- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758441681
感想・レビュー・書評
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2024.1.23 読了 ☆9.2/10.0
物語の舞台は、異国情緒漂う港町にあるレトロな雰囲気のレストラン「キッチン風見鶏」。
そこでウェイターとして働きながら、漫画家としてのデビューを目指す24歳の坂田翔平が主人公。
そしてそこのオーナーシェフの絵里さん、32歳。
主な他の登場人物には、絵里さんのことが好きなお客さんの手島さんと彼の亡き妹夫婦の子どもで養子の歩。
占い師で、やはりお客の寿々。
絵里さんのお母さんで、癌で延命治療を止めて余命の短い祐子さん。
そしてユニークなのが、絵里さんは人を観察し、プロファイルする達人。
そして、翔平と寿々の二人は、なんと人の守護霊が見えるという特殊能力がありました…。
キッチン風見鶏で繰り広げられるハートフルな人情溢れるお話だと思ったら、その要素満載プラス守護霊が見える登場人物が活躍するのという何ともユニークな内容で、それが物語にすごくいい味と深みをもたらしてくれています。
絵里さんと手島さん、翔平と寿々の恋の行方もよかったです。
そして、漫画家を目指していた翔平の夢を叶えたのは、歩だったことが終盤で明かされるのですが、その展開が嬉しくもあり以外でもあり、すごくグッときます。
時を経て歩は、翔平を師匠と呼ぶほど漫画を描くことに傾倒しており、翔平が応募して落選した漫画の原案にさらに磨きをかけたのです。そして、アレンジを加えて応募した結果……プロローグのあの場面に繋がるのです。本書のダブルの味わいに心躍りました。
文太さんと勉さんの、“キッチン風見鶏”に込めた想い(P336〜)と、そこで働く上記の人たちに受け継がれた想いの
結晶。時代を超えたつながりと、血のつながりを超えた愛情溢れる家族のカタチ。
そんな、2つのつながりに胸打たれました。
〜〜〜〜〜心に響いた言葉〜〜〜〜〜
“自分の人生は、自分が創る”
“人生に『正解』なんてないんだよ。自分で選んだ道を自分の努力で『正解』にするだけ”
“人生に行き詰まったら、まず環境を変えてみる”
“命がここに、在る。それだけですでに尊い。
あなたがそこに、居る。それだけで、わたしは幸せ”
“自分の心に嘘をつかずに人生を創っていくこと”
“人生はあっという間。自分の好きなこととか、良かれと思うこと以外のことなんてやっている暇はない”
“人が生きていれば、辛いことや悲しいことなんていくらでも起こる。でも、そういう出来事の裏側をよく見てみると、必ずどこかに素敵なプレゼントが隠されていることに気づくものだ”
“人生にマイナスと思われる出来事が降りかかって来たなら、心のなかで「だからこそ」という魔法の言葉を発してみること。
そうすれば、自然とその先の未来がプラスに開けてくるからね”
“同じ出来事を経験したとしても、それをどう捉えるかという見方ひとつで人生は如何様にも変えられるというわけだ。
マイナスをころりとプラスに変えてくれる「だからこそ」という魔法の言葉”詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「森沢カフェ」を読んだので、森沢明夫作品をセレクト
森沢明夫さんの本は、とても心が温かくなるストーリーです
1人で辛い時でも、本当に信頼できる人が近くにいれば、乗り越えられる!と言うメッセージを感じました
「だからこそ」の使い方も森沢カフェに書いてあったけど、真似したいと思う
幽霊とかも出てくるけど、全然怖くなくて
前向きになろうとエールをもらえる本でした! -
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■あらすじ
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幽霊が見えてしまう翔平は、キッチン風見鶏でウエイターとして働きながら漫画家を目指す。
そのキッチン風見鶏のオーナーは、お客様のプロファイリングが得意な鳥居絵里。
そんな2人と周りにいる人たちとのお話。
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■感想
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休み中に旅先で読もうと思って、サクッと読めそうなこの本をお供に連れて行きました。
幽霊が見えるというファンタジーな設定ですが、恋愛小説のような要素が強くて、ついついニヤッとしてしまうシーンが多い作品でした。翔平と寿々のやりとりは微笑ましいです。もう、この2人にフォーカスして作品を作っても良かったと思ってしまいます。
予想通りサクッと読めて、よかったよかった、という感じでした。恋愛というのが、ほんと、微笑ましいです。
