あきない世傳 金と銀(五) 転流篇 (ハルキ文庫 た 19-19 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
4.12
  • (213)
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  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 1942
感想 : 204
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441476

作品紹介・あらすじ

大坂天満の呉服商、五鈴屋の六代目店主の女房となった主人公、幸。三兄弟に嫁す、という数奇な運命を受け容れた彼女に、お家さんの富久は五鈴屋の将来を託して息を引き取った。「女名前禁止」の掟のある大坂で、幸は、夫・智蔵の理解のもと、奉公人らと心をひとつにして商いを広げていく。だが、そんな幸たちの前に新たな試練が待ち受けていた。果たして幸は、そして五鈴屋は、あきない戦国時代を勝ち進んでいくことができるのか。話題沸騰の大人気シリーズ待望の第五弾!

感想・レビュー・書評

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  • またしても次巻への引きがつおい
    ヴィクトル・ツォイ

    このシリーズ、高田郁さんがどのくらい意識的にやってるのかわかりないけど、時の流れが静かなんだよな〜

    うん、すんごい色々あるそれはもう次々と色々あるんだけど、なんか時間がゆっくり流れてる感じがするのよね

    それはきっと幸の商売のアイディアを形にするための仕掛けや段取り、それこそ色んな人を納得させ巻き込んでいくところや、商売の流れみたいなところを大切にして丁寧に描いているからなんだよね

    で、そこがこのシリーズの面白味なんだと思うんだけど、せっかちさんのわいはどうしてもまどろっこしく感じちゃうんだよな〜
    いやそんなん分かってるからいらんいらんとか思っちゃうんで今ひとつ爆発してなくて少々不満なの
    高田郁さんもっと爆発的な面白さがあるはず
    この後さらに盛り上がるみたいなんで楽しみにはしてるけども!

    • 1Q84O1さん
      さわわさん
      忠告です!
      ひまわりめろん氏を師匠にすることはオススメしませんw
      この人を師匠にするとあれこれと大変ですよw
      それでもこの人を師...
      さわわさん
      忠告です!
      ひまわりめろん氏を師匠にすることはオススメしませんw
      この人を師匠にするとあれこれと大変ですよw
      それでもこの人を師として仰ぐなら、ひま師匠の一番弟子として私もさわわさんを全力でサポートしていきますよ(๑•̀ㅂ•́)و✧
      2023/09/24
    • ひまわりめろんさん
      さわわさん

      なんかキモいアイコンの人が兄弟子で申し訳ない
      師匠として申し訳ない
      さわわさん

      なんかキモいアイコンの人が兄弟子で申し訳ない
      師匠として申し訳ない
      2023/09/24
    • 1Q84O1さん
      キモいアイコンって…_| ̄|○ il||li
      そもそもはひま師匠、あーたが1Qを一Q、そして一休と改名していったからでしょ(・д・)チッ
      キモいアイコンって…_| ̄|○ il||li
      そもそもはひま師匠、あーたが1Qを一Q、そして一休と改名していったからでしょ(・д・)チッ
      2023/09/25
  • このシリーズって...。
    最後にドカーーーンってくるのよね。
    序盤から来ますね来ますねの予感を散りばめて、ほんと最後の数ページで「え!?は?!」って。

    いいんです、いいんですけどね。
    そして今までの巻は、序章だったのですね。
    今からお江戸に行って、本領発揮なのですね。

    それにしても、もし私がこの時代に生きていたら、こんな怒涛の展開、悲しすぎて辛すぎるわ〜。

    • ひまわりめろんさん
      へぶ坊こんばんは!

      そうなのよ!江戸に行ってからが本番なのよ
      そして本領発揮となるのは幸じゃなくてあの人なのよね〜(と、わいは思ってる)
      へぶ坊こんばんは!

