心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 3519
レビュー : 539
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435840

感想・レビュー・書評

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  • 生麩田楽、んもう・・・大好きです!!生麩まんじゅうもいいですが、やっぱりあのもっちもちに香ばしいお味噌の風味がたまりません。

    ついでに言うと、すき焼きに入っている丸焼き麩も好きです。

    『青葉闇―しくじり生麩』
    『天つ瑞風―賄い三方よし』
    『時ならぬ花―お手軽割籠』
    『心星ひとつ―あたり苧環』


    野菜のいいものが出回らず、なにか良い策はないかと悩む澪。
    ふと記憶をよぎったのは懐かしい生麩の味だった・・・
    江戸は当時、焼き麩が主流だったんですね。

    大根を干すことで旨みが凝縮された大根の油焼きも、とろとろ茶碗蒸しにおうどんが沈められた苧環も美味しそう。

    泥鰌似の坂村堂さんの意外な出自が明かされ、またそれを明かしたすけべなお爺は芳に付きまとい・・・芳と澪、親子のように助け合って生きてきたふたりは互いの「女としての人生」を意識するようになる・・・。

    料理人として究める道、女として想い人と添える道、天満一兆庵の再建、野江の救出、つる屋への想い・・・
    いくつも選択肢があるのに、それによってかえってがんじがらめになっていく澪は読んでいていたたまれません。

    叶わぬものと諦めた恋の、その先に道ができたのに、それを選べば料理人としての道は閉ざされてしまう。
    思い遣り合う心が、辛い展開を招いてしまいそうで・・・次巻に進むのが待ち遠しくも怖いな・・・

  • 小松原様と人生を共にする、、、
    ではない選択を次の巻で、、、のような感じの終わり方で、
    とても、心がキュンとなるお話でした。
    選択することが多いお話でした。
    次巻が気になります。
    登場するお料理はいつもながら、食べたいものばかり。

  • このシリーズの転換点を迎えようとしています。
    澪の決断は...何となくわかるのですが...。

  • みをつくしシリーズ第6弾。
    もう物語も折り返し地点を過ぎてしまいましたね~あっという間です。
    そしてこの巻では大きな転機が盛りだくさん。
    優柔不断というか、どこまでもやさしい澪にもどかしくなったりもしましたが、ここで改めて彼女の芯の強さがしっかりと感じられました。
    そして一番はやはり小松原との恋の行方ですよ!!
    早帆の登場でぐんと急展開をみせ、澪と小松原2人きりで話をするシーンではもうキュンキュンがとまりませんでした。
    普段飄々としている小松原のあのストレートな気持ちの伝え方ときたら、もう読者はメロメロですよ。
    澪の、手を伸ばしてその皺に触れたい、と思う気持ちを封じ――の描写が本当に良かった。
    結ばれて良かったね~でもどうなっちゃうの?!と思いながらのラスト。
    女としての幸せか、親友との約束か、それとも料理人としての決意か。
    揺れ惑いながらも、澪の心星が夜空にはっきりとみつけられるようでした。

    料理も秋の良さがぎゅっとつめこまれたようなお品書きで素晴らしかったです。
    茶わん蒸し食べたいよー。

  • 前巻とは違って、澪を巡る大きな流れになった一冊。

    選択する、ということは片方を取り、片方を失うことだ。
    吉原に天満一兆庵を再建するか、神田でつる家を大きくするか、それとも。澪が目指す一つの道に対する岐路。

    そして、小松原様と添い遂げるか否か。
    ここには澪だけの想いではない、複雑で大きなうねりがある。

    心星はひとつ。

    選択したからには、後戻り出来ない。
    それが正しいか正しくないか、良いか悪いかは、誰も決めることなんて出来ない。

    ただ、ひたすら彼女が彼女の思う心星への道に進み続けることが出来るよう、願っている。

  • シリーズ第6巻。
    つる屋の営業は順調だけど澪の人生は岐路に立たされてるねぇ。
    何が幸せかは人それぞれだけど、澪はもっと欲張りになってもいいんじゃないかな。
    これからどうなるのか先が気になるんで、さっさと7巻を読むとしよう。
    この作品はおもしろいけどお腹空くのが玉に瑕だー
    おーい!こっちにも苧環ひとつおくれーっ!!

  • みをつくし料理帖シリーズの第6弾。

    前5作をはっきりと覚えてないなぁ、と思いながら読み始めたが、心配は無用、すぐに馴染みの物語の中に入っていけた。著者の巧いところだ。

    本書には、読者の興味を集める、大きな山場が用意されている。
    澪は何度となく決断を迫られる。
    澪の選んだ道は? はたして今後はどうなるのか?

