働かないの―れんげ荘物語 (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.50
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本棚登録 : 493
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758439374

作品紹介・あらすじ

こんな私に親切にしてくれてありがとう--四十八歳になったキョウコは、まだ「れんげ荘」に住んでいた。相変わらず貯金生活者で、月々十万円の生活費で暮らしている。普段は散歩に読書に刺繍、そして時々住人のクマガイさんらとおしゃべり--そんな中、「れんげ荘」にスタイル抜群の若い女性がリヤカーを引いてやってきた!悩みも色々あるけれど、おだやかに流れる時を愛おしみながら、ささやかな幸せを大切に生きる、ロングセラー「れんげ荘」待望の第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 「れんげ荘」の第二弾ということなので
    これもまた生活費10万円で暮らしながら、
    シンプルな生活をいかに自由で穏やかで
    小さな幸せを大切に生きるかということがテーマでした。

    第一弾でシンプル生活とはどうゆうものかが伺えたので、
    第二弾ではどのような展開になるのかと思いましたが、
    オーガニック食品で買った野菜でおかずを作り、
    読書をし、散歩をして、刺繍にも熱中して、
    そんな折に動植物などから季節などを感じて
    更に暮らしを丁寧に生きているというのが伝わりました。

    私も多少条件は違いますがこの生活とほぼ同じように
    自由な時間が割と多い生活をしているので、
    益々シンプルな生活というのに興味が湧き、
    今回は刺繍をすることに興味が出ていたとあったので
    実生活でも刺繍に興味を持ちはじめたくらいに影響がありました。

    年月や季節や移り変わっても同じアパートに住む住人さんとの
    お付き合いは変わることなく、益々親密度が深まり、
    新しい住人さんのチユキとは歳や風貌などとは大違いではあるけれど
    この人も味のある住人で類は友を呼ぶとはいうけれど、
    ここではアパートは友を呼んでいるかのように思えました。

    キョウコが時々考え込む母親との関係。
    その心境を他の事に置き換えるととても参考になります。
    他人と比較をしたりして、気になる問題を作りだしていたにすぎない。
    ややこしい問題を考えると頭が痛くなるくせに、
    勝手に自分でややこしい問題を頭の中で作り上げる。
    ややこしい問題はその問題が発生したら考えればよいのである。
    何もないのにわざわざ問題を発生させる必要なんてどこにもないのだ。
    自分の人生をシンプルにしたくても、
    身近にこんな困難なことがあるかと思うと大変だなと思わされます。
    けれど逆にこれがあったからこそシンプル生活を出来たのかとも思えたりします。

    今回もシンプル生活が疑似体験出来てとても穏やかに読み終えて幸せなひと時が味わえた一冊でした。

  • 大げさですが、働くことに意味を見いだせていない人に是非読んで頂きたい作品です!

    あくまでも人生の一部に仕事があるのだから、人生を仕事なしで他人に迷惑をかけずどうにかできるのであれば、仕事なんてしなくていいんですよね!笑
    将来「働かない」ために、今、意味を見いだせていなくても、とりあえず「働こう」と思います笑

  • まさか「れんげ荘」の続編が出るとは!

    キョウコさん、相変わらずの暮らしぶりです。
    でも窓に網戸がついたり、ちょっと変化が。

    前はキョウコの生活、「暇じゃないのかなあ」と思ってましたがら今回は刺繍という趣味が加わりましたね。
    なんかうらやましい。
    なんにも縛られず、のーんびり本読んだり刺繍したりできるの。

    でも、うらやましいけど私には、キョウコが不安定な足場の上に立ってるように思えてしまう。
    自分が大病にかかったら?れんげ荘がなくなったら?
    私は心配性なので、それを考えちゃうとマネはできません。

  • ふむふむ。ちょっと気が楽ぅになる話だったな。出会いに感謝☆

  • 私もキョウコと似てる部分(無駄に真面目で完璧主義、自由を求めてるはずなのに知らず識らずのうちに自分で縛りを作ってしまう点)があり、彼女が周囲の人々から得た考え方にすごく共感というか、学びになった。

