宮沢賢治童話集 (ハルキ文庫 み 1-2)

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.56
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本棚登録 : 144
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758434010

作品紹介・あらすじ

山奥に狩猟に出かけた二人の紳士が、空腹を満たそうと入った西洋料理店での身も凍る恐怖を描いた「注文の多い料理店」、谷川の底で蟹の兄弟が交わす会話と生命の巡りを豊かな感性で表現した「やまなし」をはじめ、「フランドン農学校の豚」「セロ弾きのゴーシュ」など全10篇を収録。賢治の優しさとセンスが溢れる名作アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 宮沢賢治作品を一通り知っておきたいと思ったので購入しました。
    全十編の童話集ということでサクサク読めました。
    動物目線の話がとても上手く、童話であれど彼のユーモア溢れた文に魅入ってしまう。
    その中でも哲学的要素を多く含んでいるビジテリアン大祭は、議論が進むにつれてヒートアップしていき、読者側も熱くなれる作品だった。
    少し残酷な話が多いが、子供から大人まで楽しめる作品ばかり。

  • 小学校時代
    何度も読んだ
    「フランドン農学校の豚」

    冒頭何ページかが消失しているのにも関わらず
    人間の恐ろしいほどの冷たさが
    この作品には込められている

    宮澤賢治童話集に
    あまり収録されることのない
    この作品が入っている

    この1点のみで、入手したい。

  • 「山奥に狩猟に出かけた二人の紳士が、空腹を満たそうと入った西洋料理店での身も凍る恐怖を描いた「注文の多い料理店」、谷川の底で蟹の兄弟が交わす会話と生命の巡りを豊かな感性で表現した「やまなし」をはじめ、「フランドン農学校の豚」「セロ弾きのゴーシュ」など全10篇を収録。賢治の優しさとセンスが溢れる名作アンソロジー。」

  • 椰月美智子さんのエッセイより
    宮沢賢治童話集の読み方。
    ①オノマトペ(擬声語)をたのしもう。
    ②ネーミングのすばらしさを堪能しよう。
    ③賢治の心のつぶやきを聞いてみよう。では、生きとし生けるものすべてに愛情を注いでいるのがよくわかります。中でもとりわけ、小さきもの、弱きものの側に立ち、その目線で語っています。

    ・雁の童子 
    ③雁の子が、まだ生まれてまもない仔馬が母馬と切り離されることに対しての気持ち。
    成人のようなことを云って、妙に思われたけど、子どもは子供らしくあるべきなんて事は無いんだ。
    一人の子としての感性を大事にしなきゃと思った。

    冬に入ったときの、情景を表す文章がとても美しかった。

    一度読んだだけでは、よく分からず検索した。
    宮沢賢治は仏教の教えを反映していることが多いのか、この話のテーマは輪廻転生であることだった。

  • 宮沢賢治だなぁという童話集。動物と生と死。ビジテリアン大祭はベジタリアンの主張がすごい。
    ■雁の童子
    ■カイロ団長
    ■よだかの星
    ■やまなし/くらむぼんのインパクトたるや
    ■フランドン農学校の豚/豚さんが屠殺されてしまう話…と要約するとアレだ。
    ■猫の事務所/かまねこ…
    ■なめとこ山の熊
    ■注文の多い料理店/言わずと知れた名作
    ■セロ弾きのゴーシュ
    ■ビジテリアン大祭/原稿が無くなっている、というのはそういう設定なのか本当に原稿がないのか…?

  • よだかの星を読みたくて購入
    言葉というのは時代が変わっても色褪せないのだな

  • 童話って何だろう?
    もちづきみちこさんの解説ならぬエッセイが参考になり
    堪能出来た。「賢治を読むときは、頭をからっぽにしてから、やわらか脳で臨んでくださいね」
    本編を読む前に読んだおかげです。私「カチカチ脳」なのです

  • 「フランドン農学校の豚」「なめとこ山の熊」は人間と動物との関係に心が痛んで、いのちについて考える。
    なんとなく淋しい気持ちになる話が多かった。

  • 装丁も可愛くて、おもしろく読めました。
    教科書ぶりに読んだけれど、やまなし好きだなあ~。
    カイロ団長もいいですね!かたつむりのメガホーン!

  • 「やまなし」や「注文の多い料理店」など、有名な話と共に、読んだことのないものも多い。
    「カイロ団長」には本当にショックを受けた。
    宮沢賢治で一番好きかもしれない。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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