      そうなのよ!江戸に行ってからが本番なのよ
      そして本領発揮となるのは幸じゃなくてあの人なのよね〜(と、わいは思ってる)
      2024/01/15
    • へぶたんさん
      ひま師匠 こんばんは(*^^*)
      え!あの人ってあの人ですか?!今ここで?!
      あの人しか考えられない!
      そしてきっと、心配なあの人ではないん...
      ひま師匠 こんばんは(*^^*)
      え!あの人ってあの人ですか?!今ここで?!
      あの人しか考えられない!
      そしてきっと、心配なあの人ではないんですね。そこは安心(´∀`*)(もう分かんない)
      2024/01/15
  • 窮地に陥った桔梗屋をすんでのところで買い取った五鈴屋は、五鈴屋高島店、五鈴屋本店と二つの店舗を構えることになる

    この巻のテーマは、『帯』とみた

    更なる高みをめざす幸が、浜羽二重の次に、目をつけたものは帯
    「姉さん、何で、帯は前で結ぶのん? 私、不思議で仕様がない」
    という妹結の言葉がきっかけになる
    私もこのシリーズを読んでいて、結婚したら帯は前結びという個所が何回かあって、不思議に思った。帯は、結び方をその時々で工夫して、後ろ姿を華麗に見せるものだとばかり思っていたからだ
    表紙の女性の着物姿の絵も前結びになっている
    この頃、帯は結婚前は後ろ、結婚したら前結びとなっていたらしい

    着物を売るだけでなく、帯によってどんなふうに雰囲気が変わるのか、着物を2倍にも3倍にも活かせる帯に力を入れていこうと時と手間をかけて帯地の品揃えを充実させる

    何かもう一歩と止まることのない幸の姿勢が、昔流行った鯨帯(黒と白の帯地を裏表にし、縫い合わせた帯) をヒントに、様々な表地と組み合わせ裏地に五鈴屋の鈴を散らすアイデアを生む
    今で言うリバーシブルだ
    それに五鈴屋のトレードマークの鈴を染め抜くとは!
    幸が仕掛けたことを次々と真似ていく呉服屋が多いが、さすがにこれは真似できない
    まるで、エルメスやグッチ・シャネルやらのブランドではないか!

    名付けて『五鈴帯』
    表に鶸茶(ひわちゃ)の渋い縞、裏は浅黄地に鈴のちらし模様
    黒地に花熨斗の刺繍を施したものが表、トキ色に同じく鈴のちらし模様を裏にした帯
    想像するだけでワクワクする。実際に見てみたい
    日本古来の色の名前も美しく、色見本でもあったらいいのにと思ってしまった

    下調べのため、佐七と賢吉を江戸に送り、江戸進出が現実味を帯びてきた中、またまた、最後のページの最後の行で・・・!
    なかなか穏やかな気持ちでは、次巻に進ませてくれない高田さん








  • 「あきない世傳 金と銀」も5作目。
    商才豊かな女性・幸の物語。呉服屋の三兄弟に順番に嫁いだ数奇な運命だが‥?

    大坂天満の呉服屋「五十鈴屋」の奉公人だった幸は、3人の孫息子を育て上げたお家さんに見込まれます。
    放蕩者の長男の後添いになったが、思わぬ急死。
    次男には望まれての結婚だったが、意外な展開で別れが訪れた。
    そして、優しい三男の智蔵が6代目となって、ついに愛し合い手を取り合える理解者を得ることに‥?

    前作で桔梗屋の買い取りに名乗りを上げた五十鈴屋。
    老舗を引き受けて急に大きくなった店の舵を取るのは簡単なことではないが、心を一つにという幸の思いと工夫で、しだいに奉公人の信頼を得ていきます。
    順風満帆かと思えたが‥

    喜びもつかの間、悲しい出来事が相次ぐ。
    離れていた母親の死。妹を引き取ることが出来たが、久方ぶりに会う妹の結は、大店の女主人となった姉に戸惑う。
    性格の違う姉妹なのも面白い。まあ若いから今後どう変わるか? 主人公の幸ほど出来た女性はそうはいないですからね。
    女衆のお竹どんの支えが頼もしく、心強い限り。

    女名前禁止の掟がある大阪を離れてもいいのではと考える智蔵。その深い思いやり。
    江戸に支店を出す話も持ち上がり、張り切る幸だが‥
    まさかの展開?にドキドキはらはら。