    澪に限らず、現代においても人は同じような悩みを抱える。
    複数の選択肢の中から一つを選ばなければならない立場に置かれた時、人はどう考えるだろう? 何に重点を置く?

    身近にあって一筋縄ではいかないテーマが恋愛ではないか。好きな人との結婚だ。
    現代女性は、好きだから結婚したい、とストレートに考える人は少なくなっている。たとえ相思相愛であってもだ。いわゆる「条件」というものがある。

    いうなれば、澪も現代女性と同じような立場に置かれた女性。もし、専業主婦を選べば、夢も希望も叶えるのが困難を極める。否、不可能になる。
    澪が現代女性と異なる点は、相手に条件を求めることが不可能なところだ。

    さあ、どうする?
    シリーズは読者の興味をまだまだ煽り続ける。

    著者の高田さんは、なんだかんだ言っても、読者の希望を叶えてくれそうな作家。ハッピーエンドになると思うが、それまでにはどんな試練を用意されるのか? すべてを丸くおさめるのも難しいだろう。

    • カレンさん
      いよいよ局面を迎えるのですね?
      澪の一大事と言ったら・・・う~ん気になります。
      大事にとっておきましたが、そろそろ読もうかな?
      いよいよ局面を迎えるのですね?
      澪の一大事と言ったら・・・う~ん気になります。
      大事にとっておきましたが、そろそろ読もうかな?
      2011/11/29
    • trade-windさん
      T-カレンさん、こんにちは。
      そうなんです、局面を迎えるんですが……。いくつかの局面に選択を余儀なくされるのですが、「一番の」「とっておき...
      T-カレンさん、こんにちは。
      そうなんです、局面を迎えるんですが……。いくつかの局面に選択を余儀なくされるのですが、「一番の」「とっておきの」「読者の最大関心事の」の局面に対して、澪は……。はたして、どうするのでしょう?

      もうしばらく、大事に取っておくのもいいかもしれません。すぐ、読み終わってしまいますから。
      次が待ち遠しいです。もう一冊新刊が出てから読めば良かったかなあ、と読後すぐに思ったんですよ。
      2011/11/30
  • 吉原で天満一兆庵を再建するか、
    神田須田町の登龍楼につる屋として移転するか
    思い悩む澪。
    その話が一段落したかと思うと
    思いもよらない小松原との縁談。

    何とまぁ、岐路だなぁ。

    1人の人が生きられる人生は一つだけだものなぁ。
    と、澪の気持ちにハラハラ、ドキドキしながら読了。

    自分が決して譲れないもの、
    澪のような人はどうしてもそれを見ないふり
    してしまう。
    でも、きっと自分で選ぶはず。

    それにしても、この時代、武家に町娘が嫁ぐのって大変なのね。
    なんかなぁ、
    澪の大切な塗り箸さえ白木の箸より格下と言われてしまうなんてなぁ。
    昔は当たり前だったんだろうけれど。

    でも、小松原のプロポーズはめっちゃカッコよかったよ。
    そして、りくさんがいい味出してる!

  • 周囲の人々と想いを交わしながら、数々の困難を乗り越えてきた澪。辛抱を重ね、精進してきた結果が、将来の道筋に大きなうねりをもたらす本編。嬉しいはずなのに、喜んでいいはずなのに、守りたいもの、かなえたい思い、大事にしていたい人々等の狭間で揺れ動く澪の気持ち。ああ、なんて悩ましい。結果はすぐに出るものではないけれど、苦悩の先にきっと晴天が待ってるよねと、信じて次巻へ。

  • 予約本がぽろぽろと到着してきたから「2666」を一旦休憩して積み本も合わせて消化していこうとページをめくると、文字は大きく難しい表現もない、そして分かりやすい人情劇。一気に読めてしまえる面白さはシリーズを読み続けてきてもまだ飽きの来ないストーリーはさすが!
    俎橋上でのドラマがどれだけこの本の中で繰り広げられるのだろうとちょっと現在の俎橋にも興味が沸いてネットで検索してみた。画像を見てそっとwebページを閉じた...
    綺麗な情景はこの本の中だけでいいわ笑
    さて、小松原の旦那、その妹とそして母、澪の何を見て感動したのか?武家の嫁にするに値する女として見てたんじゃなかろうになにをみんなしてトチ狂ってるんだ?と思わずにはいられないし、俺の女房になれってなんかそんなセリフを言うのにも失望したよ!
    ってまだこの先に続くストーリーの途中で文句言うのもなんだから黙って読むけどさ、これまでの話の展開からするとこのシリーズ始まって以来の作者のブレを感じずにはいられない。高田さん、心星探しましょうよ!

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