サファイア (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 1824
レビュー : 160
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758438957

作品紹介・あらすじ

あなたの「恩」は、一度も忘れたことがなかった-「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」。わたしは恋人に人生初のおねだりをした…(「サファイア」より)。林田万砂子(五十歳・主婦)は子ども用歯磨き粉の「ムーンラビットイチゴ味」がいかに素晴らしいかを、わたしに得々と話し始めたが…(「真珠」より)。人間の摩訶不思議で切ない出逢いと別れを、己の罪悪と愛と夢を描いた傑作短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 読み物として好きな宝石がテーマの本で楽しむ初めての湊かなえさん。原作付きのドラマを何本か拝見して、生々しく重い話が多い作家様だと感じて敬遠してました。登場する女性たちの個性がそれぞれ光るものがあり読み応えがあり、短編集は少しづつ消化するタイプなのに一気読みしてしまった。
    読了感がよくないものもありますが、宝石を角度を変えて眺めているような気分になります。雀の話がファンタジーで笑いました。着たきり雀とは言い得て妙。
    湊さんの本はいつも装丁が美しいので目を引きます。

  • 短編集はあまり好きではなかったが、一話一話がとても凝縮されていて一気に読み進められた。不思議な話、あたたまる話、その中には救いのない話も。ラストのガーネットに見られる小さなどんでん返しは心に残る。

  • 宝石をテーマにした短編集。

    湊かなえ作品は数冊読んだ程度の知識しかないのだけれど、
    最近で言うところの「イヤミス」作品が多い傾向にある方。
    イヤミスとは、読んだ後何となく嫌な気分になるミステリ作品の事をそう呼ぶらしいですが…。

    イヤミスは独特の「生々しさ」を孕んだミステリかなと思います。
    人間関係のもつれ、嫉妬、劣情、等といった人間があまり他人に見せたくない感情をミステリに含ませることで、読み手に「生々しさ」を覚えさせる。

    湊かなえ氏はどうやらイヤミスの女王、などと評されたりするらしいですが、『サファイア』もまた、多分に漏れずイヤミスに属すると思います。
    『猫目石』辺りに良さ?が出ているかと思いますが、
    ただし短編なのでそのクドさは幾分か薄れているよう。
    個人的には全体を通して大して嫌味は感じられませんでした。

    ミステリとしては広義のミステリ。
    人が死んだりその為にトリックが使われたりという部分は薄い。
    読みやすいけど、イヤミス好き(?)には物足りない。
    よく言えば丁度よく、悪く言えば中途半端。
    イヤミスの入門にどうぞ。
    そんな一冊。

    おススメは『ガーネット』

  • 湊かなえ作品の中では上位。
    後ろ2つだけ連作になっている所は良かった。
    いつものように救いの無い物だけではなく、少しホッとするラストを迎える物もあって。
    ムーンストーンが好み。

  • 表題を含む、宝石をタイトルにした短編集
    イヤミス感は少ないが、人間の不思議な出会いと欲と言う感情が…

  • 湊かなえさんの短編集。元気がなくなる作品もあれば、温かい気持ちになれる話も。お伽話の要素があるユーモアのある作品など、さまざまな作品が楽しめます。

  • 湊さんの作品というと重たく怖いという印象が強いけども、この本はそんな「らしさ」もありつつ、だけどちょっと明るさも感じさせるような作品でした。

  • ほとんどが後味の悪い終わり方だった。
    最後二つの話はその救済措置(?)的な展開かな。

  • ムーンストーンをテレビで見て原作を読みたくなりました。
    短編集のどれも面白かった。
    猫目石やサファイア、ガーネットが好きです。

  • 各篇に宝石の名前がつけられた短篇集。すべて後味がよろしくないと予想していたが、さほど悪くないものも混じっていたのが意外だった。最初の『告白』もそうだけれど、こういう短篇はうまいし、物語の語り手の選び方もいいなぁと思った。

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プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

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