造花の蜜〈下〉 (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.50
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  • (13)
  • (2)
  • 本棚登録 :278
  • レビュー :44
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435154

感想・レビュー・書評

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  • とにかく読むのに時間がかかってしまった・・・
    おもしろくなかったなぁ~・・・
    なんか、結末も、え~~~・・・(ガッカリ)って感じでした。
    残念。

  • 連城さん、初読み。 面白かった。でも、難しかった。

  • うわっ、こう来たか!という感じ。次から次へと「実はこうだった」という真相が明かされ、その全てが予想の斜め上だった。一つの誘拐事件を、マトリョーシカのように幾重もの箱で包んで、それを一つずつ箱から出していくかのようなイメージ。しかし、川田が実は○○○だった、という部分こそが本書のハイライトにして最大の種明かしだと思うので、最終章はやや蛇足に感じた。エピローグにしてはやや長い上に読み応えもあるので。

  • 連城三紀彦さん。初読み
    上下巻読了。

    面白かった。
    久しぶりに本格ミステリーが読めて満足。
    先がよめずドキドキ感たっぷりです。

    いいミステリーを読んでいる時のあのドキドキ。
    先が気になって止められないのに、ない頭使って犯人を推理するために中断してみたり、前のページに戻ってみたり。と、ふらふらふらふら。
    いやー楽しかった!

    しかも何がいいってこれだけ本格的なミステリーなのに、人が一人も死なないのがいい。
    ほんと私好みでした。

    なのに・・・、連城さん全く知りませんでした。
    実は、ラ行の作家さんて、そういえば読んだことないなぁ~と、ふと思って・・・。
    それだけで手にした本だったのです。
    連城さんならびにファンの皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
    ですが!私も一発でファンになってしまったので許してほしいなぁ~と、意味もなく思ってしまったのでした(笑)

  • これまでに経験したことのないトリック。
    二重の誘拐とか、さらにもう一つ誘拐が掛かっていたり、
    どうしたらこんなことを考え付くのか。
    蜂の比喩など、表現も秀逸。
    でも、2件目の話はどうなのだ?プロット、トリックとしては必要ありなのかもしれないが、
    この話の山場はすでに終わっている。あそこで終わっていても良いのでは?
    詰め込んだなという感じ。

  • ○ 造花の蜜(上)
    「誘拐」をテーマにしたミステリ。連城三紀彦の晩年の作品である。上巻は「香奈子」の子,「圭太」の誘拐されるところから始まる。「圭太」の誘拐には,「加奈子」の父が経営する工場従業員である「川田」が深くかかわっている。
    「誘拐犯」は,身代金を要求するのではなく,圭太は自分の意思でここに来た」,「俺はあの子の父親だよ。」と言ってくる。香奈子は山路将彦と離婚しており,圭太の父は山路将彦・・・。そして山路将彦は誘拐犯ではない。圭太の父親とは何を意味するのか。犯人は,これまでの要求を変え,圭太の身代金を要求する。身代金の金額は5000万。受け渡し場所は,渋谷のスクランブル交差点の真ん中。スクランブル交差点での身代金の受け渡しは失敗したかに見えたが,用意していた5000万円から1000万円が消失していた。そして,発見・救出された圭太が漏らした一言,「おかあさん,この人がユーカイハン?」なくなったと思った1000万円は,圭太が持っていた。これは果たして誘拐だったのか?その真相は?
    ○ 造花の蜜(下)
     下巻では,上巻の誘拐事件の犯罪の裏側が描かれる。水絵と名乗る女性が,自分が圭太の本当の母であり,香奈子から圭太を取り戻すために誘拐をしたいと,川田を誘う。水絵という女性の正体は「蘭」という女性であり,川田の正体が沼田という長野の有力者の子供であることを知ったことから,圭太誘拐の裏で,河田の誘拐を計画していた。物語は川田の視線から描かれるが,「蘭という希代の犯罪者による,華麗な誘拐事件」という真相が描かれる。
     造花の蜜のあとに,最後で最大の事件という短編が書かれている。圭太の誘拐事件をなぞるような形で,仙台のお菓子会社の息子が誘拐される。圭太の誘拐事件で警察側で指揮をとった橋場警部の偽物が登場するが,橋場警部だと思わせる叙述トリックが仕掛けられている。父親に金庫に閉じ込められたショックで声が出なくなったという少女の目から物語が語られるが,偽の橋場警部が途中で身代金が入ったバックをすり替えるというトリックで誘拐を成立させる。さらっと書いたように思われる短篇だが十分面白い。さすが連城三紀彦。

