鴨ぱりぱり 料理人季蔵捕物控 (ハルキ文庫 わ 1-48 時代小説文庫 料理人季蔵捕物控)
- 角川春樹事務所 (2018年12月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758442237
感想・レビュー・書評
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2018年12月ハルキ文庫刊。書下ろし。シリーズ36作目。今回もたくさんの人が亡くなり、おいしい料理がでてくる。いつものことですが、この落差は、凄いな。
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今回の話は最後までやるせない話だった。
季蔵の知り合い二人がそれぞれお腹に子を宿し、大事な時期に、無残な殺人事件が起こる。
昔起こったかどわかし事件がつながる。
幼子や少女に害なす仮面を被った大人たちの嫌な事件が背後に大きな魔の手を広げていたのだった。
途中で、かな傷のある同心に、回復に大切な栄養を取ってもらおうと、工夫する料理の数々。
たった一つ美味しい描写だけが、気持ちを救う。 -
第三十六弾
肝心な部分は短いが非常に込み入った話
金験実直な同心の裏の顔少女趣味、亡くなった背後には拐った子供達を殺人者に仕立てる大悪、この正体が
係わった同心の若妻二人、幼なじみが
最後の救いは幼子二人の救出 -
内容(「BOOK」データベースより)
日本橋は木原店・塩梅屋の秋。主の季蔵は、美味しい料理で皆を喜ばせるために日々精進していた。そんなある日、北町奉行所定町廻り同心の田端と岡っ引きの松次がお店にやって来た。神隠しに遭っていた室町の小物問屋の娘お絹が骸で発見されたという。しかも田端の妻のお美代が身重にもかかわらず、お絹殺しの下手人探しをしたいと言っているらしい―。戻り鰹の手こね鮨、晩秋納豆汁、鴨のぱりぱり…など季節の料理と大切なひとへの深い祈りと季蔵の冴えわたる推理。大ベストセラーシリーズ、待望の最新刊。
令和4年6月25日~27日 -
4話からなるのだが、一続きの話である。
最初から料理悦明が、沢山描かれている。
昔の鮪は、肥料であったことを、料理に如何に上手に調理しているかと、、、、書かれている。
季三の知り合いの身重の2人 おき玖とお美代から、幼馴染の旦那さんの罪を解くために、下手人探しを・・・・
そこには、複雑な人の繋がりがあった。
人の好さそうな同心 長田精兵衛の裏の顔。そして、幼い子供の誘拐、性的虐待、そして、殺人者ヘと仕向けて行く。
重い話である。
「亥の子饅頭」の深い意味も、複雑である。
瑠璃さんの登場は、病人に対して、脚気にならない料理を提供の為に描かれいるのもわかるが、季三と進展が無いのも、、、、もう一つ、、、
話も、過去の事件を暴き出すのは良いのだが、複雑すぎるのと料理の説明だけの話だけにならないようにして欲しいと、本を閉じた。 -
だんだん救いのない話が増えてきているような気がする。犯人もお玉さんも子供達もみんなツラく、真相を知った人も知らないままの人も辛い。
この著者の文章は硬いので、救いのなさが際立つ。そこに美味しいもののレシピがこれまた硬い文章で延々と続いて、いまいち乗れない。
あと、瑠璃さんの存在がナゾになりつつある。必要かなぁ。 -
今回は最後まで真の犯人は誰か、がわからなくて、しかもその結果が切なかったです。
ネタバレを言えば、季蔵ももみ合って負傷、田端同心もかなりの深手を負い、奉行鳥谷も今までにない慎重さというシリーズ中でも珍しいくらいの大物相手となりました。
そんな中でも瑠璃とのひととき、三吉との料理の場面は少しほっとします。瑠璃も少し良くなるとまた寝込むという一進一退が続きますが、心の病や病弱というものは、薬の限られている江戸の時代にはそうしたものかもしれません。 -
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三吉が成長しているのが微笑ましい。
色んなことに一生懸命だし。
でも、今回の事件はとても切なく心にぐさっとくる。
決着の付き方もせつないし。
せめて、瑠璃がもう少しでも回復してほしい。 -
201812/