裏切りなのか?
    組織を思えばこその行動も、保身に汲々としている人たちにとっては、脅威であり迷惑な行為でしかないのだろう。
    警察官も、警察官僚も、そして一般市民も、みな同じ人間のはずだ。
    不正は良くないことだと誰もが知っている。
    それでも、組織の中で不正がまかり通るのは、それを必要とする人たちがいるからだ。
    倫理観の薄い者が上層部を占めるようになれば、きっと組織は内部から腐っていく。
    津久井のような警察官が大多数だと信じたい。
    そして、やはり正義は強いのだと思いたい。
    気持ちのいい終わり方に好感が持てた。

  • 道警シリーズ第2弾。「笑う警官」で随分もやもやしたが、道警裏金事件は実話だったのか。フィクションでカッコよく書きたくても最低限のしばりがあって、前巻でのキャリアの自殺は外せなかったのだ。この巻での、出頭を命じた山岸に逃亡され、更に暴力団に殺害されてしまうというミス(またか!)もまた外せなかったのだと納得。すっきりはしないが、仕方がない。現実とはこういうものだ。と理解すると、俄然面白くなってきた。次巻も楽しみだ。

  • 「笑う警官」に続く道警シリーズ第二弾。前作で活躍した佐伯、津久井が、新たな警察内部の不正に挑む。

    薄野で起こった2つの事件。些細な事件と思われていたのに、警察庁からエリートキャリアの監察官が特別監査に訪れる。うたったことで干されていた津久井がまたもや呼び出される。そして、佐伯は別のルートから同じ謎に行きあたる。謎を探っていくうちに、過去に佐伯、津久井が担当した事件にもつながりがあることが分かっていく……。

    前作と同様に時間的な緊迫感もあり、少しずつ分かっていく謎に引っ張られるように、読み始めたらあっという間に読了。


    佐伯、津久井、新宮、小島、それぞれのキャラクタにも魅力があるし、監察官としてやって来たキャリア藤川も魅力的。それぞれのキャラクタを掘り下げたら、もっとたくさんのストーリーが作れそう。この小説の中ではあまり踏み込んで書かれていないのが微妙に不満でもあり、スピード感を持って読ませるにはこのぐらいのほうがよいのかも…とも思ったり。もっとたくさんの物語が読みたいという気持ちで読み終わりました。彼らが出てくる小説はすでに書かれているのかな。調べてみよう。

  • 道警シリーズ第二弾。『笑う警官』の続編だ。左遷された津久井はどうなるのか、佐伯とのコンビも復活か、と興味を持って読み始めた。

    道警の生安に警察庁の緊急特別監察が入る。果たして、道警にどんな悪が潜んでるのか。巨大な悪に立ち向かう正義。巨悪の正体は、数年前の失態の謎は。たまらんな。

    読後は、スカッと爽やか、前作にも増してテンポが良く、マンネリ感も無い。このシリーズもなかなかだな。面白い。非常に面白い。

  • 笑う警官の続編。
    相変わらずの有能すぎるスーパー警察官・佐伯警部補。
    前作では主に司令塔としての役割を果たしていたが、今回は動きまくる。
    というよりも、ようやく普通の刑事らしいことをしてくれる。

    ハナシの盛り上がり方は前作と似たものを感じるが、それでも面白いことに間違いは無い。

  • 笑う警官の続編。郡司事件解決後、道警生活安全部の対応に未だ残る腐敗の臭いを嗅ぎ付けた警察庁から送られたキャリア検察官と津久井達で不正を暴くストーリー。話がシンプルで分かりやすく、シリーズ中一番の面白さ。エピローグでちらっとでも転落死した方の父親に触れてあげて〜

  • 道警シリーズの2。前作に比べて地味という評を見かけるけれど、薄皮を剥ぐように地味に地味に深層に近づいていくのこそ氏の特性ではないかと思ってる。

    ので個人的な感想としては前作よりも好きであった。まぁ筆致に慣れてきて読み進めやすくなったというのもあるけれど。

    さて、続けて次作も進めていこう。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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