紫房の十手: 鎌倉河岸捕物控17の巻 (ハルキ文庫 さ 8-33 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 17の巻)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758434874

作品紹介・あらすじ

箱根への湯治旅に出かけた宗五郎としほたちの留守中、江戸では、大坂で七人を殺害して逃亡した凶賊の手配書が廻っていた。九代目不在とあって、政次の肩に金座裏の看板が重く圧し掛かる。そんななか、鴫立沢に立ち寄った宗五郎一行。西行ゆかりの地で絵筆を取ったしほは、黒い塗笠姿の武芸者を目撃する。偶然にもしほの筆が捉えたその男は、なんと手配中の凶賊だったのだ。賊の江戸入りを危惧した宗五郎は、政次たちにある一計を託すが-。箱根と江戸を跨ぐ、大捕物の行方は?大好評時代長篇、待望の第十七作。

感想・レビュー・書評

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  • 金座裏九代目宗五郎夫婦をはじめとして湯治旅行へ箱根へ向かったご一行。
    おかみさんたちのお世話をするためもあるしほも同行し、行く先々で絵筆を走らせます。
    偶然しほが見かけ画帳に描き留めた眼光鋭い武士が、上方で強盗殺人を繰り返した一味の首領というのは出来すぎな気がしないでもないですが、まぁ、いまさらか。
    江戸の留守を預る政次たちが奮闘し、見事一味をお縄にしました。
    政次を良く思わない隣町の宣太郎親分が退場させられた経緯は、ちょっと後味が悪いです。下駄貫のときにもちょっと思ったけれど、アンチ政次に対する処断が厳しすぎる気がします。小物なんだからうっちゃっておけばいいのに、あえて退場させるために悪事を仕掛けさせているような作者の作為しか感じません。

  • 久しぶりに、鎌倉河岸捕物控を読んだが、安定のお約束感である。
    政次が十代目として真に独り立ちした話し。
    その背景には湯治旅に出ているしほ達が絡んでいるのも面白い。
    宗五郎親分御一行の温泉旅も江戸時代の箱根、熱海の湯治風景が目の前に思い浮かべられしほの旅の絵日記を見てみたいものだ。

  • 宗五郎不在の中、大坂から流れてきた悪党の大捕物でその推理や根回し、無血で解決した手際の見事さで政次の十代目としての存在感が一気に高まりました。
    捕物シーンで繰り広げられた啖呵の連続は、シリーズの歴史に残る名場面だと思います。

  • 嫁のしほも、義父もいない、江戸で、10代目の活躍を描く。

    一方箱根に湯治に出た一行も、ただではすまずに、ちゃんと
    事件に遭遇。

    子供に言及が続きますが、一体どうなっていくのでしょう?
    ちょっと10代目が格好よすぎてしまってきたのですが……

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    箱根への湯治旅に出かけた宗五郎としほたちの留守中、江戸では、大坂で七人を殺害して逃亡した凶賊の手配書が廻っていた。九代目不在とあって、政次の肩に金座裏の看板が重く圧し掛かる。そんななか、鴫立沢に立ち寄った宗五郎一行。西行ゆかりの地で絵筆を取ったしほは、黒い塗笠姿の武芸者を目撃する。偶然にもしほの筆が捉えたその男は、なんと手配中の凶賊だったのだ。賊の江戸入りを危惧した宗五郎は、政次たちにある一計を託すが―。箱根と江戸を跨ぐ、大捕物の行方は?大好評時代長篇、待望の第十七作。

    2月13日~18日

  • 紫房が金流しの十手にかかるお話。

  • 政次が人間ばなれしているのは前からでしたが、しほまでもが人間ばなれしてきましたな。わりとまとまりがある一冊。

  • 20120122

  • 九代目は箱根、十代目は江戸で、それぞれ活躍の話。
    まぁ、箱根は温泉での当時ついでですが。
    江戸の方は、ちょっと偶然に頼りすぎでご都合主義って感じのないでもないですね。
    犯人側にとっては、似顔絵が出回ったらそらびっくりしますな。(^^;
    似顔絵がなかったら、そう簡単に解決しない事件だった気もしますね。(^^;

  • 彦四郎おいてきぼり。「政さんの女」登場。

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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