    着物が好きなので、帯の工夫や組み合わせの楽しみなども面白く読めました。出てくる小物もかわいいんですよ。

  • 人生の悲哀と商売の知恵。知恵を皆で形にしていくこと、気づきを共有して志をより合わせていくこと。仕事の本質的な面白さが描かれる。
    それにしても、人生の方は、どうにもならぬことがあるということも痛感させられる巻であった。

  • うっ!うっ!泣いた~!!
    もう~このシリーズ…
    私、いつも後半で泣いてる気がする~

    大阪天満の呉服商の6代目女房となった幸
    三兄弟に嫁ぐという数奇な運命の中で
    商売の世界で「戦国大名」になることを決意し…

    真澄屋からの桔梗屋さんの買い上げ
    母・房との別れと妹・結との同居
    新作の帯
    そして幸の懐妊…

    智蔵が優しすぎて…
    もう私…その優しさにいつも涙してます

    もしもドラマにするなら
    智蔵は絶対に青木崇高さんに演じて欲しい~
    私の妄想の中では青木さんで読んでます!

    それなのに…
    まさか智蔵まで…
    やめて~!!
    と叫んだラストの1行

    6巻に続く~!

  • 半年間待ち望んでいたシリーズの第五巻。
    半年の空白をものともせず、たちまち『あきない世傳』の世界に没入。
    理解のある夫とともに、いよいよ商いにまい進する幸。
    順風満帆と思いきや、またも新たな試練。そして、悲願の江戸出店はどうなるのか。
    さらに、最終頁にきての一行の意味するところは・・・
    続きが気になる。
    ところが治兵衛の話だと、「みをつくし料理帖」の特別巻のため、少し間が空いてしまうらしい。
    そちらも楽しみだが、このシリーズなるべく早い再開を。

  • 読み終えてしまいました… 

    シリーズ第4弾で天満組呉服仲間である桔梗屋の窮地を救うため、桔梗屋買取に名乗りを上げた五鈴屋。
    その額は銀二十貫。
    金にすれば、およそ三百三十三両。
    どうなる、五鈴屋!
    どうなる、幸!

    と、わくわくしながら待ちに待った第五弾。
    無事、桔梗屋を買い取ることができ、桔梗屋と従業員を窮地から救った五鈴屋。
    幸の商才で五鈴屋は成長を続ける。
    そんな時、待望の幸の妊娠。
    と、ここまでは「あぁ、良かった!良かった!」と読んでいたのだけれど…
    ラストは…
    胸が詰まって、涙がじわり…

    あぁ…、続編まで半年も待たねばならないかと思うと…
    寂しすぎる…
    そして、そして…
    続きが気になる!
    いつも続きが気になるけれど、今回ほど気になることはなかった~!!
    それぐらい衝撃的なラストで…
    今から第六弾が待ち遠しい!

    高田郁さんの本と出合ったのは2013年のこと。
    親友が「『みをつくし料理帖』はほんまにええから~!読んでみて~!」と勧めてくれたのがきっかけでした。

    最初に読んだのは『花散らしの雨』
    みをつくし料理帖シリーズ第2弾でした。
    古本屋さんで手に入ったのが、第2弾だったので(笑)
    それがものすごく良くて!
    すぐに紀伊国屋さんで第1弾の『八朔の雪』を購入。
    それ以来、高田郁さんの熱烈なファンです!

    好きな作家さんはたくさんいるけれど、高田さんは特別!
    何が特別かというと、高田さんの本は新刊で買う!と決めていること。
    高田さんへのささやかな応援です(笑)

    • honno-遊民さん
      そうです!気に入った作家さんの本は、新刊を買ってあげましょう。作家さんは、印税で生活をたてている、と今野敏が書いていました。
      そうです!気に入った作家さんの本は、新刊を買ってあげましょう。作家さんは、印税で生活をたてている、と今野敏が書いていました。
      2018/04/01
  • そんな、あんまりだす。
    またこんな気になる終わり方して、髙田先生もいけずなお人…。
    しかも続きまで更に間が空くなんて…。

    一冊の中で悲喜交々、読み手の心を自在に操ることが本当に巧い。
    特に今回の幸の不運は読んでいて本当に辛い…。
    もう一歩、今一歩、前へ進みたい。
    どんな苦境に立たされようとも、常に前を見て知恵を絞る幸と五鈴屋の仲間には今回もワクワクさせてもらった。
    普段は全く縁のない着物を着てみたくなる。

