今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
4.28
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感想 : 581
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435024

感想・レビュー・書評

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  • 「『旭日昇天』も『雲外蒼天』も最後に見上げる天はひとつや。どちらもきっと幸せになる」

    さすがご寮さんいいこと言うわ〜

    というわけで色々なことがちょっとだけ解き明かされた『みをつくし料理帖』の四
    今回も面白かったです

    面白すぎてあっという間に読んじまったよぅ
    少しづつ読み進めるつもりだったのに続けて読んじまったよぅ
    そりゃあ、つる屋の店主種市の口調も伝染っちまうってもんだよぅ

    そして、ご寮さん以上にいいこと言うのが齢七十五の妖怪婆おりうさん
    本人が努力の人なのに周りにこんな頼りになる人たちに囲まれたお澪坊!なんの心配もせずに次巻も手にできるってもんですわ!

    追記)あ、そうか!こんな時はおりうさんがどんないいこと言ったか書くのがいいレビューなんだなきっと
    うんでもめんどくさいからいいやw
    自分で読んだ方がきっと染みるし(言い訳の純度が高い)

    • ひまわりめろんさん
      はい、もう優勝
      はい、もう優勝
      2022/11/24
    • 1Q84O1さん
      ひまわりめろんさん

      そのとおり!
      今はワールドカップだ!
      堂安!浅野!サイコー!

      お澪坊もサイコー!
      みをつくしシリーズ続きも楽しんでく...
      ひまわりめろんさん

      そのとおり!
      今はワールドカップだ!
      堂安!浅野!サイコー!

      お澪坊もサイコー!
      みをつくしシリーズ続きも楽しんでくださいね♪
      2022/11/24
    • ひまわりめろんさん
      まとめるとお澪坊優勝!
      まとめるとお澪坊優勝!
      2022/11/24
  • こいつぁいけねぇよぅ、お澪坊。
    面白くて、読む手がとまらねぇよぅ。
    そして小松原さま、もっと出てきてくれよぅ。

  • 第四弾!今回もいい!
    毎回言わなくても当たり前になってきたけど…
    言いたい♪(´ε` )

    精進ですよ!精進!無心の精進!
    それこそが己の糧になる_φ(・_・

    なんと小松原の母殿登場!そして伊佐三の浮気疑惑…
    番付勝負にお澪坊の指が…ザックリ((((;゚Д゚))))

    小松原め…ツンデレ侍だし(-_-)
    福はうち福はうちって…お澪坊可愛すぎるやろ‼︎

  • 物語がどんどん進んできます。
    口数の少ない伊佐三さんがかっこいい。
    本当に良い人たちに囲まれて 主人公の澪さんががんばっています。

    料理では「寒鰆の昆布絞め」が最高に美味しそうでした。
    巻末のレシピには岡山以外ではお造りに出来る鰆は手に入りにくいとあります。
    たしかに岡山にいるときは美味しい鰆がスーパーでも簡単に買えました。
    良い鰆があれば昆布絞めに挑戦してみたいと思います。

    次の巻も読むのが楽しみです。

  • 読む手を止めることができず、読み進めたみをつくし料理帖もいよいよ四巻目を読了した。全十巻なので、物語も中盤に入ったことになる。長い時代物語だが、ここまでその長さを感じなかった。一巻当たり四話収録されている構成だが、あっという間に読めてしまう。時代小説といっても決して史実を忠実になぞる物語ではないので、それぞれの物語は、都度、異なる色合いになっている。さりとて、個々の物語は完全に独立した話ではなく、それぞれが相互に関連しあって、「つる家」の女料理人澪を中心とした大きな物語を形成している。

    当初は、澪と幼馴染で今や吉原廓の伝説の太夫「あさひ太夫」となった野江が巡り会う物語だと思いながら読んでいたが(映画化されたときの主題が、澪と野江を巡る物語だったせいもあろう)、いつしか澪を取り巻く人々も増え、吉原の翁屋はさることながら、お馴染みのつる家の客を交えつつ、武家も町人もさまざまに澪の人生に綾をなしている。日本橋の大店の一人娘である美緒も、澪の下で料理修行をすることとなる。その理由を聞けば、美緒もまた江戸という時代の運命に翻弄されているといえる。この物語によって同じ「みお」と読む二人の妙齢の女性、澪と美緒は本格的な出会いを果たす。最初は鼻持ちならない性格で描かれていた美緒だが、澪と接するうち、いつしかツンデレキャラに属性変化しているところは見逃せない。

    おりょうの夫、伊佐三の浮気事件もあった。大工の伊佐三が浮気の濡れ衣を着せられても、言い訳することなく、黙って「ある目的」を遂げようと奔走する姿も、途中までは人情噺であり、滑稽噺の様相も見せるが、結末はなるほどと思わせる。一時は夫の浮気疑惑に、頭に血を昇らせていたおりょうもこの結末を聞かされては、号泣するしかあるまい。決めの台詞は「お前さん、惚れ直したよ」といったところか。

