- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758439220
作品紹介・あらすじ
わが願ひ、君が幸ひのみにて候ふ--一通の文だけを残し姿を消した許嫁・颯太との再会を願い、下総の小さな村からひとり江戸に出たおいちは、ひょんな縁から、本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒宅で世話になることになった。そのほんの数日後、露寒軒宅の女中おさめと、その生き別れになっていた息子の縁を、一通の手紙によって再び繋いでみせたおいち。おいちに人の心を汲む才を認めた露寒軒は、颯太と会える日まで「代筆屋」を営んでみるよう勧めて……。真心を込めた手紙が人と人との縁を紡いでいく、連作時代小説、期待の新シリーズ誕生。
感想・レビュー・書評
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時は元禄初頭、将軍・徳川綱吉の治世下において、和歌や書状の代筆を請け負うことになった少女の物語。
下総の真間村を出て、失踪した相愛の幼馴染み・颯太を追い、江戸へ出てきた娘・おいち。
本郷で歌占を営む元武士の戸田露寒軒の許で、代筆を任されることになった彼女は、紙問屋や筆屋など、出逢う人々の胸の内に分け入り、相手との間を取り持つべく、その心を伝える文を書くようになる。
主人公の造形が無謀で幼いきらいはあるのだが、連作短編集の第一巻とあって、人物紹介に頁を割かれたことは薄々察せられる。
若い娘がヒロインの時代小説は人気ジャンルと窺えて、その一端を担う作品としては、出来はまずまずかと思われる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
202204/全4巻まとめて。主人公おいちが好きになれないけど物語は面白かった。
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読み始めるも主人公の性格が気に食わず、読むのをやめようかと思った。でも、ほかの登場人物と絡むようになり、それもあまり気にならなくなった。
「できるできないではなく、やるかやらないか」。 -
幼馴染の颯太を探して江戸に出てきたおいちは、ひょんなことから代筆屋を始めることになる。シリーズもの。
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真間村を出たおいちは,姿を消した颯太を追って江戸に出る.危うく騙されるところを助けてくれた歌占いを生業とする元武士戸田露寒軒の下で,おいちは暮らすことになる.代書を始めて,いろいろな人々の思いを形にしていくのが人情ものとして面白いが,この綱吉の時代のキナ臭いあれこれもこれから登場しそうで,楽しみである.
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おいちが、親切な人々と交わって成長していく物語。
あまり苦しんでというイメージは無く、のびのびと暮らしているので、周りの人達がすごいんだなと逆に思います。
著者プロフィール
篠綾子の作品





