夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 (時代小説文庫))

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 4610
感想 : 651
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758436458

作品紹介・あらすじ

想いびとである小松原と添う道か、料理人として生きる道か…澪は、決して交わることのない道の上で悩み苦しんでいた。「つる家」で料理を旨そうに頬張るお客や、料理をつくり、供する自身の姿を思い浮かべる澪。天空に浮かぶ心星を見つめる澪の心には、決して譲れない辿り着きたい道が、はっきりと見えていた。そして澪は、自身の揺るがない決意を小松原に伝えることに-(第一話「冬の雲雀」)。その他、表題作「夏天の虹」を含む全四篇。大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、"悲涙"の第七弾。

感想・レビュー・書評

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  • なんでやー!!

    こんなんもうダメです
    『みをつくし料理帖』シリーズの七はこのシリーズはこれ以上読まないことを決意するに至った★1です!(全部塗りつぶされてますけど?)

    料理から離れることができないと気付き、ひとりの料理人として生きる決意をし、愛する人に残酷すぎる運命を背負わせてしまうお澪坊
    確かにひどい、確かにひどいがわしはこれからもお澪坊の味方やでと、密かに心に誓うわたくしでした(お前さてはつる屋の常連客だな)

    しかし、そんな想いもむなしくお澪坊には天罰のような苦難が次々降り注ぎます
    そして、あり得ない結末が!

    なんでやー!
    そんなんあかーん!

    はい、もうおしまい
    こんなことするんならもう読みません
    まぁまぁ面白かったです(ここまで全部★5)
    ありがとうございましたm(_ _)m



    (絶対読むな( ̄ー ̄)ニヤリ)

    • ひまわりめろんさん
      いやもうそれはあかんわ~
      思ったよね

      あけおめ
      いやもうそれはあかんわ~
      思ったよね

      あけおめ
      2023/01/10
    • みんみんさん
      あけおめ〜♪
      読み終わっちゃったよぅ!
      あけおめ〜♪
      読み終わっちゃったよぅ!
      2023/01/10
    • 1Q84O1さん
      ひまわり師匠
      おめでとうございます㊗
      ひまわり師匠
      おめでとうございます㊗
      2023/01/10
  • 序盤「吉原」ワードが出てきてから、あ、これはアレがいつか来ますね...と思っていたら...この巻のここで来たかーー!ちょっと私の中で不意打ちされた感じでオロオロ。

    これは辛すぎるでしょう。皆さん大事なものをすでに失っていてそれでも尚、頑張って毎日小さな幸せを積み重ねているのに。なのに。なのに。なのに。また失うって...。

    又次さん...そう伏線のカケラがいっぱい散りばめてあったんです。引っかかってたんです。それ全部ここで持ってっちゃいましたか...。ああ、又次さん...。柚餅子見る度思い出しちゃうよ。

    それでも人間って、時間がかかってもその悲しみを胸に秘めて、前を向いて進んでいかないといけないんですね。辛い動物?です。次の巻では、みんなに素敵な未来が待っていますように。

  • あー、お澪坊、しっかりしておくれよぅ。
    これでもかと襲いかかる苦難にこちらまで滅入りそうでした。

    その苦難を乗り越える原動力となった又次。
    お澪坊と意見交換しながら料理をする様が良し。さりげなく、ふきに料理を教える姿も良し。
    又次の人柄に惚れてまうやろ。

    それがまさかこんな結末になろうとは…。

    これから先ももうひと山ふた山あるんでしょうねぇ。オススメです!

  • いや〜〜。゚(゚´Д`゚)゚。

    危なかった…本破りそうだった…


    いつか誰かって考えてましたよ?
    ありがちな話だからね!
    でもいやや〜あきまへんで‼︎

    悲しみの☆5だす_| ̄|○


    • 1Q84O1さん
      あっ!?
      七巻は…あの巻だったんですね。・゚・(ノД`)・゚・。
      悲しみを乗り越えて八巻へ!
      あっ!?
      七巻は…あの巻だったんですね。・゚・(ノД`)・゚・。
      悲しみを乗り越えて八巻へ!
      2023/01/06
    • みんみんさん
      ひと山あったよぅ。゚(゚´Д`゚)゚。
      八巻も読み終わるし寂しい…
      ひと山あったよぅ。゚(゚´Д`゚)゚。
      八巻も読み終わるし寂しい…
      2023/01/06
  • 小松原様がいい。
    又次さんもすごくカッコイイ。
    周りの人もいい人ばかり。
    澪さんも強い。
    しかし、なんという展開。
    今後がどうなっていくのか??