    物語の中で何度も出てくる「縁と月日」の言葉通り、髙田先生の執筆の都合で間が空くのは仕方おまへん。あとは焦らず、次回第六弾をじりじりしながら待つことにしまひょ。

  • 高田郁『あきない世傳 金と銀(五) 転流篇』ハルキ文庫。

    シリーズ第5作。書き下ろし。まるでNHKの大河ドラマのようなストーリー。『女名前禁止』という掟のある江戸時代中期の大坂で、主人公の幸は五鈴屋の三兄弟に嫁ぐという数奇な運命に翻弄されながらも商いの道をひたすら突き進む。幸が味わう新たな試練と、大坂商人としての壮大な夢への挑戦。爽快で、感動的な物語が展開する。

    『みをつくし料理帖』同様、目が離せない展開になってきたのだが、『みをつくし料理帖 特別編』刊行のため、次巻の刊行まで少し間が空くという。

  • この楽しい話がまだ半分以上も残ってると思うと、とっても幸せな気分になります。最後が近づくと寂しいだろうなと、今の時点で相当なロスが想像できます。
    そこは塑像せずに今を存分に楽しみたいと思います。

  • 前作で商才のない智ぼんのご寮さんとなって、商才、聡さを発揮し始めた幸が、本作では五鈴家の体質強化にも乗り出す。
    今風に言えば、企業買収の決断、買収先と五鈴屋社員との相互交流、女衆にも表の商売に協力して貰う等の社員全員参画経営の実践でモチベーション上げながら社員のこころをひとつに併せて行く、そして先代の野望でもあった江戸店出店による商圏拡大を社員全員の共通の目標に設定して全社員のベクトルを合わせ…、とまぁ、経営のセオリー通りの展開が、江戸時代の人々の風情、人情、情緒の中で繰り広げられるのが本シリーズの魅力。
    てことで、ほんに次もまた楽しみでんなぁ。

  • 転流篇、というだけあって、今回はいろいろなことの転機になりそうな予感がそこかしこに。

    商いの方はこれまでになく順調で、先々代のお家さんの頃からお世話になっていた桔梗屋を人助けも兼ねて買い上げて高島店とし、これまで着物に比べて注目されていなかった帯にスポットライトを当てて「五鈴帯」というヒット商品を世におくりだす。

    ついには夫婦念願の江戸店出店に向けて、視察のため奉公人の佐七や丁稚の賢吉を江戸に送り出すなど、具体的に動き出すほどになります。

    幸個人のことに目を向ければ、身籠った子を流してしまうというものすごく辛い出来事も起こるけれど、夫婦2人で少しずつ乗り越えていくように。

    そして。あぁ〜ラスト、ついに来たかぁ…

    ずっと予兆はあったんですけどね。
    見たくなくて、見ないふりをしてただけで。

    「江戸でなら、幸は店主になれる。幸が主になりなはれ。私はその亭主でよろしおます」

    「私に何ぞあったかて、商いのために誰の女房にならんでええんだす。新しい人形もいらん、人形遣いである必要もない」

    商いのために、五鈴屋の兄弟3人に次々と嫁ぐという人生を送ってきた幸にこんな言葉をかけてくれる、ほんとに器の大きい幸にとって理想的な旦那さま。

    智蔵が優しければ優しいほど、夫婦仲が良ければ良いほど、この後に待ち受けている(であろう)展開がつらくてつらくて…。

    ってことで、またもや超絶気になる引きをみせて以下次巻、です。

  • (五)巻 転流篇を読了、相変わらずの面白さ健在です。商い戦国時代を持ち前の知恵で勝ち進む幸サチだが、順風満帆ばかりではなく、悲しい辛い出来事も多々起きて読み手の心持ちも揺らす。
    物語の時の流れを読者も共に歩んでいる感覚がなかなかいいよね♪
    商いもますます大きくなり、お江戸進出の布石も打ちながらの終盤。
    そして、何やらまたまた変事の出来したらしきラスト、次の巻きへと続く...