森沢明夫語録という表現をしている人がいましたが、今作品も心に響く言葉がでてきます。
「人生に正解なんてないんだよ。」
「自分で選んだ道を自分の努力で正解にするだけ。」
「自分の心に嘘をつかずに、人生を創っていく。」
私も自分の心と向き合って、しっかり選択をして進んでいきたいです。
この作品は、『きらきら眼鏡』とのコラボでした。ざわざわ公園、ブランコがでてきました。大滝あかねさんも記憶のやり取りの中で登場します。
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■主な登場人物
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(キッチン風見鶏)
坂田翔平 24歳、漫画家志望
鳥居絵里 オーナーシェフ、32歳、童顔で若く見える
鳥居祐子 絵里の母、胆管癌
(常連客)
手島洋一 常連客、38歳
歩 洋一息子
葵 洋一妹、歩母
(港の占い館)
宮久保寿々 すず、占い師、24歳
大滝あかね フリーライター
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異国情緒漂う港町にあるレトロな雰囲気のレストラン「キッチン風見鶏」。
そこで、ウェイターとして働きながら、漫画家を目指す24歳の坂田翔平。
そしてオーナーシェフの絵里さん、32歳。
絵里さんのことを好きなお客さんの手島さんと亡き妹の子どもで養子の歩。
占い師で、やはりお客の寿々。
絵里さんのお母さんで、癌で延命治療を止めて余命の短い祐子さん。
絵里さんは人をプロファイルする達人。
そして、翔平と寿々の二人は、なんと人の守護霊が見えるという特殊能力がありました…。
普通のお話だと思ったら、守護霊が見える登場人物が活躍するのが何ともユニークでした。
絵里さんと手島さん。
翔平と寿々の恋の行方もよかったです。
それぞれの夢も、進路変更もありましたが、いい方向へ進みました。
森沢作品の『きらきら眼鏡』に出てくる、大滝あかねさんの登場もサプライズでした。
森沢語録
「自分の人生は、自分が創る」
「人生に『正解』はない。自分で選んだ道を自分の努力で『正解』にするだけ」
「人生に行き詰まったら、まず環境を変えてみる」
「自分の心に嘘をつかずに人生を創っていくこと」
「人生はあっという間。自分の好きなこととか、良かれと思うこと以外のことなんてやっている暇はない」
今回の、森沢語録(と私が勝手に名付けて毎回まとめているものですが)は、特に響きました。 -
図書館の「モ」の棚の前。
目的の森沢さん作品を借りるぞ〜と意気揚々と行ったのに、何故かこの本が一冊だけ。
...え?なんかあった?私と同じように森沢さん作品にはまっている方が...???
まあ、読んでみよう。大丈夫だ、きっと面白い。
しかし、急に「守護霊」とか「地縛霊」とか出てくる。この界隈は苦手だよ〜タイトルからそれは予想しなかったよ〜(^-^;
なるべく夜読まないようにして(笑)、でもさすがは森沢さん、最後はやっぱりほっこりです。そして色々最後に繋がって納得〜です。
いや〜ご先祖様(この場合は守護霊地縛霊様)の歴史があって、守られて今の私達の命や生活があるんだよなあ。
...って今レビュー書いてて気づきましたが、今週はお彼岸ではないですか!!ああ、やっぱり本との出逢い、恐るべし。日々色々なことに感謝です。そして明日もいい日になりますように。あら、ご先祖様にお願いしてる感じに...(笑)-
四季子さん、こんにちは♪
最近森沢さんワールドにハマってます(^^)
本って呼ばれるんですよねー。それとも自分の潜在意識が文字化してばーん...四季子さん、こんにちは♪
最近森沢さんワールドにハマってます(^^)
本って呼ばれるんですよねー。それとも自分の潜在意識が文字化してばーん!って目の前に現れて目が合っちゃうんでしょうかねぇ。図書館で本棚の前を歩くのが面白いです(^^)2024/09/25 -
へぶたんさん、こんばんわ。
森沢さんワールド、はまりますよね。
本棚に囲まれていると気分が上がりますよね。
疲れが溜まるとすぐ本のある場所に...へぶたんさん、こんばんわ。
森沢さんワールド、はまりますよね。
本棚に囲まれていると気分が上がりますよね。
疲れが溜まるとすぐ本のある場所に行きたくなります。
また本との素敵な出会いを教えて下さい。2024/09/26 -
2024/09/26
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霊が見える?!
森沢明夫さんには珍しい不思議設定、と思ったけどよく考えたらいつもけっこうスピリチュアルな世界観で書いてたりするわw
そして中身はいつもの幸せな人生を送るための極意が散りばめられた代わり映えのしないテーマで最高だ(最低みたいな言い方!)
日々を一生懸命生きつつ、周りの人を思いやれる優しい人たちが当然のようにハッピーエンドを迎える物語はわざとらしくて鼻につくので大好きだ(大嫌いみたいな言い方!)
