ラ・パティスリー (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 555
レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758434737

感想・レビュー・書評

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  • 関西に出店している洋菓子店のお話。舞台化されたので存在を知り、いつか読もうと積読してあったもの。
    最近続けてファンタジー的な本を読んでいたからか、最初の展開はパラレルワールドの話!?と思ったが、そうややこしく考える内容ではなかったようだ…。
    読み進めるにつれ美味しそうな洋菓子の数々に頭の中はいっぱいになり、思わず読むのを中断してケーキ(パウンドケーキだが)を焼きに行ったほど。美味しいケーキが食べたくなる!素敵なケーキ屋さんに入ってショーケースの中の可愛いケーキ達を見た時の幸せな気持ちを読んでいて味わえた。
    ただ、関西のお話だと文中に表記されていなかったら分からない。関西色はあまりなかったかな。関西を舞台にしている事を表すなら、一人くらい関西弁のパティシエが出てきても良かったかも。(吉野さんとか…)

  • 上田早夕里さんを全く知らなかったし、いつも本を買うときはレビューを見てから買うんですが、それもほとんど見ずに、表紙買いをしてしまった小説です。
    古本屋さんでタイトルが良いなって思って手に取ってみたら、表紙のイラストが中村佑介さんで、なんかお菓子の話っぽい!かわいい!って思って買いました(笑)

    読み始めてみたら私好みの小説でした。
    何よりもまずお菓子がおいしそうです。
    おいしいコーヒーまたは紅茶とケーキを食べながら読みたくなってしまいました。
    お菓子屋さんの話だけあって、お菓子の描写が丁寧で、目に浮かぶし、食べたくなっちゃいました。見た目とか味を想像しながら読んでいくのが楽しかったです。

    ハラハラドキドキするような内容ではないし衝撃のストーリー展開っていう訳でもないんですが、どんどん読み進めちゃって、もう読み終わっちゃったって感じでした。
    ほっこりして心温まるようなお話でした。
    上田早夕里さんを検索してみたら他の小説も面白そうだったので、ぜひ読んでみたいですね。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      上田早夕里って、こんな作品も書くんだ。。。タイトルに惹かれて読もうと思っているのが「リリエンタールの末裔」と「魚舟・獣舟」。どちらもファンタ...
      上田早夕里って、こんな作品も書くんだ。。。タイトルに惹かれて読もうと思っているのが「リリエンタールの末裔」と「魚舟・獣舟」。どちらもファンタジックな話みたい(単なる想像ですが)。。。
      2013/02/13
  • 神戸にある菓子店に突然現れた一流の腕を持つ記憶障害の菓子職人。新人パテシエと謎解きと記憶探し。
    で、なんで彼はなんであの偽名?ただの雇われ職人が休日出勤の日に友達引き込んで合鍵まで渡してたなんて怖すぎ!
    ケーキ他美味しそうな描写で、甘いものが好きじゃない私も心惹かれました。

  • はじめは元バイト先の記憶を刺激されて少しつらかったけれど、それを越えれば最終的には華やかでとても良かった。

  • 随分前にショコラティエの勲章を読んでいて、遡る形でこちらを読了。

    淡々としていてかつ読んでいて疲れない。
    でてくるケーキがどれも美味しそうだし、謎ときのバランスもいい。

    特に悪人も出ないし。
    正月一発目の読み物としては上々!

    沖本さんや長峰シェフの話が出るのはいいですね!

  • 美味しいものが出てきて、なおかつ日常的なミステリー…が読みたくて、「ショコラティエの勲章」を探していたけど在庫がなかったので、ひとまず前作にあたる、こちらから読んでみることに。

    おっ!さっそく謎のパティシエ市川恭也が登場…この登場は面白い。対して、主人公夏織や洋菓子店の日常、現状などが綴られながら、さらに、舞台となる洋菓子店ロワゾ・ドールに訪れる「あの(時の)味」を求める客人たちの謎解きも挟み込まれて…。ついに恭也の謎も解り…。ちょこちょこ色々なストーリーが織り込まれていて、大きな謎解きは無いけど、面白くさくさく読めた。

    ケーキに例えるなら、地味だけど丁寧につくられた定番のショートケーキ。インパクトは強く無いけど万人受けする優しい味。
    で、ショートケーキ美味しかったから、今度は違うケーキも食べたいなぁ思わせられた作品。
    なので次は取り寄せた「ショコラティエの勲章」か、5年後の話の「菓子フェスの庭」も食します。

  • ある日、パティスリーに入ったばかりの新人夏織が店に行くと、店の中には男の人がいた。彼は市川恭也と名乗り、この店のシェフだというが、すでにこの店には他のシェフがいる。そういう話。
    市川は記憶喪失ということがわかる。最初はパラレルワールドの人間が舞い込んだのかと思うような展開だが、実際はそんなことは全くなく、記憶喪失をしてから自分で偽の記憶を作り上げてしまったのだということがわかる。
    夏織は市川に惹かれていくが、一人前のパティスリーとなることを決意して…。
    なんだか夏織のキャラがぼやっとしている感じがある。でもこの後、夏織と市川がくっつくまでを追いかけたいなと思える小説。

  •  「アルジャンテ」という「ロワゾ・ドール」と瓜二つの店が存在するとしたら…パラレルワールド展開もあるのかと初めは思ってました(笑)
     三人称だったり一人称を切り替えたりしますが、主に夏織視点と恭也のお菓子が中心。何故記憶が飛んだのか、何故お菓子に纏わる事だけは覚えているのか。得心する種明かしでした。
     やはり高級菓子に明るくない人にとっては専門用語があると難解ですが、説明が丁寧で細かいのでイメージはしやすかったです。
     ああ長峰さんと沖本さん(笑)ショコラティエの勲章はここからのスピンオフだったのかー!
     尊敬と憧れとほのかな恋。はっきりと描ききらないのが作者らしいですね。

  • 皆に愛される菓子はただ美味しいだけではいけないし目新しいだけでもいけない。
    幸せを誘う菓子であることが最も重要な要素なのだと思う。
    良い菓子とは何か突き詰めるストイックな職人の姿勢に惚れた。

  • ほんのり日常の謎系な雰囲気の連作短編集(記憶喪失は日常じゃないけど。
    出てくるケーキを想像するだに涎が…。
    うーん、どこのお店のも実際に食べてみたいくらい美味しそう!
    美濃田さんのエピソードはわりとあっさり終わっちゃった感。
    東京での事をもうちょっと知りたかったかも。

著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。2011年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。同作は「SFが読みたい! 2011年版」国内篇第1位に選ばれ、『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』の各表題作、『華竜の宮』の姉妹編『深紅の碑文』と合わせて《Ocean Chronicleシリーズ》と呼ばれ、読者からの熱い支持を集めている。近著に『妖怪探偵・百目』シリーズ、『薫香のカナピウム』など。

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