  • 月の満ち欠けでいうならば、満月と朔(新月)。
    感情をこれでもかと持っていかれる。
    ネタバレなしでは語れない、、
    ーー

    4巻の終わりで卒中風で倒れた桔梗屋のために、真澄屋にかわって五鈴屋が桔梗屋の屋号も奉公人も引き継ぐことになった。
    桔梗屋の旦那さんも一命を取りとめたが右半身麻痺が残った。おなじ病で不自由の身体となった治兵衛が見舞うシーンは穏やかだが切ない…
    「深い井戸に吸い込まれていくような心持ち。空に流れる雲を見たらそれだけで泣けてくる」
    しかし、これも『縁と月日』。そのときはどうにならなくとも、時の流れで変化していく。
    桔梗屋の旦那さんも自分なきあとを考え、屋号を桔梗屋から五鈴屋に変えるよう決断する。
    その思いも涙、それに応えた幸の案にまた涙。桔梗屋の奉公人が別家になったときに継がせる…なんでこんな情がすぐに出てくるのか、、

    5巻は、さらに幸の商才で輪に輪をかけて波紋が拡がっていく。
    桔梗屋の買い取り、今でいうリバーシブルの帯(鯨帯)の片面に鈴模様をつけた五鈴帯、浄瑠璃や歌舞伎での小物使い、とつぎつぎに花が咲く。
    とくに歌舞伎の「忠臣蔵」初日、五鈴帯の粋な演出には、はぁ〜とため息がもれた。
    新たな商いのタネになるのは、ずいぶん前にだれかが話した一言だったり、幸が目にしたもの。それがどこの誰だったか、伏線さがししたくなるのも楽しい。

    こんな華やかな面がある一方、桔梗屋の旦那の不自由さ、幸の母の急逝、幸の初めての身籠りに突然の別れ、、
    人の感情のなかでもっとも辛いシーンが何度も出てくる。振り幅が大きすぎ……
    治兵衛の言葉がここで再び沁みてくる、、
    残された幸の妹である結もいっしょに暮らすようになる。姉9さい妹6さいで離れたきり、お互い二十歳をこえてからの生活。幼き日の思い出と母の姿を思い出す二人にしんみり。

    悲しみをいくつも越えて、商いは拡がっていく。奉公人も江戸をめざす心意気に!
    初めて江戸に出るのを恐れる幸によりそう惣次。江戸は女が商売できると伝え、江戸に行こうと手に手を取って。
    この巻でも商いのタネがいくつもばら撒かれていそう。
    そして、次の雷雲におびえつつ、、

    やっぱりー!最後にキターー!?
    最後にハラハラがくるの、もう知ってるけどぉーー泣。

  • 桔梗屋を助けるために店を買い取って、2店舗をまとめる苦労をする五鈴屋の夫婦
    それでも「縁と月日」を胸に励む幸
    今回は五鈴帯というものを考え、作り、宣伝もバッチリ!
    真似ばかりでズルい真澄屋も流石に真似できずせいせいした ww
    せっかくできた子供は残念だった
    幸も危なかった
    最後の一行やばい!

  • ありゃりゃ…何でだか感想を書き忘れてました。

    そうそう、せっかく智ぼんさんと幸せになれたかと思いきや、いやぁ〜な気配で終わったんでしたよ。

    幸は、あきないでの勝利…あきないの上での幸せは掴んできているけれど、ひとりのささやかな個人としての幸せを、手に入れられない運命なんだろうか。


    高田郁さんの描く主人公たちは、己の生きる道と愛情との狭間で毎度苦しめられますね。
    出会った人たちとは、血縁以上に濃密な信頼関係を築いているのに…
    まぁ、澪は最後は幸せになったけれど…
    いやいや、幸は、ある意味葛藤もなくて、受け入れてきた男たちの最後にたまたま当たりがあっただけで、あきないか愛情かとの選択に悩んだわけでもないのか。

