金曜日の本屋さん 秋とポタージュ (ハルキ文庫)

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著者 : 名取佐和子
  • 角川春樹事務所 (2017年8月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441124

金曜日の本屋さん 秋とポタージュ (ハルキ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 親子だったり、チームメイトだったり、同じ目標に向かう仕事仲間(上司と部下)だったり、町の本屋と大型書店だったり。今回は人と人との繋がりが特に大切に描かれていたと思います。それは家庭環境が複雑な倉井くんにも何らかの影響を及ぼしたようです。お父さんとの関係、三人のお母さんとの関係、知海書房との関係、そして金曜堂とのこれから。・・・と、店長さんへの恋心もかな。
    人と人の間を取り持つのは本です。そこからお互いが顔を合わせ話をする事で、相手のことを理解し認め合い赦しあうことが出来るのは、人の想いの力があるからこそでしょう。また本は、自分の知らない自分に気づくきっかけを与えてくれるものでもあるようです。一つの文章、一編の詩、その言葉のひとつひとつに気づかない振りをしていた自分自身というものを重ね合わせることが出来る。それも心ある人だからでしょうね。本が愛おしくなる物語です。

  • 「金曜日の本屋さん」シリーズ、第三弾。
    僕・倉井史弥、20歳。
    小さな駅ナカ書店「金曜堂」でアルバイトをしている。

    長年知っていても人は見かけどおりではなく、長く一緒に働いてきた人や、家族でさえも、心の底には言えない思いを秘めていたり、言えないこと、分ってもらえないことに苦しんでいたりする…
    今回はそんなお話が多かった気がします。



    第1話 誰かが知ってる
    山賀さんみたいに、ガンガン、自分の主張を押してきてはばからない人って苦手だな…
    『女生徒』は読みましたが、その話が入っている短編集ではなかったです。今度読んでみたい。

    第2話 書店の森。
    史弥の父の会社「知海書房」で長年働く、二茅(にがや)さん。
    彼女はかつて個人書店の娘だった。
    因縁か、思い出か…『ノルウェイの森』
    この話が一番好きです。

    第3話 自分の歳月くらい
    わかりやすいオタクぶりの描写がおもしろすぎて。
    誰も、面倒くさい3次元にうんざりしながら…それでも生きているのです。
    良い話。

    第4話 カイさん
    両親の離婚と、娘の将来。
    家族それぞれの行く先。

    他の家族を見て、史弥は何度も母が変わった生い立ちと、自分の家族の姿に思いをはせる。
    「金曜堂」で働くようになる前は、ずっと目を背けてきたことだ。

    倉井くんは「知海書房」を……
    私も気になります。

  • シリーズ第3弾。
    〈金曜堂〉のメンバーの立ち位置も安定してきて安心して読める。
    好きな本について仕事を越えて熱くなり、本の海で溺れそうになっているお客様に浮き輪を投げてくれる〈金曜堂〉のメンバーと本の話がしたくなった。

    今回は友達や夫婦、親子といった人と人との関係についてしみじみと考えさせられた。
    特に最後に紹介された『ハルさん』は一度読んでみたい。
    「子育ての最終目標は、自立。ひとりで生きていく力をつけさせること」は子育て真っ最中の私にとってズシリとくる言葉。
    子供がやりたいことを見つけて独り立ちする時、私もそっと応援しながら背中を押してあげたい。

    秋の夜長、温かくて美味しいポタージュを飲みながらまったりと好きな本を読む。
    なんて贅沢な一時…。
    「読書は人の心の映し鏡」
    この言葉を胸に今日も読書しよう。

  • 現在刊行している本屋さんシリーズものは数多いが、その中でも一番好きなシリーズ。今作も( ̄▽ ̄)b グッ!
    あらすじ(背表紙より)
    小さな駅ナカ書店“金曜堂”。名物店長の南、金髪のオーナー・ヤスさん、喫茶担当イケメン栖川、そして年上の南に想いを寄せる学生アルバイト・倉井の四人が働く店には、様々な想いを抱き「いまの自分にぴったりの一冊」を求める客が訪れる。ある日、倉井に大学内で話しかけてきた女子学生たちが、ひょんなことから一日だけ“金曜堂”を手伝うことに。けれども、同じ同好会だというふたりの仲は、どう見てもぎくしゃくしていて…。温かな感動を呼ぶ人と本との出会いの物語、シリーズ第三弾。

