カード・ウォッチャー (ハルキ文庫 い 18-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 95
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758438339

感想・レビュー・書評

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  • とあるメーカーの研究所で発生した勤務中のほんの些細な原因による怪我から、労働基準監督署の臨検、更には社員の不審死と事態は大きく動いて行く。
    石持氏お得意の理詰めによる謎解きと、労基の監督官という組合せからすれば、もっと面白くなってもよいのに、作品展としてはイマイチ盛り上がらずに終わった印象。
    短編集向きの舞台設定なのかな。

  • 2017年1月22日読了。
    2017年16冊目。

  • 残業中の怪我がきっかけで、労働局の臨検が行われることに。
    申請していない怪我は数知れず、サービス残業も休日出勤も当たり前。
    さらに慌てる総務が発見したのは社員の死体。
    労働問題に死体に、隠したいことだらけのまま臨検が始まってしまう。


    ブラック企業で見つかった死体。
    いつ何が起きてもおかしくないような労働条件。
    隠そうとする社員と切れ者の労働局員とのやりとりは、ハラハラしつつもおもしろくて。
    シリーズになってないのかなぁ。

    ミスリードがあったんだと思いますが、引っかからずに結末が読めてしまったのが個人的には残念でした。

  • *単行本から転載*

    サービス残業中の小さな事故をきっかけに、塚原ゴムに労働基準監督署の臨検が入ることになった。研究総務・小野は突然のことに大慌てで準備を進める中、研究員の死体を発見してしまう。とっさに過労死を疑った研究総務は臨検終了まで死体を隠そうと奮闘するが…。

    発端となった労災のみの調査だと思っている研究員たちの会話がややコミカルにえがかれている。今の状態が異常だという認識がない彼らになんともいえない気持ちになる。

    一方、調査の目的を知っている研究総務のふたりは、労働基準監督官の北川が次々とサービス残業の実態と過去の労災隠しを暴いていく中、ジリジリと追い詰められながらも応対を続ける。
    笑顔でバッサリと斬っていく北川に、研究員たちもようやく事の重大さを認識していく。
    このじわりじわりと北川が攻めてくるところが見もの。

    スケールは大きくはなく軽く読めるけれど、とても著者らしさの出た作品。
    労働基準監督署の面々はまたお目にかかりたい。

  • 派手さはないけど、好きな作家さん。
    会社内の出来事で、あっさりと読めるが実は怖い話かも。

  • 労基監査

  • 何のカードを見るの? 会社のカードなのね。証拠を探すのではなく、人の証言を検討することで推理していく彼の頭の中は、どんな構造をしているのだろう。と感心してしまう。ところで最近忙しくてサービス残業気味なので、うちにも何とか監督署が来ないかしらん。

  • 労基の臨検を使って、うまいこと本格ミステリーの舞台を作り上げている。相変わらず舞台設定がうまい。労働者が経営者と同じ考え方をしすぎてしまうのは不幸だと思うが、こんな会社はいくらでもあるのだろう。そういう意味ではリアリティのある本格ミステリーだ。

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プロフィール

1966年愛媛県生れ。02年『アイルランドの薔薇』でデビュー。特殊状況下や斬新な設定でのロジカルな推理に定評がある。著書に『月の扉』『扉は閉ざされたまま』『トラップハウス』『カード・ウォッチャー』等。

「2014年 『御子を抱く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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