あの日の親子丼 食堂のおばちゃん(6) (ハルキ文庫 や 11-8)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 69
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442787

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ 第六弾。

    「スカウト」と「恋に落ちる」。

    ほっこり だけど 最後は急な展開に。
    続きが気になる。

    白身魚の中華蒸し と すり流し は是非作ってみたいと思いました。

  • 今作も良かった。
    タイトルだけ見たら ハッピーエンドで終了かと思いきや。
    いい終わり方だった。
    安易にハッピーエンドに持っていかないところが さすがです。
    今後に繋がりそうな新しいキャストが次々デビューって感じだね。次回作も楽しみ。

  • 食堂のおばちゃんシリーズ6冊目。
    姑の一子と嫁の二三が切り盛りする、はじめ食堂。
    平成から令和と移ろう時の中、新たなお客が登場。それは縁?
    雑誌、口コミ、SNS・・・情報は吉だけでなく凶をも、もたらす。
    第一話 新年の鯖サンド・・・パン屋、バー、そして鯖サンド。
       行って味わう新しい味は、新たな縁を繋いでくれた。
    第二話 偽りの白子ソテー・・・タウン誌ではじめ食堂が紹介される
       ことになり、取材が開始。その一方でスカウトの声が
       かかった万里の心は振り子のように揺れ、苦悩する。
    第三話 春の押し寿司・・・タウン誌に載るのは座談会。かつての
       孝蔵の弟子たちと一子の再会の様子は、万里に決断を
       即す。そして店の客たちもスカウト話の裏を突き止める。
    第四話 負けるな、日向夏!・・・新しい元号を迎え、はなも就職。
       そんな穏やかな春、突如SNSに誹謗中傷が投稿される。
       ピンチに救いの手を差し伸べるのは、常連客たちの行動。
    第五話 あの日の親子丼・・・GWを挟んでの、お墓と家族の話。
       パン屋の姉弟とバーの店主との関係は?
    <巻末>食堂のおばちゃんのワンポイントアドバイス・・・レシピ。

    優しい心遣いが味付けになる大衆食堂での、人情話短編集。
    時は2019年。平成から令和へと移る1月から5月のGW後までの物語。
    エスニックや韓国の料理がメニューに取り入れられたり、
    ネット犯罪に巻き込まれたり、墓終いの話が出たりと、
    内容が現在に近づきつつある、時の流れが感じられます。
    また、孝蔵の弟子たちが成長した姿を見せてくれたことも嬉しい。
    亘とあの亮介が名を成し遂げても、孝蔵への感謝の想いを
    忘れずにいることは、素晴らしいと思いました。
    一子の、心に響く言葉があちこちに散りばめているのも良い。
    万里も以前と比べて、人の話を聞き、慎重に判断するように
    なりました。あとは調理師試験がどうなるかだね。
    それと、宇佐美姉弟と鯖サンドの関係も、気になるところです。

  • シリーズ第六弾

    時は平成から令和へ 
    今回のメインは、万里君を創作料理店にスカウト!?
    断られた腹いせに、はじめ食堂がネット上でないこと、ないことの誹謗中傷を受けることに

    常連さんやご新規さんも着実に増やし、和気藹々のこじんまりした安定の家族経営の店がどうしてこんな理不尽な目にと納得がいかない二三に対して一子は穏やかにしかし、力強く言い放つ

    「災難は突然に何の理由もなく空から降ってくるもんだ
    だから災難に遭った時は、原因を考えちゃダメ。『どうして私がこんな目に?』なんて考えても時間の無駄。元々理由なんかないんだから。そして、1番いけないのは自分に原因を求めること。『私が悪かったからこんなことになった』なんて絶対にいけません。雨に降られたのはひとのせいじゃなくて、前が降ったからです。人は悪くありません」

    夫や息子に先立たれ、艱難辛苦を舐め尽くしてきた一子ならではの人生訓

    ついついどうしてこんなことが起こったのだろう?と理由を探り、原因は自分に?と考える癖がある私
    大いに励まされた



  • 万里に引き抜きの話?!
    つい、押し寿司に力を込めてしまう二三の姿にほっこりした。
    親子丼にはそれぞれの思い出があるんだな。思い出に勝る味はなかなかないよねぇ。

  • シリーズ6。
    今回もほっこりと心温まる作品でした。
    最後にワンポイントアドバイス付きのレシピが載っていて作りたくなりました。
    万里くんのお料理も好きだけど、
    私は昔からある一子さんの料理が好みかもしれません。
    素敵な常連さんがどんどん増えていって、
    今後もはじめ食堂に期待です!

  • 裏のある引き抜き、SNSに酷い書き込み等々、胸がギュッ(>_<")となる出来事が起こるけれど、一子さんが居ると心強い(^^)新しい仲間も増えたけれど、パン屋さんとバーのマスターはそのままで…(^^;)ソットシテ さて、今回も美味しそうなものばかり( ̄¬ ̄)何を作ろうかしら?

  • 山口恵以子さん。今作もいつものメンバーの安定した色んな事が起きるそして解決する味の沁みたホカホカランチですね。パン屋の兄弟にバーのマスターに、こうなるだろうなとは思っていたがお墓仕舞いに叔父さんに店を乗っ取られたにしんみりと幕引きですね、というか随分とあっさり、月曜日に鉢合わせしない様にこれから来るのだろうし、なんだろうね。万里の引き抜きに解決に やっぱり二三と一子の何もしないで助言する姿勢に受け継いだ意思が本当に大事だと それに気づいた万里は偉い。一 シェフの弟子だって事
    と語り掛ける様に書いてみたよ、やっぱり畠山と山口恵以子の独演会は忘れられない

  • 万里くんが食堂を離れなくてよかったー!
    というか酷い詐欺に引っ掛からなくてよかった。

    蒸し生春巻き、食べてみたいー。
    あいかわらず料理がおいしそうで、人情が効いてて温まるー。

    災難に対する一子さんの言葉に衝撃をうけ、救われた。災難は空から降ってくる。

  • 一子おばあちゃんの
    「でもね、あたし、何となく思うのよ。 災難は空から降ってくるもんだって」
    「突然に、何の理由もなく、ドーンとね」
    「理不尽よね?でも、だから災難だと思うのよ。何も悪いことしてないのに、ひどい目に遭わなきゃならないんだもの」
    「だから災難に遭ったときは、原因を考えちゃダメ。 「どうして私がこんな目に?」 なん て考えても時間の無駄。元々理由なんかないんだから。そして、一番いけないのは自分に 原因を求めること。「私が悪かったからこんなことになった」なんて、絶対にいけません。 災難は空から降ってくるんです。雨に降られたのは人のせいじゃなくて、雨が降ったから です。人は悪くありません」

    この
    一子さんの力強い言葉をここに残しておきます。
    そんな時の自分に向けて、
    そしてその時必要な誰かの心にとどきますように。

    • 松子さん
      やすこ、すごくすごく素敵なレビューだね!!
      やすこの感動と優しさがまっすぐに伝わってきて涙が出ちゃう( ; ; )
      みーんなに、
      この言葉...
      やすこ、すごくすごく素敵なレビューだね!!
      やすこの感動と優しさがまっすぐに伝わってきて涙が出ちゃう( ; ; )
      みーんなに、
      この言葉が届きますようにっ!
      2022/10/08
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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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