所轄―警察アンソロジー (ハルキ文庫)

制作 : 日本推理作家協会 
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 63
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440431

作品紹介・あらすじ

東池袋署管内で発見された女性の白骨死体。娘が逮捕されたが…(「黄昏」)。警視庁から沖縄県警に移動した与座哲郎は、県人との対応に戸惑いもあり…(「ストレンジャー」)。佐方貞人検事は、米崎西署で逮捕した覚醒剤所持事件に疑問を持ち始め-(「恨みを刻む」)。西成署管内で、ネットに投稿されたビデオクリップのDJが病院に担ぎ込まれ…(「オレキバ」)。臨海署管内で強盗致傷事件が発生。昔の事件とリンクして-(「みぎわ」)。沖縄、大阪、東京など各所轄を舞台にした傑作警察小説アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 警察小説アンソロジー。5編のいずれも2016年に文芸誌に掲載されたり、書き下ろされた作品。薬丸岳、渡辺裕之、柚月裕子、呉勝浩、今野敏の旬の作家の作品を収録。

    どの作品もバリバリの警察小説というよりは、ホッとするような温かみのある作品。

    個人的には、薬丸岳と柚月裕子の作品が好みだった。

    薬丸岳『黄昏』。夏目刑事シリーズ。アパートの一室で発見されたスーツケースに入った白骨死体。夏目刑事らしいハートウォーミングなストーリー。

    渡辺裕之『ストレンジャー 沖縄県警外国人対策課』。沖縄を舞台に沖縄県警外国人対策課の与座哲郎刑事の活躍を描く。

    柚月裕子『恨みを刻む』。佐方貞人シリーズ。単純な事件と思われた覚醒剤取締法違反事件に微かな疑念を抱いた佐方検事は…

    呉勝浩『オレキバ』。唯一の書き下ろし。大阪で起きたDJ襲撃事件の背後に渦巻くものは…

    今野敏『みぎわ』。東京湾臨海署安積班シリーズ。

  • 所轄の刑事がテーマの短編集。
    いずれも、ベテランの5人のミステリー作家達の作品です。

    黄昏/薬丸 岳
    ストレンジャー/渡辺 裕之
    恨みを刻む/柚月 裕子
    オレキバ/呉 勝浩
    みぎわ/今野 敏

    それぞれに面白かったですが、特に、今野さんの『みぎわ』、柚月さんの『恨みを刻む』が良かったですね

  • お馴染の、夏目刑事、佐方検事、安積警部補たちが登場する警察小説のアンソロジー5編。
    沖縄県警に出向中という与座哲郎警部(渡辺裕之著)と、浪速署生活安全課の鍋島刑事(呉勝浩著)は初顔。
    大阪の鍋島刑事は、東京の新宿署生安課の鮫島刑事を意識しているのかな?
    やはり、馴染みの刑事たちの方がすっきりと作品に入って行ける。

  • 夏目信人、佐方貞人、安積班。
    シリーズものは入り込みやすい。
    3作とも、容疑者に対するまなざしのあたたかさだったり、部下への信頼だったりが心地よく、読後感もよい。
    「オレキバ」は、主人公の鍋島に魅力があった。
    シリーズものなら、本編も読んでみたいと思った。

  • 刑事に検察、階級や縄張り、東京、大阪、沖縄……色々な立場や場所で今日もお仕事お疲れ様です! と言いたくなるような警察アンソロジー。

    想いも思惑も絡むけど、警察側も犯人側も人間なんだよ!
    警察の職務に対するプライドは勿論、対する側(お世話になる方)も思うことはあるわけで。ついうっかり魔が差して、に至るまでに目的(動機)もあるわけで。
    電車の中で楽しめました。

  • 【収録作品】「黄昏」薬丸岳/「ストレンジャー」渡辺裕之/「恨みを刻む」柚月裕子/「オレキバ」吾勝浩/「みぎわ」今野敏
    「黄昏」は夏目信人もの。「恨みを…」は佐方貞人検事もの。「みぎわ」は安積班もの。この三作は既読だったが、安心して読める。

  • なんか古巣に帰ってきた感じ。夢中になれるし。ライトノベルもアニメもいいんだけどw

  • +++
    東池袋署管内で発見された女性の白骨死体。娘が逮捕されたが…(「黄昏」)。警視庁から沖縄県警に移動した与座哲郎は、県人との対応に戸惑いもあり…(「ストレンジャー」)。佐方貞人検事は、米崎西署で逮捕した覚醒剤所持事件に疑問を持ち始め―(「恨みを刻む」)。西成署管内で、ネットに投稿されたビデオクリップのDJが病院に担ぎ込まれ…(「オレキバ」)。臨海署管内で強盗致傷事件が発生。昔の事件とリンクして―(「みぎわ」)。沖縄、大阪、東京など各所轄を舞台にした傑作警察小説アンソロジー。
    +++

    警察署と言っても、地域によっても場所柄によってもかなり雰囲気が違うようである。そんな各地の所轄署の様子に触れられるのも興味深い。さらに、警察官の階級やら立場やら、果ては、出身や配属理由まで、さまざまなことが絡まった人間関係の面倒くささも垣間見られて興味を惹かれる。だが、犯人に向かう際の執念には、ほかとは比べられないものもあり、警察官魂の熱さも感じられる一冊である。

  • 警察の「所轄」を舞台にしたアンソロジーだ。
    刑事小説で所轄、と聞くと、警視庁などに対抗するローカルな刑事たち、を思い浮かべるけれど、やはりどこか泥臭く男臭い短編が多かった。

    どの短編も長さがほどよく、泥臭さが鼻につく前にすっと幕を引くのがいい。
    長編の刑事小説を読むにはちょっと重いな、という時によい軽さだった。

  • やっぱり、
    佐方貞人が好き!
    ほんとにそろそろ、1冊で新作を!と思う今日この頃。

    今野敏氏の「みぎわ」
    が抜群に良かった。
    上手いわぁ。読ませるわぁ。

    サクサク読める警察アンソロジー。
    函館から札幌の列車内で読了。
    寝たり読んだり、丁度いい感じ。

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著者プロフィール

薬丸 岳(やくまる がく)
1969年生まれ、兵庫県明石市出身。1988年、駒澤大学高等学校を卒業。高野和明の『13階段』の影響で小説家を目指し、2005年『天使のナイフ』が生まれる。同作で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。日本推理作家協会現会員。
2016年『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞、2017年「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)をそれぞれ受賞。その他の代表作として「刑事・夏目信人シリーズ」があり、2018年2月にシリーズ最新作『刑事の怒り』が刊行されている。

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