芝の天吉捕物帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758436274

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  • 話の最初の人物登場のシーンから何ページかはどうしても、しっかり時間をかけねばならないが、一旦物語の中で生き始めると、話はすっかり淀みなく流れる。

    江戸の名物火事で何度か焼けて実家の風呂屋も灰になった。
    父の後妻となった継母は肝っ玉かさんで好きだった。

    そんな母が過労のためか死んでしまい実の父親とも口も聞かなくなった。

    火消しをやめて実家の風呂屋を継ぐも、職人らと何かとしっくりこない。

    そんななか、岡っ引きをやめた父親の後をついで岡っ引きにならないかと誘いがあった。
    そんな気になれない中、腹違いの妹が下手人として捕まった。その疑惑を解こうと奔走!

    人物の描写の仕方も深く、性格のほか、精神の弱みや癖なども描写して肉付けがうまい!

    この本、極悪人がいないのも良し!

  • 火消しから浜の湯を継いだ天吉は、十手持ちへ誘いを断っていたが浜の湯で起こった事件をきっかけに渋々関わることになる。天吉が抱える様々な事柄や事件の展開など最初は荒っぽい筋立てで大丈夫か?と思ったが、話が進むにつれて落ち着いてきた。展開はやや強引な所もあるが、天吉の店主として十手持ちとしての成長物語に成ってきてる。事件の真相に迫るのは料理屋の女将が安楽椅子探偵みたいに語るのはどうかと思わないでもないが天吉の状況ではしょうがないのかな。食の絡み方もちょっと変わっていて面白いが、ちょっと浮いてるかな。

  • 12/11 1/17-1/19

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著者プロフィール

三重県伊勢市生まれ。愛知教育大学教育学部教職科心理学教室卒業。高校時代より古典と日本史が好きで、特に江戸に興味を持つ。日本推理作家協会会員。三重県文化賞文化新人賞受賞。主な著作に「包丁人侍事件帖」シリーズほか、「大江戸いきもの草紙」シリーズや『芝の天吉捕物帳』『冷飯喰い 小熊十兵衛 開運指南』がある。

「2019年 『料理番 旅立ちの季節 新・包丁人侍事件帖(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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