菓子フェスの庭 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 479
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758435987

作品紹介・あらすじ

神戸にあるフランス菓子店"ロワゾ・ドール"に、西富百貨店の武藤という男性が訪れた。西宮ガーデンズで行う「お菓子のフェスティバル」に参加して欲しいという。中堅パティシエの夏織は、その新作づくりに抜擢され日々奮闘していた。そんな折、密かに想いをよせていた先輩パティシエの恭也が、東京からひょっこり帰ってきて…。「ラ・パティスリー」の五年後を描いた、とびっきり美味しくて幸福なパティシエ小説、文庫オリジナルで登場。

感想・レビュー・書評

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  • 中堅パティシエの香織と百貨店のお菓子フェスの企画を担当する武藤の二人の物語。一流のケーキに込められたパティシエの思いがひしひしと伝わって来るいい話だった。それにしても、作者のケーキへの造詣はすごいなと思う。これでこそプロだね。本当にケーキが美味しそうだ。そのケーキ作りを核にして登場人物の心情を描き出したところが、この小説の成功の要点だと思う。ここに出てくるケーキ屋さんに行ってみたい。

  • シリーズ最終巻は1作目の〈ロワゾ・ドール〉なので再び洋菓子の洪水でした。ブラン・マンジェの口になる。
    森沢さんと市川さんに決着がついて良かったです。バイヤー武藤さんの入り込む隙は無かった…でも甘いもの嫌いな彼に変化が起きたので、きっと必要な出会いでした。
    ミュロワーズってどんな果物なのか気になります。あるのかな?(検索したらスイーツ画像の洪水なので出勤時には目の毒でした……)

    しかしミュロワーズよりも、田山さんのチョコレートハウスのほうが気になって気になって仕方がありません。なんてこった……

  • 続編なので楽しみにしていたが、
    まだいろいろ収まってないので続くの?
    武藤さんにはあまり共感出来ず、
    そのせいか幸福感が得られなかったー。

  • 西富百貨店でさまざまな催事の企画を担当する武藤は、コース料理のデザートすら受け付けないほどの甘味嫌い。
    しかし、「菓子フェスティバル」の企画担当を任され、スウィーツに詳しい同僚とともに、嫌々ながら菓子店を回ることに。

    ある日、目玉となる新作菓子の打ち合わせのため、神戸のフランス菓子店〈ロワゾ・ドール〉を訪れた武藤は、パティシエールの夏織の用意した優しい味わいの菓子に、何故だか心惹かれる。
    やがて、新作菓子作りに真摯に取り組む夏織の姿に、武藤は魅力を感じ始めるのだが…


    前作があるとは知らずに読んでしまったが、大きな支障はナシ。
    ふたりのお仕事小説でもあり、夏織の憧れの先輩の登場で、武藤にとっては叶わなかった淡い恋の物語でもあり。
    面白くなくはないけれど、どうも上田早夕里さんの、この手のグルメなシリーズは、小説としては薄味だなぁ。

  • 上田早夕里のパティシエシリーズの3作目
    SF作家としてデビューした人だけれど。
    このシリーズも結構はまる。
    関西のケーキ屋さんを舞台にしており、今回の主戦場は西宮ガーデンズ。
    恋愛小説風だけれど、最後は…
    読んでみてください。

  • ラ・パティスリーの続編!相変わらず美味しいスイーツ表現。夏織のスイーツ食べてみたいなぁ。

  • ラパティスリーの5年後。
    夏織も中堅所の職人に成長しました。
    お菓子の事ばかり考えて、ちょっぴり鈍感だけど、まっすぐで努力家。
    応援したくなります。
    飄々とした恭也は夏織をどう思っているのか 分かりかねますが、師弟を超えた関係になるのかな。
    夏織は尊敬する職人としてはもちろん、それ以上の感情がありそうだけど、まだ本人が気づいてなさそうです。
    まだ続編が読みたいけれど、シリーズとしては完結っぽい。残念。
    武藤さんの思慕はなかなか分かりづらい!
    えっ?
    けなげな姿に胸打たれたのかな。
    麗子さんと良い雰囲気になりそうな、ならなさそうな。

  • さらっと読むことができました。女性パティシェと菓子フェスを通じて、考え方が変わっていく。作品に出てくるお菓子は全部食べたくなるほど、細かく記載されている。仕事への考え方や恋愛など様々な要素が含まれたお話だった。ショコラティエの勲章とも関連があったので、読み返したい。

  • パティシエシリーズ第三弾。『ラ・パティスリー』の5年後の森沢夏織が登場。しかし主人公は百貨店企画部の武藤隆史で、彼はお菓子が嫌い。主人公と夏織の仲はどうなるか?美味しそうなスイーツが出てくるが、話はちょっとビター。

  • 前作の主人公のひとり、森沢夏織、そして甘いものが苦手な百貨店の催事担当者が登場。何故に彼が彼女恋をする展開を入れるのか?必要性を感じないし、全体的に嘘臭く薄っぺらいと感じた。やたらと少ないページでは尚更。ご都合主義は小説の見どころだが塩梅は必要。この作品に出てくるスイーツと同じ、さじ加減ひとつでガラリと物が変わってしまう。ただスイーツや人間描写はやはり好みだ。

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著者プロフィール

兵庫県生まれ。2003年『火星ダーク・バラード』で第4回小松左京賞を受賞し、デビュー。11年『華竜の宮』で第32回日本SF大賞を受賞。18年『破滅の王』で第159回直木賞の候補となる。SF以外のジャンルも執筆し、幅広い創作活動を行っている。『魚舟・獣舟』『リリエンタールの末裔』『深紅の碑文』『薫香のカナピウム』『夢みる葦笛』『ヘーゼルの密書』『播磨国妖綺譚』など著書多数。

「2022年 『リラと戦禍の風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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