母子草―立場茶屋おりき (ハルキ文庫 い 6-15 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435826

感想・レビュー・書評

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  • 出会いもあれば別れもある。
    立場茶屋おりきの仲間になるかと思えば、惜しまれながら去って行く人もいるけど、だんだん増えてくる仲間。
    その仲間が変わっていったり、成長したりするのを見ながら、私も仲間になった気分。

  • よし坊の父親がやっと大牢から出てきた。江戸払いとなった。祝いの席を作りこれからのことを話し合うが、年老いた母親の待つ小田原に帰る。
    おきちの要望で、正式に養女となったおきち。
    溜りからやってくる卵売りから、同情して、八文屋では滅多に使わない卵を30個も買ってしまった鉄平。喧嘩になったが亀蔵親分の言葉で、みんなで試しに卵料理を研究し、八文屋にあった料理を作ることだできた。
    そんなこともあって鉄平と夫婦になることに。
    仇討ちの姉弟の弟は病が治らずに20歳で死んでしまう。
    鬼一郎の妹が江戸にやってきた。

    今回も出会いと別れに満ちたお話。

  • 父親に置き去りにされていた芳樹、父がようやく帰ってくる。
    仇討ち姉弟のその後。
    蓬莱屋親子の話。
    八文屋の卵づくし。
    如月鬼一郎(馬越右近介)の突然の訪問。
    京の都々井の御亭の巳之吉引き抜き話。
    こうめと鉄平との祝言、そして大地震。

  • 3月5日~7日

    父親の時蔵に置き去りにされた芳樹が、「立場茶屋おりき」で暮らしはじめて、ひと月あまり。皆とすっかりなじんだ矢先、ばくちに手を出して江戸追放と決まった時蔵が、芳樹を迎えにやって来た。おりきは、二人の門出に、心尽くしの祝い膳を用意したが・・・・・・。(「母子草」より)。表題作他「斑猫」「藤の雨」「蛇苺」の全四話を収録。苦難にあっても、皆で力を合わせて懸命に生きる人びとの、涙と笑いと意地と誇りを描き切る、書き下ろしシリーズ、第八弾。

  • おりきシリーズ最新刊です
    おりきの周囲の人物の性格が際立ってきました
    短い短編なのに、沢山の人生を拝見ました!

  • 第八弾
    特に何というわけではないが、何故か内容が好きである。
    今回も短編四話で、それぞれこれまでの係わりのある人物も登場する
    派手さはないが、何故か記憶に残る。

  • 立場茶屋おりきシリーズの第8弾。

    ずっと読んでいるから登場人物は多いし、気になるしもうこれは終わるまで読むんだろうなと覚悟している。

    台詞の言い回しとか、いまいち気に入らないところもあるんだけど、人間模様の描きかたがうまい。
    女将おりきはもちろん、他の人物も、まわりの知っている人に対して、甘やかすのでない心配りをして助けあう。
    その姿に清々しい気持ちになり、見習いたいと感じる。

    今回はついに、女将のおりきと花板さんのあたたかな将来も示唆するところまで行き、うれしい。

  • シリーズで読んでいますが、登場人物ひとりひとりが本当に生き生きと描かれていて、読了後は心が温かくなります。四季の花や料理がさりげなく出てきて、女性作家ならではの優しさも感じます。

  • 小さな事件は毎日のように、大きな事件も忘れた頃にやってくる。
    そしてたくさんの人との出会いと別れのくりかえし。
    零細企業経営者としての心構えを学ぶには、とても勉強になる一冊だと思います。

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著者プロフィール

1945年広島県生まれ。成城大学文芸学部卒業後、画廊経営、テレビプロデューサーを経て、執筆活動に入る。2003年「小日向源伍の終わらない夏」で第10回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞受賞。主なシリーズに「立場茶屋おりき」シリーズ、「照降町自身番書役日誌」シリーズなどがある。15年「立場茶屋おりき」シリーズで第四回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。

「2017年 『残りの秋 髪ゆい猫字屋繁盛記 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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