    料理は「牡蠣の宝船」が美味しそう。
    シーズンが終わるまでに早くに試さなければ。。。

  • 叶わない望みばかりで苦しみの最中にいる澪。
    小松原とのやりとりのページは十回くらい読んでしまい、もう覚えたかも。
    「その道を選ぶのだな」「良いか、澪。その道を行くと決めた以上、もはや迷うな」
    又次のことも、ショックすぎて数日凹むのめり込みぶり。野江ちゃんも無事であってほしい。
    次巻も楽しみ、というか、おそるおそる期待を込めて読みたい。

  • 誕生日まで一月足らず、断捨離をようやく終えていざ読まん!

    牡蠣…あぁ、シンプルに生牡蠣をレモンでちゅるっと!それかパカッと口を開けたところにお醤油をたらして網焼き、エスカルゴバターやアリオリソースも美味しいな…
    昆布の宝船に載せてぷりっぷりになるまで炙られた牡蠣もきっと美味しいんだろうなぁ。お澪坊、こいつぁ いけねぇよう!

    『冬の雲雀ー滋味重湯』
    『忘れ貝ー牡蠣の宝船』
    『一陽来復ー鯛の福探し』
    『夏天の虹ー哀し柚べし』

    やはり澪が選んだ道にあるのは、女の幸せではなかったのね…
    小松原さまは、自分が悪者になるよう全て引き受けて…なかなかいないよ、こんな殿方。

    自分の選んだ道とは言え、想い合った人との別れは澪の身体までもおかしくさせ、料理人として窮地に立たされてしまう…それを救ったのは又次だった。

    本当に雲外蒼天、いつになったら澪は蒼く晴れ渡った空を仰ぐことが出来るのかな。

    切なくて、あまりにも哀しくて、電車で涙ぐみそうになりましたが

    牡蠣の宝船で、不思議の国のアリスに登場する「漁師とセイウチ」を思い出して誤魔化しました。泣きながら食べるセイウチ、騙して食べる漁師…どっちが悪いのかな~

  • 悲涙の第7作。

    澪を襲う苦難。料理人の澪にとって絶望的な苦難。
    そして又次の死という永遠の別れ...
    つるやの誰にとっても悲し過ぎる。
    又次の襷を励みにふきにも頑張って行って欲しい。

  • 流行り病とも呼ばれる疫病は、古来、呼び名通り「流行」してそのたびに人類の命を奪ってきた。まるで人類に対する人口調節機能のようにふるまう。防疫機能や治療法が開発されるとともに、かつて脅威だったそれらの病は鳴りを潜めるが、いずれまた新たな流行り病が登場する。新型コロナウィルスと呼ばれる病も、現代の流行り病として猛威を振るっている。

    思えば、今の新型コロナウィルスが蔓延するよりかなり前に『みをつくし料理帖』は書かれたはずだが、その話のいくつかは、まるで新型コロナウィルスを予言したかのように思える。料理人の命ともいえる匂いが感じられなくなる、という話など、コロナウィルスの典型的な症状の一つである。臭覚を奪われた料理人の悲哀は、その苦悩に戦いつつ、その苦難をも自分の成長の糧にしようとする姿に思わず涙を誘われるが、ふと自分の足下の状況を顧みればまるで新型コロナウィルスの世で、罹患して匂いを奪われた人の辛さを言い当てている気さえしてくる。

    さらにはもっと直截に、江戸の町で流行り病が発生して、子どもの命が多く奪われてゆく話もあった。名医である源斉は、多くの患者を抱えて江戸の市中を東奔西走することとなるが、これは昨今叫ばれている「医療崩壊」を象徴しているようでもある。自分の食事もままならぬほどの働きをして、結果として自分の体調が悪くなってしまうという、いわゆる「医者の不養生」ともいえる源斉を見ていると、流行り病が起きたときの医療従事者の苦労が偲ばれる。医療は専門的な仕事だけに、なかなか代わりが務まらない。源斉は、「食だけが人の体を作る」とかつて澪に説いていたが、現在飲食と医療の分野が新型コロナウィルスにより影響を最も多く受けて、危機に陥っている状況を鑑みると、予言書としての『みをつくし料理帖』が少し怖くも思えてくる。

