警官の紋章 (ハルキ文庫 さ 9-4)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 1415
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  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758434751

作品紹介・あらすじ

北海道警察は、洞爺湖サミットのための特別警備結団式を一週間後に控えていた。そのさなか、勤務中の警官が拳銃を所持したまま失踪。津久井卓は、その警官の追跡を命じられた。一方、過去の覚醒剤密輸入おとり捜査に疑惑を抱き、一人捜査を続ける佐伯宏一。そして結団式に出席する大臣の担当SPとなった小島百合。それぞれがお互いの任務のために、式典会場に向かうのだが…。『笑う警官』『警察庁から来た男』に続く、北海道警察シリーズ第三弾、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 道警シリーズ第3弾
    洞爺湖サミットと言う北海道史に残る時代背景。
    第1、第2シリーズで、解決したと思っていた事件には大きな闇が存在していた。それが明らかになって行く過程、そして今回も佐伯、津久井、小島、新宮達の正義感を見せてもらえる。

  • 1作目の話をくどくどとまだやっているのかと読むのがすこしかったるかったが終盤のアクションシーンはやはり見事で、なんだかんだでつぎも読んでみようとおもえてしまう

  • 道警シリーズ第三段!
    「笑う警官」「警察庁から来た男」に続き、これまたエンターテイメント作品として楽しめました。

    ストーリとしては
    やはり「笑う警官」から繋がったストーリー
    「郡司事件」の証人として呼び出されいた警官が前日に自殺。その息子が日比野伸也が警官となっていますが、洞爺湖サミットの特別警備結団式前に拳銃を所持したまま失踪。
    その目的は?
    この事件については津久井がその行方を追います。

    一方、佐伯は過去の覚せい剤密輸捜査の結果に疑惑を抱き一人で調べ始めます。

    さらに、小島百合は結団式に出席する大臣の担当SPに。
    津久井、佐伯、小島とそれぞれ任務を果たしながら、今回も結団式当日に向けてストーリは一つにつながっていきます。
    やはりその背景には大きな陰謀が..
    そして、明らかになる真実
    といった展開です


    今回も小島百合がいい味出しています(笑)
    大臣を警護する東京のSPと好い中になろうと思っていたり、事件解決後、佐伯と食事したり...
    さてさて、二人の関係どうなる?って感じ

    しかし、ここまで1作目の事件を引っ張り、絡めながらストーリを構成するのってすごい。
    とても楽しめました。

    これ、ほんと順番に読まないとだめです。
    1作目の「郡司事件」からいろいろ話が発展しているし、
    2作目の功績から小島百合が大臣の担当SPになるし、

    ということで、順番に読みましょう。

    まんまと作者と出版社の思惑にはまっているか(笑)

  • 佐々木譲さん、北海道シリーズ3冊目。警察官であった父親の仇を同じ警察官の子が伐つことを決意する。サミット結団式を利用し、警察官僚を撃ち殺す計画。一方、それを阻止し、官僚の悪事を晴らそうとする佐伯、津久井、小島。彼らのニヒルな性格はとても好感度が高い。しかし、日比野しかり、全体的にキャラ立ちは明確ではなかったかな。なので、少し話が複雑化したのでは?と思う。今回の事件で、北海道警の最悪な1週間が未だ継続しそうで、続きが気になるところ。最後のクレーンの場面がメインであり複雑すぎるシーンで残念だった。

  • 北海道警察シリーズ第三弾。前本部長・五十嵐によって、自殺に追い込まれた日比野警部。その息子の巡査が父の仇打ちを試みる。同時に、佐伯によって五十嵐の罪が明かされようとする。終盤は面白く読み進めたが、えっ?これで終わり?というラストであった。

  • 「笑う警官」からストーリーが絡み合ってるのがすごい。道警シリーズ、小説とはいえ道警関係者はどんな気持ちになるのかなーとちょっと思った。あとはやっぱり、小島百合…頑張って欲しいな。次こそは…

  • 道警シリーズ三巻目。途中、違うことに気を逸らしたりしてたので正当な評価と言えないかもしれないが、自分は二作目の方が好きだったように思う。

    主要登場人物にも愛着が湧き出してきて読み進めやすくなってはきたものの、展開が少し浅いような気がしてしまったのだ。

    次巻はどうなるやら。楽しみ半分不安半分。こうして期待すること自体すでに氏の術中にはまっているのだろう。

  •  『道警大通署』シリーズ3作目。再読。

          * * * * *

     郡司事件の裏に潜む道警腐敗の深淵がいよいよ明らかになります。

     キャリア官僚を筆頭に出世欲に取り付かれた人間の醜さがこれでもかと描かれていました。フィクションだと信じたいですが、そう信じきれない現実(高級官僚たちの甚だしい不正)があるのも確かです。

     社会派作家の本領がにじみ出た、歯ごたえのある作品だったと思います。

     ただ、宮木や勝野のその後、何より元道警本部長の五十嵐を公判に持ち込む手続きなども含め、「郡司事件3部作」の事後処理まで読ませてくれたら文句なしの☆5つでした。

  • 『笑う警官』からの事件を誰もが引きずっている。
    今回も津久井や佐伯といった警官が引き続き登場する。
    洞爺湖サミットを控える道警の結団式に向けて、様々な警護が必要になる中、ある警官が失踪する。
    彼の失踪の目的は…
    津久井は失踪警官の追跡を、佐伯は一人で独自に過去の事件のリベンジを狙うべく裏で捜査を進める。
    そして、女性警官の小島も警護課の応援でSPとして参加。
    女性警官が逞しい。

    2023.10.11

  • 道警シリーズ第三弾。
    このシリーズは安定感がある。北海道の地名も懐かしく、それぞれの刑事の生き様も生き生きと描かれている。
    一気に全部読むのも悪くない。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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