物語の最後に明かされる仕掛けにふだんの森沢明夫さんの作品にはない「騙された!」って感情が心地よかった本作でした-
2022/08/22
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した!
そしてあんまり順番にこだわらなくてもいい気がしてきたよ
『きらきら眼鏡』を先に読んだ俺も
『キッチン風見鶏』を先に読んだみんもニン...した!
そしてあんまり順番にこだわらなくてもいい気がしてきたよ
『きらきら眼鏡』を先に読んだ俺も
『キッチン風見鶏』を先に読んだみんもニンマリは一緒だもんw2022/08/22 -
たしかに!
キッチン先だったからブランコ少年は死んじゃった子だと思ってて(/ _ ; )
キラキラでうわーってなった*\(^o^)/*たしかに!
キッチン先だったからブランコ少年は死んじゃった子だと思ってて(/ _ ; )
キラキラでうわーってなった*\(^o^)/*2022/08/22
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こちらの作品も森沢ワールドを満喫できた。
登場人物みんなが愛すべきキャラクターなのはもちろん(幽霊までいい人)、「キッチン風見鶏」で出される料理の美味しそうなこと。しかも、お客さんによって料理の内容を微調整するという細やかさ。優しさがあるこんなお店、いいなぁ。
「誰しも未来は不安だし、人生は寂しいものだ。でも、だからこそ、自分の心に嘘をつかずに生きていく。」
ほんとに、そうだな…
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ねこさん、こんばんは
すごいですね〜
ほんとに、森沢さん続きなんですね〜
幸せな感じになりそうで、いいですね〜ねこさん、こんばんは
すごいですね〜
ほんとに、森沢さん続きなんですね〜
幸せな感じになりそうで、いいですね〜2025/01/14 -
Manideさん
勢いづいてますよね(笑)
去年、森沢さんの作品には色々しかけがあると知って、前の本も少しずつ読み進めているんです。
でも、...Manideさん
勢いづいてますよね(笑)
去年、森沢さんの作品には色々しかけがあると知って、前の本も少しずつ読み進めているんです。
でも、時間が経つと細かいところをすぐ忘れてしまって…
そんな訳での連続読みです。(これでちょっとお休み)2025/01/14
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久しぶりの森沢明夫さん♪
これは温かくて優しい気持ちの大渋滞。笑
時折ニヤニヤしたり目頭が熱くなったりで、
まさに森沢ワールド全開の作品!
霊能者であるが故に幼い頃から苦労してきた主人公の翔平。漫画家志望で努力を続ける彼が、同じ能力を持つ寿々と不思議なご縁で巡り合う設定はラブストーリーの要素が強くて、読んでいて妙に小っ恥ずかしかった。いやぁ・・・森沢さんロマンチストなんだなぁ。
戦地で生まれた友情秘話や、余命宣告を受けた母に、お互いを思い合う母娘、亡くなった妹夫婦の子を養子として育てる父子の関係性などなど、どこを切り取っても温かくて優しい巡り合わせがてんこ盛り。
なかでもタイトル『キッチン風見鶏』の由来となる第四章にはやられた〜!!
エピローグまでサービス満点で羽毛布団にくるまれたような柔らかい気持ちになれる作品だった。
最後に絵里さんが手島さんとの交際に出した二つ目の条件も分かって、ふぅ・・・満足満足。
「こんなに相手の気持ちを慮れる人ばかり集まった
世界なんてあるか〜い!!」
「偶然の繋がりにもほどがあるよね〜。」
という心の叫びを封印しつつ、
フィクション感がとても強い作品なので、そこを割り切って楽しめる方にはオススメの作品。
さらに森沢作品あるある笑で、今回は『きらきら眼鏡』のあの人が登場したり♪
ただこれも毎度されると人によっては番宣みたいに感じるかな。
丁寧な描写に、温かい人々、
心に響くフレーズの数々、
今回も森沢ワールドをしっかり堪能出来ました♪
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安心して読める作家さんNo. 1、森沢明夫さん。本作もとても優しくてほっとするお話だった。初めの方で地縛霊が出てきたときは、まさかのホラーか!?と身構えたけど、そんなことはなかった。よかったぁ。
タイトル通り、この作品もおいしい物語となっていたけれど、ご飯よりは人々の気持ちに焦点があっていて、いろんな人を応援したくなる。
自分らしく自由に、思うまま生きなさい。というメッセージは今まで読んだ森沢作品でよく出てくるフレーズだと思うけれど、この作品がルーツなのかな。とても大切で忘れてはいけない言葉だ。
人生いろいろだけれど、明るく前向きに、自分らしく生き抜けそうな、私自身の人生も応援してくれる作品だった。