心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2011年8月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758435840
感想・レビュー・書評
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シリーズの中で一番の盛り上がりの第6巻。
究極の選択を何度も迫られる澪と一緒に、澪の周りも読者もとことん悩まされる。
最初の選択は納得の展開だけれども、最後に澪の選んだ心星は、想像していたとはいえ辛かった。
前巻の最後の章で、思いがけず小松原さまの胸のうちを知ってしまったからこそ、小松原さま目線で読んでしまい、ダメージが大きかった…。
小松原さまからのプロポーズがとても素敵で、何度も読み返した。ここで時が止まればいいのに、事態は無情にも澪たちを翻弄していく。
次巻を読むのが怖い…でも読まずにはいられない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よもやの展開。澪の運命はどうなっちゃうんだろう。
しかし武家と町人、雇い主と奉公人、身分や立場にこんなにも違いがあるなんて!
たかだか200年前の日本なのにね~
江戸時代に生まれなくてよかった。
とりあえずあまりに美味しそうなので、大根切って干しました。
ごま油で焼いて、醤油と味醂でジュッ。今夜が楽しみ。 -
澪に重大な決断が迫られる怒涛の展開でした。
これまでの1話完結型から、尾を引くような辛い選択を迫られることも増えてきた。
澪の想い人との身分差、野江ちゃんの身請け、天満一兆庵の再建、そしてつる屋の今後と、澪の料理の才能と、人を思う気持ちが、澪自身を苦しめていきます。
どれも手放したくないものである故に、読んでいても惨い選択をさせるなぁと、胸がギュッと苦しくなる展開でした。
小松原さま関連の選択肢が、料理人としての道を定めた選択のあとだから余計に辛かった。
が、やはり小松原さまとの一連のやりとりには感激しましたし、澪を思いやる周りの人々も共に泣いたり笑ったりしてくれていて、胸が温かくなります。
澪の料理人としての器が、苦悩を生んでいますが、真摯に1歩1歩、道を決めていく澪の姿に励まされます。
澪にはやはり料理人として頑張ってほしい、でも小松原さまとも報われてほしい。
これまでも悩みながら、紆余曲折しながらも、納得のいく答えを見せてくれた澪の物語です。期待をして続きを読みたいと思います。 -
小松原様と人生を共にする、、、
ではない選択を次の巻で、、、のような感じの終わり方で、
とても、心がキュンとなるお話でした。
選択することが多いお話でした。
次巻が気になります。
登場するお料理はいつもながら、食べたいものばかり。 -
このシリーズの転換点を迎えようとしています。
澪の決断は...何となくわかるのですが...。 -
今までのこのシリーズの中では、1番泣くのを抑えられない話でした。近くのお店や人々に起こる出来事から、主人公の身の上に起こることに変わって行って面白さが増した気がします。いくつかありますが、母親代わりの芳さんが言った「あちこち欠けて傷ついて、それでも人は生きていかなならん」という言葉が心に残りました。