サファイア (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.64
  • (91)
  • (278)
  • (260)
  • (30)
  • (2)
本棚登録 : 2771
レビュー : 207
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758438957

作品紹介・あらすじ

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった-「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。わたしは恋人に人生初のおねだりをした…(「サファイア」より)。林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが…(「真珠」より)。人間の摩訶不思議で切ない出逢いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ヒトとの切ない出逢いと別れ。己の罪悪。愛と夢をそれぞれに描いた傑作短篇集です。
    7種類の宝石をテーマにしており、それぞれの物語が描かれています。

    短編集とは思えないほど一話一話の中身が濃いストーリー展開で、非常に満足度の高い一冊です。
    真っ暗な闇の中からたまに顔を覗かせる優しさと愛が、なんともいとおしい気分にさせてくれます。

    好きな作品は人によって変わるのがこの短編集のいいところ。
    どの作品も後味が違っていて豪華なオードブルを食しているかのよう。
    ぼくは「サファイア」「ガーネット」(このふたつは連作)「ムーンストーン」がだいすきです。

    ラストは圧巻で、読者泣かせの感動ラストです。

  • 7つの話で構成された短編集。一人称目線で語られているので主観的で読みやすい。少しずつ主人公の素性が解明されていく過程がいつも面白い。そして感情移入していく。湊さんの小説は大逆転があるんじゃないかと終わりまで安心なんて出来ない。ムーンストーンの話が一番好き。

  • 湊かなえさんは全ての作品にハズレがない。
    どの作品も、私たちが持っているある感情をうまく物語化し、何か気付きをくれる。

    物語を読んだ後、
    作品によっては、真実が明確に語られずもやもやした気持ちにさせるものもあるが、そこも面白い。自分で解釈を加え納得のストーリーを完成させる。

    自己啓発本を読むより、湊かなえの作品を読む方が、
    心豊かに、多くのことを潜在的に得られるのではと思います。

  • 短編集はあまり好きではなかったが、一話一話がとても凝縮されていて一気に読み進められた。不思議な話、あたたまる話、その中には救いのない話も。ラストのガーネットに見られる小さなどんでん返しは心に残る。

  • 宝石の名前がタイトルの短編集。
    イチゴ味の歯磨き粉の真珠、元受刑者の老人福祉施設のルビー、雀の恩返しのダイヤモンド、猫と家族の秘密の猫目石、本読みと元市議会議員殺害のムーンストーン、悪質商法のサファイア、その悪質商法から先へ進んだ人たちのガーネットと、どれもとても良かった。

  • 宝石にまつわる個々で独立した短編集。

    一番好きなのはムーンライト。最後まで読んで、過去の話を知った後に最初から読み直すと、主人公を思いなんとも言えない感情になる。

    ルビーの最後、姉妹はどうなっていくのだろう。ダイアモンドはもやっとしたなあ。

  • サクッと読めます。
    …が、どうかサファイアとガーネットは丁寧に読んで欲しい。
    サファイアを読んだら一旦本を閉じてこのお話を反芻しながら寝て、翌日、ガーネットを読んで欲しい。
    ぶっ通しで読むには勿体ない。
    サファイアを味わった上でのガーネットの良さを感じて欲しい。

  • 前半、いつもながらの人の黒い部分が見え、ザワザワした気分で進めた。ある意味、それを期待していたが。
    しかし、後半から少し流れが変わった。最後は湊作品ではなかなか味わえない感覚に!
    面白かった。

  • 短編集。以前挫折したのが信じられないくらい一気読み。サファイアからのガーネットが良かった。雀もなにげに好き。イヤミスばかりではなく、救いのある話も良かった。

  • 私にとってこの人は、好きな作家として名前を挙げることはないのに、読んでしまう人なんです。この人の本を誰かに貸そうとすると、「湊かなえはもう要らん」という知人友人も複数いて。でもこれはたぶん、私の中では湊かなえのNo.1。

    宝石の名前が付けられた短編7つ。彼女らしいイヤミスあり、ちょっとした叙述トリックあり、ふんふんと頷きながら突入するラストの3つは圧巻。最後に落とされるのではと構えたけれど大丈夫、それどころか涙で目がかすむとは。やはり読むのをやめられない人。

    あなたを通して見える世界が好き、そう私も言いたい。

全207件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年に「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビュー。2009年の本屋大賞を受賞。映画化を経て累計300万部のベストセラーに。2012年「望郷、海の星」(『望郷』収録)で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。その他の著書に『少女』『贖罪』『花の鎖』『境遇』『サファイア』『白ゆき姫殺人事件』『母性』『絶唱』『リバース』『ユートピア』『ポイズン・ドーター、ホーリー・マザー』などがある。

「2018年 『ブロードキャスト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

湊かなえの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

サファイア (ハルキ文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×