  • シリーズ三作目。前作に引き続き、今回もまた季節外れのタイトル。
    最早お馴染みの作りとテイストの話だが、今回は4つのお話の内、家族、と言うか親子に関する話が3つ。
    史弥の複雑な家庭環境を背景に、彼の父や母に対する心情がお話の背景になっているのだけど、そういうことを飛び越して、なかなか本質的に親と子の関係を考えさせられる話であった。
    私には2話目と4話目が、心というより、身に沁みた。
    『はじめから親として生まれてきた人間なんてひとりもいないのだ』と言われて、確かにそうだが、そしたら、子どもが出来て30年になるが、ちゃんとした親になれたかな?
    元より皆が幸せになれるよう念じながら歳月を暮してきたと思うのだけど、いまだに、今更ながらに、これで良かったのかと自問する。

  • 前回の夏に山場を迎えた感じだったから、これで終わりでも良いな(^^)と勝手に思っていたんだけれど、秋が出て「あっ!そういえば倉井くんの家業や恋の事が残っていた!(゜゜;)」と思い出す(^^;)今回も読みたくなる本がたくさん登場!そして「カイさん」を読んで、単行本だけじゃなく文庫本も読まなきゃ!と思った(^^)文庫版のあとがきや解説を読むのも楽しいもんね♪

  • 小さな駅ナカ書店“金曜堂”。名物店長の南、金髪のオーナー・ヤスさん、喫茶担当イケメン栖川、そして年上の南に想いを寄せる学生アルバイト・倉井の四人が働く店には、様々な想いを抱き「いまの自分にぴったりの一冊」を求める客が訪れる。ある日、倉井に大学内で話しかけてきた女子学生たちが、ひょんなことから一日だけ“金曜堂”を手伝うことに。けれども、同じ同好会だというふたりの仲は、どう見てもぎくしゃくしていて…。温かな感動を呼ぶ人と本との出会いの物語、シリーズ第三弾。

    第4話「カイさん」が良かった。
    親も子どもも、お互いを大事に想っているのに、うまく表現できなくて、ヤキモキする葛藤。

    子どもの頃は、親は完璧な人だと思っていたけど、そんなことはない。苦手なことや不器用なところもある、普通の人だと、自分が親になってから気づく。

    カイさんと未都ちゃんと佐智恵さんが、これから親子としての思い出を、たくさん作れるといいなぁ。

  • 読みたい本が見つかる駅ナカの本屋「金曜堂」。
    読んでいると、読みたい本が増えていく。

    直前に読んでいた本のタイトルが出てきたから、
    きっと読むタイミングは今だったんだろう、と思った。

    「本は生き物です。たとえ同じ作家が同じテーマを同じ文体で書いたとしても、執筆時期や精神状態が違えばまったく違う作品になると、私は思っています。だから、いくつかの作品だけで、その作家を作品すべてを悟った気になるのは、もったいないんです」

    「私が誰かのことを知りたい時は、その人が読んでいる本も読みたくなります。読書は人の心の映し鏡ですから」

    「このカツ丼、もしかして『キッチン』の?」
    「あのカツ丼を届けるシーン、いいですよね」

  • 金曜日の本屋さんの3作目。季節は秋になりました。今回も本がたくさん登場して読みたい本が増えました。書店や図書館でチェックして借りたものもあります。

  • 野原駅の駅ナカ書店「金曜堂」でバイトしている倉井史弥の元に、同じゼミの益子理麻が来月の学園祭にブックカフェの模擬店を出すために金曜堂にアドバイスを求めてきた。店長の南はアドバイスの代わりに金曜堂の仕事の手伝いをお願いすることにー【誰かが知ってる】他3篇

    ◆あぁ!とてもいい話なのに残念です!私のそばには「その本は…」と記憶してる店長も、発掘必至な書庫もない!そして今回の友情のすれ違いをとく太宰、感謝と敬愛の交換をしたノルウェイ、母子の本音がわかった詩集、親子を繋いだミステリ、どれも未読(号泣)

    未読の本の粗筋にひきこまれたビブリアでは「この本読んでみたい!」が増えたけど、金曜堂は「この人はこう考えたのではないか」と色々解釈つけられちゃってるから、読んで「そのシーン覚えてる!」と響いた人なら楽しくても、未読のうちに色々知ってしまって読みたいと思えないんだなぁ…(´;ω;`)

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