    とりあえずやってみる、飽きたら休憩がてら他のことやる。またやりたいなと思ったら再開。
    このくらい、肩の力を落として自由に色んなこと試したいと思う。

    穏やかーな日常を書いたお話

  • 群さんの作品のなかでは群さんの良い面が出ていてしっくりくる一作

    頑張らなくていいのだ、と強くない人へは優しく、
    強い人へは、全く別の生き方を気付かせる作品

    自分が納得していれば、その生き方で良いのだよと背中を後押ししてくれ、
    また、ポリシーを持っているように生きている人でも、迷いはあるのだよ、皆同じ、と教えてくれます

    ただ、作者の根底に母親との確執は渦巻いているのだなとも思いました

  • アキコの自分はダメだと思うとこ似てる
    そして私にもマユちゃんみたいな友達がいる
    ありがたい

  • なんの役にも立たない 自分のためだけに時間を使う
    登場人物に共感を出来る歳になった

  • 2019.4月。
    .
    #働かないの
    #群ようこ
    #ハルキ文庫
    .
    おお。
    何か板についてきてる。
    暇なのに暇を持て余してない。
    不安の中に諦観と覚悟が見える。
    .
    震災についても描かれていて、自然災害で何かあったらそれはもう「しょうがない」というのは、そうなのかもしれないなと思った。
    もちろん備えるけど、最後の最後はもう。
    そこはさ、もう勝てないから。
    .
    .
    #2019年33冊目
    #本 #book #読書 #reading #本の記録 #読書日記 #読書感想文 #書店員

  • 共感できる部分が多かった。しかも主人公キョウコさんのように生きていくのも良いなぁと思った。仕事を辞め月10万円でやりくりし、オンボロアパートで隣人とほどよい距離感を保ちつつ生活している主人公。見栄をはることなく身の丈に合った自然体の生き方が良い。ただ平凡な日常が淡々と綴られてる本だけど情景が目に浮かぶようで楽しく読了。

  • 前作同様、こんな風にのんびり暮らせたらいいなぁと思った。
    きょうこは社会人時代他の人よりバリバリ働いていたし、周りに迷惑もかけていないから、みんなより少し早く定年を迎えたと思えば、働く/働かないは個人の自由だし良いのでは?と思う。

  • 前作から3年、48歳のキョウコさん。相変わらず無職で、好きなように生きる事に疑問が湧く日々。れんげ荘で暮らす人達との交流、母親との関係、、前作から余り成長はしてないかな(笑)……そして、また最後の落とし処がサラッとし過ぎてwいつの間にか読了。

  • あれもしなきゃ。これもしなきゃ。こうあるべきだ。これをするべきだ。それって誰が決めたの?
    自分で自分の首を絞めているだけで、のんびり生きるも、忙しく生きるのも自分次第。
    他責的になったり、自虐的になったりするけれど、そんな生き急いで生活するのはやめたいなーとおもった本。

  • 自分らしく生きるのが一番

  • シンプルに生きる。
    何年か前から、物を最低限少なくして生きることや
    自分の好きなことだけをして生きていく…
    みたいな生き方が、かっこいい!みたいな風潮が
    出てきた気がします。


    主人公のキョウコはまさにそれを実践しているけど、
    キョウコはキョウコで悩みも尽きず
    これでいいのかなぁ?まあ、いいんだろうなぁ…
    というループを繰り返しながら
    生きているように見えました。

    小説としては動きにかけるかもしれないけど、
    一つのエッセイを読んでいるような、そんな感じ。


    結局、どんな生き方をしていようと
    皆それぞれに悩みはあって、正解なんでないんだろうな。


    働いていても働いていなくても、
    自分で充実している!私はまちがいなく幸せだ!!
    と思える人なんて多分少なくて
    悩んだり立ち止まったりしながら
    なんとなく毎日を過ごしていく。

    きっと幸せそうに見える人だって
    それなりに悩みはあって、結局は無い物ねだりなのかも。

  • 2018.1.3
    #1

  • 図書館で。
    続きものなのか、なんか中途半端な所で終わってたものなぁ~と借りてみたんですが…。まあ日々日常は続く、という感じで終了。もうこのシリーズはいいかな。

