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Amazon.co.jp ・本 (440ページ) / ISBN・EAN: 9784758441780
感想・レビュー・書評
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日本SFの青春を象徴する一冊であり、かつ、世界レベルの傑作。何度目かの読み返しだけれど新たな発見がある。
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2021年10月8日読了。大学の研究員・野々村が教授に見せられた謎の砂時計、それに続く人々の失踪…。未解決のまま残された事件は、時空を超えた戦いの一部が表出したものに過ぎなかった…!随分昔に友人に薦められたSF、いやはやこんな話になるとは全く想像できない、ページを繰るたびに「なんじゃ!こりゃ!」と叫びだしそうな、イマジネーションが爆発するかのようなすごいSFだった…こんな小説が自分が生まれる10年も前の日本で発表されていたとは、世界の奥深さを思い知らされる…。語られる描写・説明のほとんどは「とにかくなんかすごいらしい」とちんぷんかんぷんなのだが、読者から見るとわけも分からず争い追いかけっこをしている登場人物たちの営みが、終盤になって「それこそが人間が人間であることの意味なのだ」とドーンと明かされる、そして最後にちっぽけな幸せに満ちた情景に帰結する、このうねるような展開にはとにかく圧倒された。スゲーSFだ。
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全体的なストーリーがどうこうと言うよりは、魅力的なイメージが多くてそれを追うのが楽しかった。謎の提示の仕方がうますぎる。これだけいろんなネタを入れ込んでこの長さに抑えているのもすごい。
今読むとどうしても古びた部分も多いけど、数十年前にこの本が出た当時は相当革新的だったことは分かる。 -
ずいぶん昔に一度読んだが、もうひとつピンと来なかった作品。改めて読み直すと、スケールの大きな良い作品だと思う。
日常からぐんぐんと世界が広がっている前半がとてもワクワクする。後半に入るとものすごくスケールが大きくなるんだけど、逆に大枠が見えてしまったワクワク感が減ったような気がする。空間と時間の広がりに、僕の歓声がついていけていないだけなのかもしれないけれど。
大きな物語よりも、ひとつひとつの場面とか、そこに現れては消える脇役たちの姿や心情に切なさが感じられて愛おしく、苦しくなる。その苦しさが、最後にふんわりと救われたような気持ちになるのが、長編小説として「いいなあ」と思えるところだ。 -
わりと古めの日本SF。果てしない時間の流れに付いていけず浸りきれなかったので★3にしたけど、一気に読むともう少し楽しめるかも。
白亜紀の地層から見つかった砂時計が鍵となって、話が展開していく。
日本で地層の話してるかと思えば、地球外にすむ人の話になったり、読むうちにリンクしてくる構成は好き。
当たり前に過去が先なんだけど、タイムワープで未来が先に起こった出来事のような混沌とした感覚になってくる。
あと、よく見ると表紙がすごくかっこいいよね。
ぜひとも時間を捻出して次こそはこの世界に浸って見たい。 -
訳がわからない
ただただ苦痛 -
いつもと違うジャンルを…と思い手にした一冊。
SFっていいなぁ
自由だなぁ
驚きなのはこの作品が1965年に書かれているということ。
実に56年前の作品。
2021年に読んでも、時代が作品に追いつけているかどうか…
叶うなら50年後ぐらいに読みたい作品です。 -
時空を超えた壮大な旅、歴史に刻まれた、未来からの干渉を示唆する不思議な痕跡の数々。歴史を変えようと画策する一味と、大いなる意思に従って進化を管理し、歴史の秩序を守り、一味の活動を取り締まろうとする強大な勢力との間の熾烈な抗争を描いたSFの名作。
これだけスケールの大きな作品が1965年に執筆されたというから驚きだ。今も通用する色んなアイデアが盛り込まれているし…。細部に分かりにくいところや気になるところもあったが、まあそこは気にしないということで。
多元宇宙のアイデアも盛り込まれており、好きなタイプの作品だった。 -
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まず恐竜同士のバトルが序章というのが、いきなりユニーク!w
それから、現代パートではとあるミステリー要素が登場し、読者の好奇心をグッと鷲づかみにしてしまう。砂時計とか古墳っていうアイテムのチョイスがいちいち良い。
そしてその好奇心が爛々と燃えたまま、SF的な世界は深化していく。時間移動や派閥争いといった良質なミステリーSFが展開されて、時間を忘れて物語に没頭してしまった。
ラストの疾走感がまた凄い。疾走感だけじゃない。主人公が世界の真相にたどり着く、文字通りのグングン上昇していく感じがたまらない!
そして弾けるように現実へと描写が戻り、伏線を回収しながら幕引きとなる。この牧歌的に慎ましい締め方がまた愛おしい…。
こんな面白い国内SF小説を読み逃していたなんて…!今更だけど、読めてよかった。文句なしの名作。国内SFの必読書だ。 -
面白い
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髱「逋ス縺?
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「SFマガジン」1965年2月号~11月号連載。小松左京、34歳の時の作品。
勢いで一気に最後まで読ませてしまう。プロローグはティラノサウルスや剣竜が闊歩する中生代白亜紀。主人公はほかの時間や空間に入り込み、紆余曲折を経て、エピローグは2018年のスイスと日本。
書下ろしと違って、連載には連載ならではのおもしろさがある。執筆はongoing。次回がどうなるか、読者の期待もふくらむ。とりわけこの作品の場合、回を重ねるにつれて、おもしろさは増すのだが、収拾がつかなくなっているのもわかる。どういうふうに終わらせるのか、はらはらどきどき。
小松本人が「あとがき」に書いているように、最終回は、締め切りの前日に、ラストの70枚が書けていなかった。SF大会の前夜でお酒が入り、その勢いで書き始め、朦朧としながらホテルで書き上げたという。力業でねじ伏せる、そこが小松左京らしい。 -
●2025年7月7日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。
《質問:生涯この本だけは読んでおいたほうが良いと思う、とっておきの、小説を教えて下さい!》に対する回答
「国語入試問題必勝法/清水義範↓
ガダラの豚/中島らも↓
果てしなき流れの果てに/小松左京↓
アルジャーノンに花束を/ダニエル・キィス↓
ホテル・ニューハンプシャー/ジョン・アーヴィング
悪童日記/アゴタ・クリストフ↓
消去/トーマス・ベルンハルト」 -
小松左京氏の最高傑作と評価されるSF長編。
いわゆるタイムトラベルものに分類されることになるのだろうが、タイムトラベルと聞いて連想したものよりもはるかにスケールが大きい。
時間を行き来することはもちろんだが、すべての時間軸を見渡すことができ、さらにランクが上がれば、別のタイムライン、すなわち並行世界みたいなものも見渡して、移動することもできる。
スケールが大きすぎるので、登場人物が誰だかよく分からないし、いつどこのできごとなのかも判然としない場面が多かった。
といっても作者の想像力と筆力はものすごいと思う。
何度か読む必要があるだろうな。 -
すごい大作っていうか没入して読みたい感じっぽいので、暇なときに読みたい!
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[出典]
NHK 理想的本箱 君だけのブックガイド
「眠れない時に読む本」
初回放送日:2024年6月1日
https://www.nhk.jp/p/ts/578Q5K3X59/episode/te/P76QLRWG8J/
著者プロフィール
小松左京の作品
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