    『夏天の虹』では、先の流行り病で天に身罷った多くの子どもたちをはじめ、重要な人物の死にも直面することとなる。人の命と健康が主題となりそうな料理がテーマとなっている物語として見ると、『夏天の虹』はこれまでのシリーズとやや異色かもしれない。澪と幼馴染の野江をともに天涯孤独の身に貶めたかつての大雨による河川の氾濫に続いて、本作では流行り病に火災と、江戸の世で恐れられた出来事が次々と起こる。ともすると、読み手もうら悲しい気持ちにさせられるが、残された者たちが手に手を取り合ってその悲しみを乗り越えてゆく様に救われる。

    自分の人生の岐路に立ち、一大決心をした澪。その先に待ち受ける艱難辛苦を思わせるかのように、本作では澪とそれを取り巻く人たちを時に絶望の淵に落とすのではないかとさえ思われる苦難が続いた。全十巻の『みをつくし料理帖』も本作が七巻目である。いよいよ澪の料理人としての人生も大きく揺り動いてゆくだろう。弔う者があれば、新たな出会いもあるに違いない。かつて澪も一人の料理人として世話になっていた「天満一兆庵」の再興はあるのか。天満一兆庵の江戸店のかつての店主、佐兵衛の行く末は? 少しずつ大団円が近づいてくる……そんな雰囲気をひしひしと感じ始めている。

  • 大人気シリーズの新作。
    澪は、町の小さな料理屋「つる家」の料理人。
    女ながら、番付に載るほどの腕前。

    恋した相手・小松原は武士で、しかも身分が高い。
    とうてい叶わぬはずの相手と縁談が進んだのに、それは武家奉公をして養女になり、結婚しても奥におさまっている立場になる生活。
    澪は、これほど大事にしてきた料理を捨てることは出来なかった…
    表向き、町人から断ったことには出来ないため、小松原が悪者になって、すべて計らってくれる。

    次の料理人も決まっていたので、すぐには種市らにも言い出せないで苦しむ澪。
    だんだんと、芳は事情を察する。
    ところが、澪は心労のあまり、嗅覚を失ってしまう。続いて、味覚まで…
    そうこうするうちに、料理番付からもあっさり落ちてしまう。
    仲間達に味を見て貰いながら、どこか少し味の落ちた料理を、それでも工夫して何とか出そうとする。

    吉原の翁屋で奉公している料理人の又次が、これまで「三方よしの日」だけ酒を出す日の手伝いに来てくれていた。
    翁屋は、澪の幼なじみ野江が、花魁のあさひ太夫となっている店なのだ。
    気っぷのいい又次は、あさひ太夫のためになら何でもするつもりでいる男。吉原で暮らしているだけあって強面で鋭い目つきだった。
    野江のために持ち帰るお弁当をいつも心を込めて作る澪だった。

    又次は事情を知って、2ヶ月の間、手伝いに来てくれることになる。
    気を取り直そうと励む澪だったが、又次が店から二ヶ月も出して貰えたのには、条件が付けられていた。
    穏やかな顔つきになった又次だったが…
    別れの日がやってくる。
    思いも寄らない出来事が…

    大好きなシリーズで、出てくるお料理も美味しそう。
    滋味重湯、牡蠣の宝船、鯛の福探し、哀し柚べしの4品。

    シリーズ物としては★5つ!
    苦難に負けないけなげさがいいのですが、今回はまた辛い…
    ので、4つかなあ…
    2012年3月発行。書きおろし。

    • nico314さん
      sanaさん、はじめまして。
      私も澪つくしシリーズ大好きです。次が待ち遠しいですね!
      sanaさん、はじめまして。
      私も澪つくしシリーズ大好きです。次が待ち遠しいですね!
      2012/12/31
    • sanaさん
      nico314さん、
      はじめまして!
      コメントありがとうございます~~☆
      このシリーズ、いいですよねえ!
      読んでしまうともう次が~待ち遠しい...
      nico314さん、
      はじめまして!
      コメントありがとうございます~~☆
      このシリーズ、いいですよねえ!
      読んでしまうともう次が~待ち遠しいです♪♪
      2012/12/31
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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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