雪とけ柳: 着物始末暦4 (ハルキ文庫 な 10-4 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 282
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758438742

作品紹介・あらすじ

「井筒屋で配られている引き札を、五枚集めたら高価な絹のしごきが貰えるぞ!」「どうやら井筒屋は、配ったしごきの色で美人番付をしているらしいぞ!!」正月早々、江戸の町では開店したばかりの老舗呉服問屋、井筒屋江戸店の噂で持ちきりだ。しかし、巷を賑わす話の裏には、実は隠された陰謀があった…。井筒屋の真の"狙い"とはいったい何なのか!?着物の始末屋・余一が、一膳飯屋のお糸と共にその真相に迫るが-。着物の汚れも、市井の悩みも綺麗に始末する!!大人気シリーズ、待望の第四弾!!

感想・レビュー・書評

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  • 着物始末暦 シリーズ4

    老舗の京呉服・井筒屋の江戸店が正月に店開きした。
    その井筒屋が配った引き札を、5枚集めたら、若い娘に限り、高価な絹のしごきがもらえるらしい。
    しかも、美人には、唐紅のしごきを、そうで無い、それなりの娘には、薄い色のしごきを配っているらしい。

    そんな美人番付の噂が広まり、若い娘は、赤いしごきをもらおうと、躍起になるが、その話の裏には井筒屋の、悪どい企があった。

    余一とお糸は、真相を知り、井筒屋へ乗り込むが・・。

    ここへきて、お糸のいっちょかみ精神が、ちょっと、鼻についてきたかなぁ。
    いっちょかまないと、物語にならないのはわかっているが、かみかたに、無理がある。

  • 怖いもの見たさで読んでしまうけど、怖い。
    井筒屋に近づくな。
    余一とお糸は、この巻では一本取ったけれど、ここからのやり口が恐ろしい。
    まっとうな始末屋、そして一膳飯屋、土手の古着屋、みな平穏に過ごしてほしい。
    次も楽しみ。

  • なかなかのお主も悪よのぅ…的な感じの井筒屋でてきた!

  • 202104~5/全10巻まとめて。着物始末職人と彼をとりまく人々との物語。良く言えば人間らしいんだけど、性格の嫌な部分が目につきすぎて登場人物達があまり好きになれなかったのと、恋愛話ターンにあまり魅力を感じずハマるまではいかなかった。奉公人おみつが一番苦手。六助の特殊能力設定も必要に思えなかった。話によってメインになる登場人物が変わるタイプの短編なので、別話・別視点だけど同じエピソードが再三出てきたり、時系列でみるとわかりにくい時も。とはいえ、巻を重ねるごとにキャラ達への多少の愛着もわき笑、若旦那綾太郎達の成長もみてとれ、全巻面白く読めた。巻末に着物柄説明が入っている趣向も良い。

  • 着物始末暦四巻。
    敵対する井筒屋の進出に一気にきな臭くなった。
    その井筒屋にお玉ばかりでなく、余一も関連しているのか?
    不穏な空気とともに今後の展開がどうなるか楽しみ。
    同時に江戸時代の着物の柄も風情があって楽しませてもらっている。

  • お玉の祖母が京の井筒屋と関わりがあったのも意外だったが、まさか余一までが…
    人と関わるのが嫌いだったはずの余一。何故か自分から井筒屋に関わって行くがどうなる事やら…

  • これまで名前しか出てこなかった、京の老舗呉服問屋《井筒屋》がついに登場する。

    イメージ通りの金に飽かせたアクドイ商売をやっていて、これからどんな大物『悪役』に育っていくのか楽しみ。
    余一、お糸、お玉と《井筒屋》との因縁も気になるし、それをきっかけにシリーズレギュラー陣のこれからがどうなるのか、何かしらの嫌がらせを受けたりするのか、少々心配もあるが期待もある。

    相変わらず余一はクールなようで一度火が付くと止まらないところも感じる。
    おみつが切なくてかわいそうなので、ここはきっぱりと突き放してほしい気もする。

  • 2021.10.06

  • 何やら因縁のある井筒屋が京都から江戸に罷り越した
    主人公余一も因縁があるみたいだが、巻き込まれた糸
    井筒屋の引き札5枚集めたら絹のしごきがあたる
    しかも美人番付になっていて、その裏にはあくどい
    仕掛けがあるのだ
    次々と謎が降ってくる割には身の回りのほんわりした
    日々の暮らしをつづる・・・作者も手だれだな(´・ω・`)

  • 綾太郎の店の近所に京都から新しい店が進出予定。
    その前後に事件が続出。お糸や余一がまたしても巻き込まれる。。。

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著者プロフィール

早稲田大学教育学部(講談社文庫初期の傑作『古典落語』を編んだ興津要のゼミ)卒業。横浜在住。2007年、第2回小説NON短編時代小説賞で「寝姿指南」が最終候補になり、08年、「素見」で小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた初長編『刀圭』と、受賞作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める。祥伝社文庫既刊に『江戸の茶碗』『酒が仇と思えども』。著書に「着物始末暦」「大江戸少女カゲキ団」シリーズ、『うき世櫛』『御徒の女』『神奈川宿 雷屋』などがある。

「2022年 『吉原と外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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