    というのもなんだか主人公に好感が持てない。
    彼女は母親をえらい悪者に書いているけれどもでもその家に40過ぎまで暮らしていて衣食住面倒になっていた事は事実だし、そんな引きずるぐらいならもっと早くに自立してればよかったんじゃないのかな、というのが引っかかる。
    長く就いていた仕事を辞めるのは良いけれども何故ここまで働かないことに固執するのかがよくわからない。ヒトって何のかんの言って集団で生きている動物だから人に頼られたり、与えられた仕事をやり遂げる事で満足を得る事が多いと思うんですよねぇ。仕事はしない、アルバイトもボランティアも詮索されたり、真面目にやっている人が居ると思うと気後れして出来ない。食事は生活費が限られているから凝った料理は作らない。う~ん、彼女の願った贅沢貧乏ってこんな暮らしなのか?なんか…私はあまり憧れるスタイルではないなぁ…
    そしてこんな生活続けてたら早くぼけそう。そうなった時は兄一家に頼るのだろうか。それはそれで無責任だよなぁ…

    今回有り余る時間を使って趣味を持つという展開でしたが… 家賃は3万として光熱費・食費等の他に健康保険と携帯料金と通信費を払ったら…10万内は結構厳しそうだなぁ… 心に余裕がある人の贅沢貧乏話は良いなぁと思えるけどこのお話はなんか…ちょっとわびしい感じがするのであまり好きになれないのだろうか… いずれにせよここまででまあいいかな。

  • 病気を患えばアウトな家計。自分の健康は自分で管理しなきゃ!と考えた結果がオーガニック食品での散財。大丈夫?保険入る?主人公の母親の世話を一手に任された兄の気苦労は絶えない。

  • まだウダウダしてるよキョウコさん……結婚してないから夫も子供もいなくて、兄一家とは連絡取るものの母とは絶縁で父とは死別、この状態で40代なのに仕事を辞めて無職を選び月10万円の隠居生活を自ら選んだというのに、まだウダウダしてますこの人。二年経ってる設定なんですよね、何も変わってない。むしろ隠居生活というかただの変人。
    新キャラのチユキを自分と一緒の土台にしちゃダメだと思うのですが、キョウコは同類と思ってそうですね。クマガイさんは人生をそれなりに謳歌した後だし、コナツとチユキは若いから選択肢はまだまだあります。でもキョウコさんは違いますよね。
    前作はキョウコの潔さや母娘の確執、れんげ荘の生活を面白く読めたのですが、あまりのキョウコのグズグズっぷりに呆れたというか引きました。これからどんどん老いていって兄一家に迷惑かけたりするだろうに、目標もなくボンヤリしてるのはマズいです。テレビは捨てたらダメです。ほとんどくだらない番組ですが、情報源です。個人的にパッチワークに興味が持てないせいかもしれませんが、始終時間を無駄にしてるなこの人はと思ってました。のんびりするとはちょっと違うよなぁ。

  • 働かないという選択肢。
    斬新だけど、シンプルな生き方なのかもしれない。
    前作では、無職月10万円生活が始まった物語でしたが、今回は無職生活も安定してきて、有り余った時間でなにをしようか考え始める。
    そして始めたのが刺繍。
    こんな人が世の中にあふれたら、
    社会は破綻してしまうのかもしれないけれど、
    働かないという選択肢を考えることで
    働くことについても考えるし
    いずれ働かなくなる時期がきたときに
    なにをしようか考え始めてるから面白い。

  • やっぱりキョウコは自分に似てる。
    ややこしい問題を考えると頭が痛くなるくせに、勝手に自分でややこしい問題を頭の中で作り上げる。…やるやる。なんもないのにね〜。

  • れんげ荘の続編ということで
    読んでみました。

    どんな生活でも、
    人との出会いで
    良し悪しが変わるような気がした。
    なんとなく憧れる早期退職生活も、
    れんげ荘の時よりも
    ちょっとだけ現実味を感じ、
    ああわたしは小説のようには
    生きられないなと感じたのでした。
    さらりと読めました。

  • れんげ荘に続けて読了。キョウコさんと同じ歳で自分も独身だったらちょっと憧れる日々だけど現実はムリがある。キョウコさんは過酷な働いてた日々があり嫌気がさして真逆な生活に飛び込んだという経緯がある。ある意味人生をリセット出来てこれから、という場面。キョウコさん自身が不安に感じている老後や金銭面はずっとつきまとうことになるだろう。それでも日々の小さな幸せが彼女にはかえがたいものになっている。れんげ荘での静かな日々が長く続くことを祈りたい。