  • シリーズ5巻もとても面白くてあっという間に読み終わってしまいました。
    今回も波瀾万丈でありました…幸がやっと幸せになれるかな、と思いきや、辛い展開でした。
    智ぼんさんがとても良い旦那さんだな、とこれまでの旦那さんと比べていましたが、良い人過ぎてこのままでは終わらないだろうなと思っていたらのラストに、ここで終わるなんて!と直ぐ様続きを読みたくなります。
    新しく五鈴屋に加わった幸の妹の結も良いです。
    お店がひとつになって進む、というのはとてもいいなぁ。読み終わって、表紙の五鈴帯がじんわりと心にしみました。
    人の幸せを考えて、人生を切り開く。良い物語です。
    次はみをつくし料理帖の番外編が先に出るみたいですが、みをつくし料理帖もあきない世傳も待ち遠しいです…

  • シリーズ5作目。
    前作の感想で、幸から智蔵への愛情があまり感じられなくて少々残念と書きましたが、今回は夫婦の絆がたくさん見られよかった。智蔵は本当に優しい人だな。それにしても作中の時の流れの早いこと。悲しい別れもありましたが、幸の妹の結が五鈴屋に来たのは嬉かった。
    売れる商品はすぐ類似品が出るのは世の常だけど、いかにオリジナリティを出して自店の商品をアピールするか、幸の戦略で苦難を切り抜けていくところが、また面白い。着物は帯との組み合わせや結び方で色んな楽しみ方ができるんだなぁ。巻末の治兵衛の質問コーナーにもありましたが、和の色の名前って趣きがあって素敵。知らない色名が出てくるたびネットで調べたりして、勉強になります。
    これでもかと夫婦の絆を見せつけてくれてからの、不穏なラスト…早く続きよも!!

  • どんどん増える五鈴屋グッズ(^^)帯は無理だけれど、ミニ風呂敷は欲しい!商いでは波に乗ってきた五鈴屋♪でも私生活ではとても辛い事が幸の身に起こる(T-T)しかも嫌な終わり方だ(-_-;)

  • 若い友人ができた
    彼は、地方都市の呉服屋さんの二代目である
    大学を卒業してから、
    少しの間、その大学近くの不動産屋さんで
    働いていたのたが、
    親父さんのたっての希望があり、
    そして
    本人の「故郷の町を元気にさせたい」との
    意思を持って
    故郷の町に帰ってきていた

    あなたの仕事にきっと面白いよ
    「こんなん あるよ!」
    と「幸の物語」を
    紹介させてもらった

    次の週に逢うと
    もう二巻目とのこと

    その次の週に逢うと
    もう四巻目にさしかかった
    とのこと

    その次の週に逢って
    「もう読んでしまった?」
    と尋ねると

    「いや 読み終えるのが惜しくて
     ちょっとづつ読んでいる」
    とのこと

    その気持ち
    よくわかります

  • 真澄屋の卑劣なやり口から桔梗屋を守るため、買い上げに名乗りを上げた幸。
    しかし。桔梗屋の奉公人たちは格下の五鈴屋に吸収されたことに不満と不安を覚えており、なかなか進むべき道が定まらない。幸と六代目徳兵衛となった智蔵は道をひとつにすべく、思案を重ねていく。

    幸の行く道は相変わらず、波乱万丈です。
    だけど、今回は智ぼんさんが幸のそばにいてくれるので、茨の道という感じではなく、心穏やかに読み通せました。
    ……が。最後にはまた波乱の予感。治兵衛に戦国武将と例えられた幸の人生、まだまだ順風満帆とは行かない様子です。
    そして、「え!」という終わり方なのに、次巻は『みをつくし料理帖』特別巻のためにいつものように半年後ではないとのこと。
    『みをつくし料理帖』も嬉しいけど、続きも気になる〜!という複雑な心境です。

  • 全く、なんという所で終わるんですか⁈
    続きが気になって仕方ないのに間に「みをつくし料理帖」を挟むとは‼︎
    …ま、そちらはそちらで楽しみでもありますが…「転流篇」確かに流れが変わりそうです。
    妹に「心がない」と言われた幸ですが、そう言われるのも分かるほどしたたかで強い。
    そして、その幸を包み込む智蔵も幸とはまた違う柔らかい強さを持っている。
    お似合いの夫婦なのに…

