きみは嘘つき (ハルキ文庫)

  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 76
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441094

感想・レビュー・書評

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  • 気鋭の女性作家たちが描く、「嘘」。テーマとしては、分かり易いようで描きにくそうな。それぞれの作家がどのように絡めてくるか…今回は「初めまして」の作家が3人、半ばドキドキしながらでしたが、どの作品も読みごたえがあってそれぞれに個性的でとてもよかった。こういう、テーマの決まったアンソロジーは、その「テーマ」探しがお楽しみの一つでもあるが、途中からそれを忘れて、のめり込んで読んでました。
    ・寺地はるな「恋の値段」
    以前から気になっていた作家さんでした、一発目で「ツカミはOK!」なクォリティ。恋のほろ苦さが口の中に広がるような展開、そしてその締めくくり方もお見事でした。
    ・額賀澪「ランドクルーザー田園を行く」
    姉が婚約者を紹介に田舎に帰省する。意外な展開に度肝抜かれました。「嘘」の使い方が巧みだったなぁ。
    ・中澤日奈子「ユウマ」
    「ユウマ」って何を意味するんだろう…と思いながら読んでいた。父と息子の関係がメインではあるが、そこにかぶせられる映画の小ネタが個人的にツボでした。
    ・加藤千恵「読書する女の子」
    十代の女の子の、危いバランスの上に成り立つ関係を描くのがピカイチにうまいカトチエさん。今回も、その毒に色々な意味で痺れました。
    ・椰月美智子「純喫茶パオーン」
    舞台の老舗喫茶店がいい雰囲気。椰月さんが描く十代前半の男の子たちがかわいらしくて好きだ。オチも含め、作品の空気感にほっこりしました。
    ・彩瀬まる「花が咲くまで待って」
    トリにふさわしい、さすが彩瀬さん。成長期の中学生たちの淡い恋模様、友情関係が瑞々しくて、でもいつもの彩瀬さんらしい、とげで刺されるような痛さも描かれていて。登場人物、皆それぞれ愛おしかった。
    後半の3作品は、十代の女の子の難しさが共通して描かれていて、まあ色々と女の子「あるある」なんだが。こういうのっていくつになっても慣れないなぁ、今でも古傷が疼くような気持ちになる。
    凶器にも、クッションにも…色々と使い道のある「嘘」だなと改めて思う。共感できる嘘もできない嘘もある。帯文句の「真実なんて、つまらない。」が、読後響いてきます。

  • 2018/1/31

    バランス良い短編集。
    最近彩瀬まるさんは黒い靄がかかったような作品が多いけど、わたしは水彩画みたいなこういう彩瀬さんが好き。
    寺地さん、額賀さんは他も読んでみよう。

    恋の値段/寺地はるな
    ランドクルーザー田園を行く/額賀澪
    ユウマ/中澤日菜子
    読書する女の子/加藤千恵
    純喫茶パオーン/椰月美智子
    花が咲くまで待って/彩瀬まる

  • 優しい嘘ならついてもいいって言うけど、それって本当に優しさ?
    なんて引っ掛かりが生まれたときに出逢った本。笑

    ランドクルーザー田園を行く 額賀澪
    なんて深い愛なのだ!
    サラリとやり遂げる人たち、これは倣いたい。
    こういう状況になることはないけれど、マインドに共感と尊敬。
    読後が爽快!

    ユウマ 中澤日菜子
    優しい嘘のお手本。
    日菜子先生の家族の描きかたは、愛に溢れている。。

    読書する女の子 加藤千恵
    こんな空気ってあったなぁ。中学生の実体験が重なった。

    純喫茶パオーン 椰月美智子
    女性視点で描く少年で、にくたらしい子に会ったことがない。笑
    思春期の女子たちも、一見わからないオトナの男女関係も
    すべてお見通しな気がする老夫婦も。
    魅力満載だった♪

    花が咲くまで待って 彩瀬まる
    素敵なタイトル通り。
    身体的にオトナになる頃の少女、友人やクラスメートや部活動のなかで
    すこしずつ心境の変化が。
    愛しい胸きゅん。

  • ◯恋の値段 寺地はるな
    ◯読書する女の子 加藤千恵
    ◯純喫茶パオーン 椰月美智子
    ◎花が咲くまで待って 彩瀬まる

  • 女性作家たちの「嘘」をテーマにした短編集。嘘は悪いという暗黙の了解はあれど、本当にそうなのか。私たちは気が付かないところで、自分にも嘘をつき、或いは嘘によって何かをやり過ごしたり、生きながらえたりしていると、改めて心の深いところを突かれた気分になる。気づいているのに男性に嘘をつかれたまま、最後裏切られる女性の細やかな心の動きを描いた寺地はるなさんは期待以上。地方の「家」の体を守りたい親のエゴと、自分の人生を歩きたい子どもたちの駆け引きを描いた額賀澪さんの作品はしてやられた感。それ以外の作品はさらり。

  • 「嘘」がテーマのアンソロジー。額賀澪さん、椰月美智子さん、彩瀬まるさんが面白かったです。

  • 2017.11.7
    彩瀬まるさんが好きで読んでみた!寺地はるなさんの『恋の値段』、額賀澪(ぬかがみお)さんの『ランドクルーザー田園を行く』、彩瀬さんの『花が咲くまで待って』が印象的だった。

  • 嘘がテーマのアンソロジー、6作。
    良いも悪いもウソは嘘なんだけど、思いやる嘘や悲しい嘘には太刀打ちできない。

  • 「嘘」をテーマにしたアンソロジーだ。
    男女の嘘を描いたもの、家族の嘘を描いたもの、友人との嘘を描いたもの、嘘といってもその内容や関係性は千差万別で、人間って日常的に嘘をついているんだよなぁと改めて思った。

    彩瀬まるの、まだ幼くてでもまっすぐな女子中学生を描いた最後の短編が好きだなと感じた。

  • ・恋の値段/寺地はるな
    ・ラウンドクルーザー田園を行く/額賀 澪
    ・ユウマ/中澤日菜子
    ・読書する女の子/加藤千恵
    ・純喫茶パオーン/椰月美智子
    ・花が咲くまで待って/彩瀬まる

    彩瀬まる目当てだったけど、全作品おもしろかった。
    椰月美智子は、他の作品も読んでみたい。

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