月影の舞―立場茶屋おりき (時代小説文庫)

著者 : 今井絵美子
  • 角川春樹事務所 (2009年1月15日発売)
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  • レビュー :8
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758433907

月影の舞―立場茶屋おりき (時代小説文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 類焼した立場茶屋おりきは、お得意客の支援や借金、先代おりきの茶碗を売るなどしてお金を集めて再建されることになった。
    火付けの犯人として死罪となった晋作を思う「雨安居」
    おまきが夜更けに月影で舞っている若い女を目撃し、他方で追廻をしていた又市が賭場の使い走りをしていることが判明する「月影の舞」
    小さい子供たちのために部屋を作る「秋の夕」
    巳之吉の過去が明らかになる「散紅葉」
    息子のところから戻ってきたおさわを迎え、そして鬼一郎の妹が旅籠おりきを訪ねてきた「風花」…

    と、今回も色々あったけれど、また出るだろうと思っていた鬼一郎さんのその後にはちょっとびっくりしました。まさかもう登場することないのかな。
    そしていつの間にか(全然気づかなかった!)、巳之吉→おりきのフラグが!
    そうなのか。そっちなのか。おりきさんの気持ちはどうなるのかな。

    ところで。
    江戸の死刑制度についてのおりきさんの解説は、次のようになっています。

    “死刑には、下手人、死罪、獄門、磔、鋸挽き、火焙り獄門の6種があるが、最も残酷といわれる鋸挽き刑は近年行われることがないので、実際行われている死刑の中では、磔、火刑ほど残酷な刑はないだろう。”

    ふむふむ。確かに鋸挽きは残酷すぎる。続き。

    “死罪までは面紙で目隠ししたうえでの斬首だが、磔刑は引廻しのうえ、磔柱に括りつけ、絶命するまで何度も槍で突かれ、三日間の晒刑が待っている。”

    ぞぞー。磔刑怖いです。そして続き。

    “火刑は更に酷いもので、栂の柱に縛りつけ、周囲を薪と茅で覆い固めて火を放つが、唯一、救いがあるとすれば、生きたままというわけではなく、柱に首を縛り付ける際、絞殺をしたうえで火が放たれるということであろうか。”

    …更に酷…、ってあれ?

    火刑って、生きたまま火焙りではなく、絞殺→火焙り、なんですか?
    唯一の救いとかあるけど、その救いの分はでかくないっすか?
    じゃあこの中で火刑が一番ましだなぁと思ってしまった(笑)
    私の中で、江戸時代に生まれ変わったら(←ありえない)、そして死罪になるなら(←何をやらかすつもりか)、「むしろ火刑でお願いします」、と言ってしまいそう。だって斬首よりはましです。磔よりはるかにはるかにましです。
    死んだ後に焼かれるって、火葬と変わらん気がするし(江戸と現代じゃ死生観が違うんでしょうか。)。

    火刑になるところ獄門になったという晋作、はたしてそれでよかったのか…
    とつまらないところにとらわれてしまった私ですが、江戸時代的にはよかったのでしょうね。

  • 人を祈らば穴二つ。
    おりきさんに負けず劣らず幾千代姐さんカッコいい!
    それにしてもお武家社会はなんと堅苦しく生きにくい世界なのかと思う。
    それならば貧しくても商人の方が私もぜんぜんいいな。

    • 九月猫さん
      mao2catさん、こんばんは。

      >人を祈らば穴二つ。

      「呪わば」ではなく「祈らば」。
      すごくいい言葉ですね。


      ※※※
      mao2catさんのレビューを読ませていただいて
      面白そうだなと思った『仏果を得ず』。
      さっそく買いに行ったのですが、わたしが行った本屋さんには
      置いていませんでした。残念(T-T)
      『あやつられ文楽鑑賞』はあったのでそちらを買ってきました。
      読むのが楽しみです(*´∇`*)

      また他のレビューも参考にさせてくださいね♪
      2013/02/21
    • mao2catさん
      九月猫さん、ありがとうございます。

      今この立場茶屋おりきシリーズにハマってます。

      『仏果を得ず』なかったですか?残念。
      『あやつられ文楽鑑賞』を先に読むのもいいですね!
      しをんさんの取材力もさることながら、ミーハーっぷり、つっこみどころに笑えますよ。

      こちらこそ九月猫さんのレビュー参考にさせてもらってます!
      2013/02/22
  • シリーズ4

  • 最後の話、風花。衝撃的!!
    もし生きていたとしても、悲しい…

  • 家事で焼失した茶屋を立て替えることに。
    その間、他の店で働く従業員たち。
    おまきは、舞の練習をしているおさんを見てびっくり。又市の死、かわりに働くことになった弟又三、息子陸郎のところで過ごしていたおさわ、巳之吉の師匠の死、如月鬼一郎のその後を伝える妹倫江。
    鬼一郎には、生きてまた帰って来て欲しいと思う。

  • 11月12日~16日

    立場茶屋「おりき」の茶立女・おまきは、夜更けの堤防で、月影を受け、扇を手に地唄舞を舞っている若い女を見かけた。それは、幾千代の元で、芸者見習い中のおさんであった。一方、おりきは、幾千代から、茶屋の追廻をしていた又市が、人相の悪い男たちに連れられていたという話を聞き、亀蔵親分とともに駆けつけるが…。茶屋再建に奔走するおりきと、品川宿の人々の義理と人情を描ききる、連作時代小説シリーズ、第四弾。

  • おりき・・・立場茶屋シリーズ第4弾!
    茶屋にも火事だとか鬼一郎失踪(実は自害)
    だとか、かずかずの登場人物におきた出来事
    が群発しますが、おりきの心意気でみんなが
    幸せな居場所を得る
    女主人の成長譚ではないが、時々のお導き
    もあったりして読み応えあるシリーズですよ!

  • 自分で自分の人生を選べなかった時代だから、こうやって切り開くことができた人はほんの一握りだろう。

    親に酒代の為に売られかけた漁師の娘が、助け舟をもらいながらも「わたし本当は芸者になりたい」と言いきる勇気と情熱がすごい。

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