少年時代 (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440776

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  • 平成育ちには信じ難い昭和の少年時代?(笑)
    ミステリィではないけれど、最後でそれぞれの短編が繋がる連作仕立てに、深水作品だなと納得。

  • 2018/1/20 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。

  • 2017年9月1日読了。
    2017年52冊目。

  •  井上陽水の名曲と同じタイトルを持つ本作。深水黎一郎という作家の芸風の広さは、承知していたつもりだったが、なるほどこれは意外だった。

     全3編中、最後の「鎧袖一触の春」が全体の約半分を占める。この聞き慣れない四字熟語が入った中編こそ、本作のメインに違いないが、最初の2編があってこそ、クライマックスが盛り上がる。本作は、順に読んでこそ意味がある。

     「天の川の預かりもの」。僕はチンドン屋を見たことがないが、昭和世代として、つい冒険したくなる少年の心理は、よくわかる。「ひょうろぎ野郎とめろず犬」。昔は大抵の家庭がこんな感じだったな。言葉遣いが多少汚くても、根底には愛情がある。何だかいい話だなと思ったら、最後に唖然…。

     いよいよメインへ。裏表紙で触れている通り、柔道をテーマにした青春ものである。かつてのスポ根アニメのような乗りだが、柔道に限らず、スポーツに打ち込んだ経験がある人は、頷けるだろう。我々くらいの世代だと、まだ水を飲むなと言われていたと思う。僕自身は運動オンチで、こういう理不尽を経験していないのだが。

     全国制覇を狙う巨漢揃いの強豪校に、軽量だけのメンバーで挑む。いかにも漫画的な構図だが、手に汗握る迫真の描写はどうだ。深水さんは、柔道にも造詣が深いのか。危険と隣り合わせで、実際に稽古中の事故も聞く、柔道という競技。圧倒的体格差にひるまず、どうしてここまで体を張れるのか。

     それにしても思うのが、柔道の五輪代表選手たちの過酷さである。格技としての柔道と、競技としてのJUDOの違いは、昔から言われていたが、日本代表選手は、その両立が求められ、なおかつ金メダルしか期待されていない。それでも、多くの柔道選手が、1階級に1人だけの五輪代表枠を目指すのだ。

     昭和と現在では、部活動やスポーツのあり方も変化している。現在では給水は常識である。変えるべきところは変えるとしても、不変の部分もある。平成生まれの読者でも、感じるものはあるはずだ。

  • 2017/03/21読了

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