二子玉川物語 バー・リバーサイド2 (ハルキ文庫 よ 9-2)
- 角川春樹事務所 (2017年10月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758441261
作品紹介・あらすじ
二子玉川にある大人の隠れ家「バー・リバーサイド」。大きな窓からは夕映えやゆったり流れる多摩川が見える。シードル造りに励む女性、大阪生まれの江戸前寿司職人、電車の女性運転士など、マスターの川原とバーテンダーの琉平が温かくお客を迎える。アイラ・モルトの流氷ロック、キンキンに冷えたモヒート、サクランボのビール、燻製のチーズと穴子、ピンチョス、ジャーマンポテト…美酒美味があなたをお待ちしています。「海からの風」「星あかりのりんご」「空はさくら色」など五篇収録。
感想・レビュー・書評
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一作目のどなたかのレビューに、これは霊界の話ではというのがあったのだけど、確かにねと思うお話がいくつか。ま、それはそれとして今回もお酒の話題、ありがとうございました。以前偶然知ったモヒート!美味しいはず☆
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バーリバーサイドの二作目。二子玉川にあるバーで、人々が交差する。上司との関係、仕事に悩む宣伝マン、世阿弥を例えに、住するところなきを、まず花と知るべしと。ベルギービール、カクテル、ブランデー、すごく美味しいお酒とおつまみは豊かな会話。人間って、不思議なことがエネルギーになる。二子玉川の河川敷、電車の運転手の空ちゃんの、物語も田園都市線沿線に住んでいると、リアルな感じだ。ピンチョスなどのおつまみも美味そうな、でも会話も進んでいく。文体も無駄をつくることで、ゆらゆらと、お酒に揺られるように。
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収録されている5作品。どれもじんわりと心に染み入る内容でした。
題材となっている内容も、バーで酒が入りこんでいる時はこんなこと話してるかもという内容で、電車や自室で読んでいるのにバーカウンターに座っているような感覚になります。リバーサイド閉店の話は今の所出ていないので、今後本作をシリーズ化してもらえるととても嬉しいですね。
ちなみに、自分も田園都市線を利用しているので、電車に乗って多摩川を越えるたびに本作の「空はさくら色」を思い出し、ジーンと来ることがあります。ただ、以前名古屋にあったバー「オー・ド・ヴィー」を母親がずっと「オードリー」と呼んでいたことも併せて思い出すので、すぐに冷めてしまいますが…… -
シリーズ物の2作目、前作よりは面白かった
と思います。二子玉の周りのことが書かれてあって
それらの情景が浮かんできます。
『空はさくら色』がなんとなくいいなあと思いました。
多分、年を取ってきて引退するころになれば
必ず実家の大阪にもどるのですが、一生のなかで
一番気持ちのいい場所のひとつは二子玉だと、
今のところは思っています。
ただ、やはり酒をやめている身にはいまいちわからない
感覚もあり、逆に懐かしく思う部分もありました。 -
ビターズ入りモヒート、リカール、アードベッグのハイボール、カルバドス、シードル、ラガヴーリンの流氷ロック、ヴァン・ショー、ジャガイモ焼酎、コンチータ、サクランボのビール・リキュール・ブランデー。色々な酒が出てきます。今回はオカルトチックな話が二編ありました。
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バー・リバーサイドシリーズ2冊目。
二子玉川近くのバーに訪れる様々な人の話を集めた連作短編集。
「空はさくら色」の話が好きでした。
電車の見習い運転手の女性の話。夕焼けに橋を走る電車の情景が目に浮かびました。前作にもありましたが、生と死の境界が作者のテーマにあるのかな。
相変わらずお酒とお酒に合わせたおつまみがどれも美味しそう。 -
シリーズ二作目。
一作目よりさらに力が抜けているというか、バーに座って酒を呑みながら誰かの話を聞いているような、そんな軽い気持ちで読めてしまう。
正直、一作目より心地よく読める。
三作目が楽しみに。
冬の宵にぴったりな作品です。 -
シリーズ2。お酒を飲みながら読めるな。2017.12.13