食堂のおばちゃん (ハルキ文庫 や 11-2)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440561

作品紹介・あらすじ

焼き魚、チキン南蛮、トンカツ、コロッケ、おでん、オムライス、ポテトサラダ、中華風冷や奴…。佃にある「はじめ食堂」は、昼は定食屋、夜は居酒屋を兼ねており、姑の一子と嫁の二三が、仲良く店を切り盛りしている。心と身体と財布に優しい「はじめ食堂」でお腹一杯になれば、明日の元気がわいてくる。テレビ・雑誌などの各メディアで話題となり、続々重版した、元・食堂のおばちゃんが描く、人情食堂小説(著者によるレシピ付き)。

感想・レビュー・書評

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  • 「三丁目のカレー」
    週に三回も通う場所。
    その後も継続することが出来ないのであれば、見栄を張り過ぎずにいるべきだったろうな。
    美味しい料理を頑張って作っているのに、何故平凡な食堂に行くのか話を聞かなければ理由は分からないだろうな。

    「おかあさんの白和え」
    溜まっていく郵便物。
    一人暮らしで過去に病気で倒れたことがあると聞くと、誰だって最悪の想像をするだろう。
    気軽に好きなことが出来るのは嬉しいだろうが、思い立ったら吉日というが周囲の誰かに一言ぐらい言えただろう。

    「オヤジの焼き鳥」
    店を継ぐ気はなくて。
    険悪なまま二人で厨房に立っていても、来る客からしてみれば落ち着いて食べれないだろ。
    そんな立派な店を創りたいのであれば、家賃の心配なんかしないで一等地に店を構えるぐらいの覚悟が必要だろう。

    「恋の冷やしナスうどん」
    盲目になっている間。
    怪我をして直ぐは何もなくとも、時間が経つにつれて悪化する可能性もあるから怖いよな。
    見ていて気分のいいものではなかったとしても、目を覚ますまで何を口にしたとしても届くことはないのだろうな。

    「幻のビーフシチュー」
    レシピ通り作ったが。
    想い出の味を本当に覚えているのであれば、もっと具体的な文句の付け方をするだろうな。
    マニュアル通りの対応は大前提だが、それだけではなく自身の考えも活かせる場所というのが重要だったのかもな。

  • 一という姓は戸田恵梨香が出ていたSPECに出てきた。姑の一子と嫁の二三がやっているはじめ食堂の心温まる物語。

    カレーも良いけど、冷汁食べたくなった。早く6月こないかなぁ。昔ながらのカレーが絆を作る。

    鰯も良いなぁ。魚料理も大好きで肉料理も好きなので、ハーフアンドハーフにしてほしい。白和えが一子と二三の出会いを繋ぐ。日本食にはどこか不思議な力があるように思う。

    焼き鳥屋の跡継ぎもホッコリさせられた。
    冷やしナスうどんも美味しそうだ。万里も色んな意味で頑張れ。
    ビーフシチューでは亡き夫の供養と一子が言う。夫婦の絆っていいなぁと感じる。そして夫はすごい人だった。その人が好きだったら無理もする、我慢もする、そうありたい。
    巻末のレシピで作ってみよう。

    はじめ食堂で繰り広げられる物語ひとつひとつが料理とマッチしている。どれも美味しそうだが、題名になっている料理が深みを与えてくれる素敵な作品だった。美味しい料理とはじめ食堂の変わらぬおもてなしが優しく心を包み込んでくれた。

  • こんなに素敵な嫁姑関係が羨ましくなる。
    でてくる人達も魅力的に描かれてます
    お料理も垂涎ものです

  • ☆4

    ずっと気になっていた「食堂のおばちゃん」シリーズをやっと読み始めました!
    最初はなかなか常連のお客さんの名前が覚えられず…「あれ?この人誰だっけ?」とページを遡ったりしたのですが、途中の章から徐々に慣れてきて最後まで楽しく読ませて頂きました❁⃘*.゚
    一子さんと二三さんが作るお惣菜が、どれもとっても美味しそうで♡お腹が空いてる時に読むのは大変かもしれないです( º^º; )

    たくさんのシリーズが出ているので、引き続き読み進めていきたいと思います。

  • 第一印象はわた鬼こと、渡る世間は鬼ばかり。
    ただおばちゃんというか、お婆ちゃんの神対応がお客さんを包み込んでしまう。泉ピン子ではこうはいかない。(失礼)

    通いの食堂が欲しいとずっと思っていた。ちょっとひっかけて、お店の雰囲気にあったまって帰るみたいなお店。郊外に住んで車通勤している身ではないものねだりなんだけど。

    徒歩20分で頑張って通った居酒屋には三行半をつきつけられたばかり。そう、私は酒癖がよろしくない。あったかいものを求めて、なぜか求めすぎてしまうのだ。深夜2時3時まで粘って勘定にケチつけるような大人子ども。おども。
    「何者か願望」これが良くない。
    作品に関係ないところで寂しくなってしまった。

    通いの食堂って、みんな何km圏内なんだろ。

    食堂のおばちゃんシリーズを肴に一杯ひっかけよう。

  • 食べ物が出てくる小説といえば山口恵以子さんを思い浮かべるくらい、美味しそうな描写を得意とされている著者。本作は舞台が夜はお酒も出す「食堂」ということで、身近だけど家で作ると手間がかかるようなちょっと手の込んだメニューがたくさん登場する。一子と二三の姑・嫁コンビをはじめとする登場人物たちのキャラクターも立っていて面白かった。続きも読みたい。

  • 読後感想、お腹空いた...。

    いや〜出てくる料理が只者ではない。
    手が込んでる。材料がいい。しかも原価も考えられていて。料理を出す時の手際の良さ。そして忘れてはならない愛情。最後には出てきたお料理のレシピ。私は特に小鉢の料理が気になったなあ。

    何故にこんなに料理がリアルなのかしら..と作者山口さんのことを調べてみたら、なんと本当に食堂のおばちゃんだったのですね。納得!

    おっと、料理だけの感想になってしまう。
    お話もとっても上手く料理に絡んでいて、ほっこりしましたよ。(え、これだけ?)

    すごい!10巻以上もシリーズで出てるんですね!
    これは読まないと。すごい読後お腹空くけど。

  • 下町にある人情食堂小説。

  • いつでも母とを手にしてからすっかりファンになりました。どちらから読もうかと思い婚活食堂か食堂のおばちゃんかと、まあどちらも読みますけど、何故ならファンなので。経歴は知っていたけど、ここまで食について事細かくて専門で何よりレシピが存在する=ワンポイントアドレスの これは凄いってこと 築地市場外の店に食材に本物ですね。内容も佃島って気に入ったし常連組が嫌味がないので安心する 生い立ちもお母さん82歳も応援するってこと もう10出てるんだ知らなくて悔し涙 ほんと読みやすい 要もファンですね

  • 2023.10.11 #017

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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