     人間動物園,造花の蜜と,連城三紀彦は晩年に誘拐ものの傑作を連続して出している。造花の蜜は,前半部分の圭太誘拐をもう少しさらっと書いた方が,後半の川田誘拐事件の衝撃が増したように思える。前半の誘拐部分が詳細に描かれすぎたせいで,後半において前半の誘拐事件の登場人物や設定の伏線の回収がされていないようなイメージを持ってしまい,物語全体が,やや散漫に感じてしまうのだ。連城三紀彦が描く「蘭」という女性の魅力と,川田の存在のやるせなさなどが非常に心に残る作品だけに,全体に掛かる散漫なイメージが惜しい。全体的に見ると★3の評価で。

    ○ 登場人物
    小川香奈子
     誘拐された圭太の母。
    小川圭太
     誘拐される。
    小塚君江
     香奈子が結婚生活をおこうっていた世田谷の家の隣人
    山路将彦
     圭太の父。香奈子とは離婚している。歯科医。
    小川汀子
     香奈子の義姉
    小川史郎 
     香奈子の兄。汀子の夫。
    小川篤志
     汀子の子ども。圭太より一歳年上。
    高橋
     圭太の幼稚園の担任。
    川田(沼田実)
     香奈子の父が経営する工場の従業員。
     下巻で本名が沼田実と分かる。
    坂田
     製紙業者の営業マン。
    山路礼子
     圭太の祖母。
    山路水絵
     山路将彦の再婚相手。

     事件の黒幕。小川圭太の誘拐事件を表の事件とし,裏で川田実の誘拐事件を実行する。
    橋場警部
     誘拐事件のプロフェッショナルの警部
    ○ 以下は短編「最後で最大の事件」の登場人物
    小杉真樹
     康美の父の再婚相手。
    小杉康美
     子供の頃,父に金庫に閉じ込められたショックで声を発することができなくなった少女
    橋場警部
     「造花の蜜」で,捜査を担当した警部。この作品では橋場警部の名を騙る蘭の部下が登場する。
    小杉光輝
     真樹の連れ子
    サトミ
     お手伝い

  • 下巻から主人公が変わる。というか、上巻の主要人物がほとんど出てこない。誘拐事件の本当の目的。真相。どんでん返し。面白かった。
    多くの人が言ってるように最後の章は蛇足な気もする。でもこの章の橋場警部はすきかな。

  • 後半。主人公からして変わってしまってて、同じ事件を扱っているんだけど、別の視点から綴られた新しい物語、って感もあり。前半の主人公、後半には全く登場しないし。何も起こらなかったはずの事件の裏で起きていた大問題とか、その後に引き続いて巻き起こる、一連のものとも思える事件とか、展開が目まぐるしく変わるけど、その上で保たれている整合性も素敵。連城作品は初めてだったけど、面白かったです。

  • たどり着いたように思えた真実が見る角度によってまるで違う様相を呈したもう一つの真実を浮かび上がらせる。
    一体どうやってこんな途方も無い物語を考えついたのか。

    すごいなーと思うけどただそんなに好みの話ではなかったです。

  • 連城三紀彦さんの本は2作目。

    被害者側に見える人が犯人だったり、犯人だと思っていた人が被害者だったり…
    ミスリードによる人物像の変化のさせ方がとても巧い。
    特に、川田の立ち位置の変わり方はすごいなあと思いました。

    スクランブル交差点や雪降る高崎駅の描写なんかも素敵です。
    鮮やかなのにくすんでいる。
    映画のワンシーンのような場面がたくさんある作品でした。

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