  • 16.05.05

  • 『れんげ荘』の続編。前作がちょっと中途半端な終わり方だったので、続きが読めて嬉しい。れんげ荘からサイトウ君が旅立ち、入れ替わりにチユキさんが入居。刺繍という趣味もできて、すっかり無職の生活が板についたキョウコのゆるーい生活に癒されました。

  • 今までは,予定がない日をどう過ごしていいか分からなくて苦手だったけど,ゆっくりのんびり暮らすのもありなのかなと思えるようになってきた。

  • 前作から3年。キョウコさんはやはり元からある素養なんだろうなぁ。今にも崩れそうな汚いアパート暮らしをしていても、綺麗な刺繍だったり、クラッシックな音楽だったり…生活スタイルは変えても、やはり「素敵」なモノに敏感な意識の高い女性なんだなぁと感心と共にそういった話の展開に共感できなかったところもある。なんだろうか、だめんずさ加減がまだまだ優等生なのがもったいない…。スピンオフで「ナツコさん物語」を読んでみたい気もしました。

  • 勢いよく会社を辞めてれんげ荘の住人になったキョウコさん。
    前作から3年後の話です。

    キョウコさんはまだ働いてない様子・・・(笑)
    れんげ荘は新しい住民が入ったり、
    窓にサッシが入ったりと小さな変化はあるけども
    当の本人は相変わらずで、ささいな事にくよくよしてます。

    これキョウコさんがもっと気楽な性格ならもっとこの状態を
    楽しく過ごせるだろうに・・・と、
    読んでてもどかしく感じることもしばしばあるのだけど、
    悩めるアラフィフ独女はこんなものかもしれない。

    どんな状況でも大なり小なり悩みは尽きぬものだよなぁ・・・と、
    しみじみしつつ、
    猫とこたつでぼーっと脱力しながら読むのが似合う本です(笑)

  • まだ葛藤しとんのかい!そこがやはり現実的でよい。働きたくないが働いてる方がまだましかと思った。うらやましいけどな。

  • 主人公は、大手の広告代理店で働いていた40代の女性。
    今までの生活に疑問を感じ、会社をやめてしまいます。
    古いアパートに住んで、会社員時代の貯金を取り崩して生活しはじめたら・・・。

    そのような主人公の日常を描いた小説『れんげ荘』。
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/475843557X

    その続編が文庫化されていたので、読んでみることにしました。

    前作から3年が経ち、主人公キョウコは48歳になっています。
    彼女の住まいは変わらず、「れんげ荘」。

    時間に取り残されたような古いアパート。
    でも、住人が一人少なくなったり、部屋に網戸さらにはクーラーがついたりと、小さいながらも変化は生じています。

    その「れんげ荘」で”働かない”生活を続けるキョウコ。
    新しい住人の登場や、彼女が趣味を始めるいきさつなどが、ゆったりとしたタッチで描かれています。

    3年が経ち、今の生活にだいぶ慣れてきた彼女。
    でも真面目な性格ということもあり、周りの人と自分を比較したり、将来のことを不安に感じたりと、あれこれと悩みを抱えています。
    そんな悩みを、周りの人の助けを借りながら消化していく姿を、読者が追体験するような形になっています。

    自分を含め、この小説を読んだ読者の多くは、「これで、いいのだ」という気持ちにさせてもらえるのではないかなあと、感じました。
    特に女性の読者には、共感できる部分が多いのではないかと想像します。

    前作を読んだときに続編が出るとは想像していませんでしたが、出てしまうと、次を期待してしまいますね。
    キョウコの今後の姿が描かれることを、楽しみに待ちたいと思います。
     
     .

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著者プロフィール

群 ようこ(むれ ようこ)
1954年、東京都生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。広告代理店に就職するが半年で退職。6回の転職を経て「本の雑誌社」に事務職で入社。やがて本名で『本の雑誌』に書評を執筆しはじめ、1984年『午前零時の玄米パン』でデビュー。同年退社し、作家専業となる。
代表作として映画のために書き下ろした『かもめ食堂』、ドラマ化された『パンとスープとネコ日和』など。

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