    別のところで『みをつくし料理帖』は総じて人情噺である、と書いたが、高田郁は本当に読者を泣かせるのが上手い。上手いというのは、すなわち最初から泣かせようという意図を見せず、その企みは常に巧みに隠されて、静謐に淡々と、そして時に滑稽に話を進めてゆき、しかし最後には必ず人情オチで泣けるように仕掛けているのである。こうした話を一見連ねた物語集のようでいて、それらの物語同士がさまざまな形で絡み合い、澪を巡る一つの大きな人情噺が形成されてゆく様は、第四巻まで読み進めて、ようやくその一端が見えてきたような気がする。

    物語には起承転結が欠かせないが、次の巻あたりから、物語は「転」の展開を見せる予感がする。ここまで、多くの登場人物が現れ、概ね役者は揃ったと思われるからだ。運命に翻弄されながらも、おのが軸である「料理」へのストイックな愛着は決して忘れない「泣き味噌」澪の奮闘劇はそろそろ何らかの転機を迎えるはずである。ますます読む手が止められなくなる予感もまた、読むごとに強くなっている。さりげなく人情噺を書けてしまう高田郁という作家もまた「粋」ではないか。

  • 今回も良かった!

    澪の脇を固める人たちがいい。
    そして徐々にわかりはじめる小松原の素性や澪の恋の行方は?

    次巻が楽しみです♪
    オススメです!

  • 小松原さまの正体が分かる巻。
    澪との身分違いの恋が報われる道筋も見えず、澪の小松原さまへの思いは募るばかり。
    ふらりとやって来て澪をさりげなく慰めてくれたり、厳しいアドバイスをくれる小松原さまの頼もしさには惚れ惚れします。
    小松原さまとの二人きりの貴重な時間が宝石のように煌めいて、胸がきゅんと苦しくなります。

    美緒さんも変わらずに可愛らしく、一途な人で、どちらも報われてほしいと思う。

    また、野江ちゃんのお話にも一筋の希望が見えた。
    少しずつであるが、真実が分かり、澪の商いにも、目的ができてきた。

    商いとなると、お金儲け、江戸一の料理亭を目指す、というところに行きそうだが、この点に関しても澪のスタンスは美味しい料理を作り、お客様に喜んで貰う、というところに一貫している。

    早く続きが読みたい。

  • きました、澪つくし4作目。

    【ははきぎ飯】
    美緒の大奥奉公に備え、澪が包丁捌きの先生役に。
    小松原が落としたほうき草の実、腎臓にいいとされるその実で何とか美味しい料理が作れないかと思案する澪・・・

    ほうき草の実、別名ははきぎ。源氏物語でも聞いたことのある名前ですがとんぶりだったのね。。。
    小松原のお母様が登場し、明らかにされる小松原の素性・・・身分違いはどうしようもなく、ただひたすらにせつない。。。

    【里の白雪】
    文句たれの戯作者清右衛門が泥鰌似の坂村堂さんと組んで本を出すことになる。が、なんと清右衛門が題材に選んだのはあさひ太夫だった。。。親友が好奇の目に晒されるのを防ぐため、澪は清右衛門に蕪料理で勝負を挑む。。。

    【ひょっとこ温寿司】
    おしどり夫婦で知られるおりょうと伊佐三に亀裂が。
    太一をめぐり、教育方針で揉める夫妻。そこにお牧という若い女が登場し、おりょうへ堂々挑戦状を叩きつける・・・!

    【寒鰆の昆布締め】
    何かとつる家に嫌がらせを仕掛けてくる登龍楼との料理対決。
    食材はよりにもよって澪が苦手とする寒鰆・・・勝ちたい一心で根つめる澪にりうが言った一言にはっとする。

    料理人として順調に成長しつつも、恋愛方面はとんと鈍かった澪が
    小松原への気持ちをはっきりと自覚する巻。

    気づいたときにはもう、あきらめなきゃいけない恋って悲しい。。。

  • 帚木ってとんぶりなことなのね。
    小松原の母やご寮さん、そしてりうなど、年を重ねた女性の貫禄や知恵などに感心してしまう。
    読みながら、自分と澪をついつい重ね合わせてしまうけど、
    年齢的には上記の彼女たちのワタクシ。
    それにしても澪の恋、どうなるのかが気にかかる。
    美緒にも幸せになってほしい。そして野江も。

  • シリーズ4作目。
    新しい土地につる家を構え、お客様の評判も上々、さらにはお客様の要望に応えるため、月に3回、夜の営業も始めることにした澪たち。
    そんな澪たちが今回遭遇するのは、美緒の大奥入りやおりょうの旦那・伊佐三の浮気騒動など、相変わらず、てんやわんや。
    でも、いろいろな騒動も力を合わせ、切り抜けて、澪は料理人として成長していく。
    今作では、小松原の正体が明らかになったり、あさひ大夫として吉原にいる野江の過去も明らかになり、今後のさらなる展開が気になるところ。
    読めば、読むほど、この作品のファンが多いことに納得。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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