哀歌 新 剣客太平記(八) (ハルキ文庫 お 13-19 時代小説文庫 新・剣客太平記 8)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441452

作品紹介・あらすじ

竜蔵の昔なじみが辻斬りに殺された。ときを同じく、峡道場のある芝・三田界隈で不審な輩がうろついているとの噂を聞いた竜蔵は、門人たちに稽古の行き帰りには近所を見廻るよう告げる。そんななか、道場で師範代に次ぐ腕を誇る壮介が、浪人風の何者かに襲われた。男は同等に立ち合い、竜蔵への挨拶代わりだと言い残して去ったという。じわじわと竜蔵に迫る不穏な影。狙いはいったい…?大人気シリーズ、緊迫の第八弾。

感想・レビュー・書評

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  • ものすごい腕の刺客、それも気持ちの悪い風貌をしているという。その刺客に竜蔵の友が辻斬りされる。
    何度か似た事件が起こる。
    そのうち、その事件に乗じた偽物まで出てきた。

    凄腕は先生と呼ぶもっと凄腕の剣豪が存在するという。しかも竜蔵の命を狙っている。

    母親志津の命を守ろうと弟子を母の警護に。。。

    そして事実が浮かび上がる。
    よくしてやったと思う相手でも、その相手がどう思うかはわからない。相手次第なのだ。
    逆恨みを受けた竜蔵は、正体を知って驚く。
    友が見守る中、道場で果たし合いが。

    人の人情には、考えられない闇を抱えていきるものもいるのだ。哀しいまでの生き方に、苦しく苦い勝利だった。

  • 岡本さとるさんの「哀歌」、新・剣客太平記シリーズ№8、2018.2発行、雷太の恋、手代、老母、見えぬ敵の連作4話です。喧嘩無敵の剣客、そして滅茶苦茶明るく愛嬌があって憎めない男、峡(はざま)竜蔵の物語。「手代」、「雷太の恋」、特に良かったです! タイトルの「哀歌」の意味は、「見えぬ敵」を読んでわかりました。気遣いをされた者が味わう悲哀でしょうか・・・。気遣った竜蔵にはわかるはずもありませんね・・・。竜蔵の妻・綾、竜蔵の母・志津、ともに絶妙の役割を担っています(^-^)

  • 内弟子雷太の初恋の行方は。道場へ掛売りにくる酒屋の手代がの望みとは。道場付近で起きた辻斬りの真相と竜蔵を狙う一派との決闘。母は強しでした。

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著者プロフィール

一九六一年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社九十周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に「浪華騒擾記」が入選。その後フリーとなり、「水戸黄門」「必殺仕事人」などのテレビ時代劇の脚本を手がける。二〇一〇年、『取次屋栄三』で小説家デビュー。他に「若鷹武芸帖」「八丁堀強妻物語」「仕立屋お竜」などのシリーズがある。

「2023年 『明日の夕餉 居酒屋お夏 春夏秋冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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