しのぶ草 江戸菓子舗照月堂 (ハルキ文庫 し 11-8 時代小説文庫 江戸菓子舗照月堂)

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.63
  • (9)
  • (9)
  • (20)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 139
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442251

作品紹介・あらすじ

照月堂の主・久兵衛の菓子作りの才に対して、警戒を見せる上野氷川屋の主人・勘右衛門。
久兵衛の味を盗もうとしてか、久兵衛の弟子で、
先ごろ自分の店を開いたばかりの辰五郎を引き抜こうと、卑怯な策を仕掛けてくる。
そんな父のやり方を憂う氷川屋の跡取り娘・しのぶは、
友であるなつめや照月堂の皆に顔向けできないと意気消沈していた。
なつめは元気を出してほしくて、しのぶとある約束をして──。
大人気書き下ろし時代小説シリーズ、第四巻。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 商売をしていれば競争は当然なのだけど、氷川屋さんのやり方はσ^_^;

    そんな中でもなつめちゃんの修行は続き、ようやく餡を炊くまでに!

    そして、氷川屋にはもったいないお嬢さんのしのぶちゃんの為に、一人で菓子をつくる日がやってくるのです。

    今回も楽しかった(^^)

    そして、虎屋とは言わない、梅園のあんみつ食べたいです‼️

  • シリーズ4巻目。氷川屋の主人の仕掛けた策が汚すぎる…。しのぶがかわいそうだな。草餅の話、よかった。なつめとしのぶの友情が長く続くといいと思う。最後の話には安吉の様子が。そのうち話が交差してくるんだろうか。

  • 氷川屋の圧力は、照月堂のみならず、
    独り立ちした辰五郎の辰巳屋までを標的にします。
    大店ならば、でんと構えていなさいよ、と思う。
    よほど自信がないのだろうか、とも。

    いよいよ菓子職人として厨房へ入り、
    久兵衛から惜しみなく技術を伝授されるなつめ。
    彼女の真摯な態度と、真っ直ぐな眼差しが
    女だから、という色眼鏡を取っ払ってくれたのだろうな。

    京都へ旅立った安吉がちらりと出てきます。
    彼なりに背水の陣なので、なかなか大変な立場だけれど、がんばっているね。
    修行先のお家も、いろいろありそう。
    これから徐々にわかるのかしら。この風呂敷は回収されるかしら。

    あと、いくら技術を教わったとて、
    友だちに頼まれて、その子のお母さんの思い出の草餅や、
    京都でよく食べていたという最中の月(仮にも店売りされてるものですよね)をすぐに作ることができるものだろうか。
    答えありきで話が進んでいるような、
    お膳立てが整いすぎている出来レースのような。
    試行錯誤の描写があっさりとしすぎていて、悪い意味で苦労を感じさせないところが気になります。


    みをつくし料理帖で、辛酸なめ尽くしてる澪ちゃんが基準になってるわたしの目は、きっと厳しいんだろうなぁ……

  • しのぶのお父さん…卑怯だわー。。。
    何か知っていそうなすみ江さんが気になる…

  • 2020.09.21

  • 菓子職人修業話は物語のメインではないみたい。
    ふんわり修業でおままごとみたいだなあ。と思ってしまうのが止められない。
    しのぶお嬢さんとなつめお嬢さんの友情話は優しくて読んでいて微笑ましいです。
    しのぶお嬢さんの亡き母上想い出の草餅を作るお話は温かい気持ちになりました。
    そんな二人の友情に色恋で水を差す展開がありそうですね。乗り越えて友情が深まるといいですね。
    京で修行中の安吉の近況が少々。安吉の修業先のお店に現れるストーカー侍は江戸で出家した尼僧の元旦那なのでしょうか。ここら辺からなつめお嬢さんの行方知れずの兄に繋がってゆくのかな。安吉の有効活用ですね。
    なつめお嬢さんは悪い娘さんではないのでちょっとした描写にもっと気を遣ってあげてくれたら印象がぐっと好くなるのになあ……と個人的には思います。
    この巻になってからなつめお嬢さんがお菓子を2個しか買わないのが気になって仕方ないです。
    家族同然の下働き夫婦の分は買わないんだ……とついつい思ってしまう。
    (照月堂のおかみさんはお土産の草餅をちゃんと4つ用意してくれていたのに……。)
    神社でも了然尼と兄のこと祈るついでに下働き夫婦の健康も祈ってやれよ!とツッコミを入れてしまいました。
    小さい頃から大切に可愛がってくれて成長した姿には涙までしてくれた下働き夫婦なのに、なつめお嬢さんにとってはただの使用人なのかと寂しい気持ちになりました。
    あとなつめお嬢さんが晴れ着のお手入れを当たり前のように下働き夫婦に頼んでいたので、彼女は掃除洗濯食事の支度等々何一つしていないのかな?という疑問は確信になりました。そのせいもありなつめお嬢さんのお菓子修業がおままごとめいて見えるのかもしれません。
    なつめお嬢さんの生活費てどうなっているのだろう。了然尼様が賄っているの?親の遺産?とどうでもいいことも考えてしまいました。

  • 辰五郎を氷川屋に引き抜きたいと、嫌がらせを繰り返す氷川屋。

    だが氷川屋の娘、しのぶと、照月堂の見習い職人、なつめの友情は変わらなかった。
    なつめは休みに二人で菓子の食べ歩きに浅草へ行き、そこで、亡きしのぶの母親の思い出を知ることに。

    同じように母のない身、どうにか母の思い出の餅菓子を作ろうと約束する。


    菓子作りに全身全霊を打ち込むようになるなつみ。

    京都へ修行に行った安吉も、違った意味で苦労していた。

  • 201901/

  • 菓子作りに身が入ってきたなつめ。次の展開のための準備という感じでしたが、面白かった。職人がほんと好きです、わたし。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

篠綾子/埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。『春の夜の夢のごとく 新平家公達草紙』でデビュー。主な著書に『白蓮の阿修羅』『青山に在り』『歴史をこじらせた女たち』ほか、成人後の賢子を書いた『あかね紫』がある。シリーズに「更紗屋おりん雛形帖」「江戸菓子舗照月堂」など。

「2023年 『紫式部の娘。 1 賢子がまいる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠綾子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×