  • 読み始めたら止まらない。
    笑って勝ちに行く、幸の仕掛けにドキドキワクワク。
    悲しすぎる出来事もありつつ、前に進む五鈴屋の商い。
    次巻も楽しみ、というか、智ぼんの容態が気になってならない。

  • 妊娠で楽しみに読んでいた。まさかの流産、悲しかった。智蔵の病気も気になりながら読み終わろとしたら、倒れた!
    すぐ次を読まなくては。

  • 6代目徳兵衛に嫁ぎ、いろいろ縁も恩もある、桔梗屋を買い受ける。
    全ては女名禁止の大阪で商いをする為、繰り人形になると自分から言い出した6代目と添い遂げている幸の考え。2人がいい塩梅で、お互いを盛り立て、桔梗屋との買い受けも、浜羽二重も軌道に乗せる。乗るではなく、幸が乗せている。

    親友に勧められてこのシリーズ読み始めたが、教えてもらったこととても感謝している。
    どの評価にも書いたと思うが、とにかく次を読みたい!

    夫である智蔵との仲睦まじい様子も読んでいるだけで心あたたまる。
    どんなときも、辛い時もいい時も寄り添って、長生きして失った子を向こうで育てよう、そんな話をしていたのに。

    そして念願の江戸店を出すため、下準備にかかる。
    江戸では女名前禁止がない、幸、店主になりなはれ、6代目にそう言われ、動き出す矢先…
    6代目はどうなるのだろう。

    巻末にも書いてあったが、風流な名前の着物帯の色が分からず、可能ならどこかにイラストが載っていたら、もっと楽しく読めるのに、とわがままなことを思った。

    とにかく本当に面白く手が止まらない!

  • 月の様子や鳥の声、木々のうつろいから始まる書き出しに、自然に無関心なまま過ごす現代の生活との違いを感じつつ、幸の快進撃(?)が心地よい。
    妹「結」の娘らしい様子も微笑ましい。
    かつて着付けを習ってた折り「昼夜帯」の名前を記憶していたが、鯨帯、そして五鈴帯へと展開していくさまが面白かった。
    人形浄瑠璃、そして歌舞伎へと広がる五鈴屋の関わりは読んでいて胸がすっとする。
    五巻まで一気読みしているうち、大阪には一回しか行ったことがないのに、なぜか脳内は大阪弁が渦巻いて、うっかりすると「そうだす」「おおきに」「やりまひょか」と言ってしまいそう。「なんですのん」

  • 2020.5.19完了
    終わりが・・・、終わりが・・・。
    もう一定間隔で波が上下している。
    上下の仕方に呆然としてしまう。

  • 幸、すごいぞ!やはり知恵を絞れば道は開ける!
    でも、なんでやねんーーー智蔵!
    ガンバレ幸!次は江戸だーーー❗️

  • 本当にいろいろなことが次々と起こる.が,幸の魅力はその不幸とも見える事どもを、次の幸せに繋げるところだと思う.そして何より智蔵の優しさが奇跡のようだ.不穏なこの間の幕切れ,次巻を読むのが恐い.

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著者プロフィール

髙田 郁(たかだ かおる)
1959年生まれ、兵庫県宝塚市出身。日本の小説家、時代小説作家。元々は漫画原作者で、その時のペンネームは川富士立夏(かわふじ りっか)。
中央大学法学部卒業後、1993年集英社の女性向け漫画雑誌『YOU』で漫画原作者としてデビュー。その後山本周五郎の「なんの花か薫る」に衝撃を受けて、時代小説の執筆に至る。2006年「志乃の桜」で第4回北区内田康夫ミステリー文学賞区長賞(特別賞)を受賞。2007年「出世花」で第2回小説NON短編時代小説賞奨励賞を受賞。そして2008年に同作を含む短編集『出世花』で小説家デビューを果たした。
代表作に、全10巻で300万部を超える大ヒット『みをつくし料理帖』シリーズ。同作は2012年にテレビドラマ化。2013年に『銀二貫』が大阪の書店員らが大阪ゆかりの小説の中から「ほんまに読んでほしい」本を選ぶ「Osaka Book One Project」の第1回受賞作品に選出、2014年にNHK木曜時代劇にて林遣都主演によりテレビドラマ化された。

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