トップリーグ(2)アフターアワーズ (ハルキ文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 188
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (455ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442794

感想・レビュー・書評

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  • 相場英雄『トップリーグ(2)アフターアワーズ』ハルキ文庫。

    政界ミステリー小説シリーズ第2弾。タイトルの『トップリーグ』とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者を指す。

    現実の政界を巡る疑惑とフィクションとが見事にリンクし、非常に面白い。前作で決着したと思われた昭和の大疑獄事件を巡り、本作では全く予想外の展開をみせる。

    大和新聞の松岡直樹は官房長官のトップリーグに登り詰め、史上最年少で特別編集委員となる。一方の週刊新時代の酒井祐治はあの事件後に引退し、京都で小さな学習塾を開いていた。

    新たにトップリーグを目指す若手女性新聞記者・灰原美樹。酒井と共に松岡への復讐を目論む週刊新時代の女性記者・大畑康恵。昭和の大疑獄事件の闇へと足を踏み入れる記者たち……いよいよ明かされるクラスター事件の真相……

    本体価格760円
    ★★★★★

  • 先月読んだ「トップリーグ」に続きがあるとは知りませんでした。「トップリーグ」が不完全燃焼な終わり方で、がっかりしていたのが「トップリーグ2」で凄い展開になって予想を上回る興奮と満足感で読み終えることができました。
    前作から5年後の設定になっており、酒井と大畑を裏切った形で政界疑獄事件を記事にしなかった松岡は、総理番のトップリーグ記者となり、新聞社の特別編集委員に出世していた。一方命を取り止めた酒井は週刊誌記者を辞め、京都で小学生相手の塾をやっていた。
    裏切った松岡を許さない大畑は復讐に燃え、松岡の新聞社に入社した大学の後輩、灰原美樹を取り込み、政界の暗部に食い込み暗部を暴き、松岡の失脚を狙う。
    話はどんどん複雑に絡んでいき、若くして亡くなった松岡の父親が大物政治家の秘書をしていたことが判り、同じ政治家の先輩秘書が現在の官房長官。そして死亡原因が交通事故で処理されていたのが殺人の疑惑が出てくる。
    松岡は政界と対峙することを決心し、再度酒井と大畑と組む。
    今度も現在の政界そのままの人物をモデルにしたと思わせる登場人物と松岡のせめぎ合いが面白い。今回は前作と違って結末にスッキリ満足感を得られた。

  • 読み進めるにつれて、前作の記憶が蘇る。尻すぼみで終わった前作の伏線をしっかり回収した。できればもう少し早く今作が出てくれると記憶が新しいうちにより一層楽しめた。完結するのは勿体無い。続編に期待!

  • 読んでいて、相場さんダイジョブ?狙われない?と思ってたけど、終盤しっかり小説になって楽しませてもらいましたw

  • ペンは剣より強しとはいうけれども、今回は読後感が相場さんの作品しては爽快だった。
    (もっともジャーナリストを持ち上げすぎだろと思った気はするけれども)

    筆者が願いをこめって最後の下り(記者クラブ制やトップリーグ、番記者みたいな制度がなくなった)を書いているんだろうけど、果たしてそんな日が日本に来るのであろうか。裏取引ではなく、正々堂々と職務と権限に基づき政治家が行動する日が来てほしい。無論公務員もメディアも。

  • ドラマ化と同時にしれっと発売された感が否めない「トップリーグ」の続編。
    いきなり文庫で発売されたのと、前作の終わり方が非常に残念だったので、発売から読むまで少し時間がかかった。
    その結果…
    公式なあらすじでも、レビューでも見受けることが出来なかったのだが、前作と今作の間に「KID」の話があるようで、「KID」を先に読んでいたので、大畑の成長、それから大畑と阪との関係がより良く分かった分、さらに面白さも増した。
    前作から5年。
    前作で刺された酒井は京都で学習塾を開いていた。
    そこに現れた、パワーアップした大畑。
    5年前に酒井を裏切って、出世の階段を順調に上がっている大和新聞の松岡に復讐しようと持ち掛ける。
    一方、大和新聞では社会部でスクープを連発して、政治部へ異動して来た女性記者・灰原が不穏な動きを見せる。
    前作の終わり方には、同じように不満を持った人がたくさんいたみたいだが、私も次作での逆転劇を祈っていたが、まさしく今作で完成した形。
    前作からの伏線がきちんと回収されていたし、複雑に巡らされた過去からの思惑も見事に収まり、2作読み終わって、納得。
    前作で酷評して、申し訳なく思った。
    そして、このレビューを見た方に一言。
    「KID」の読むと、さらに面白い!

  • 前作のモヤモヤをスカッと決着させた本作。前半は少々冗長だが、450頁にも及ぶ紙面をあっという間に捲らせるスピード感が中盤以降に出てきて一気読み。ただ、記者を美化し過ぎている点は...。記者はこうあって欲しいという著者の思いではあるのだろうが...。国民一人ひとりが政治をどう考えるかにかかっているように思う。

  • 大和新聞の政治部で、官房長官のトップリーグとして活躍し、史上最年少で特別編集委員となり、順風満帆な人生を謳歌する男と、大手出版社の週刊誌で立て続けにスクープを連発していた男、5年前のある出来事で、二人の道は大きく異なることに。昭和、平成、令和と時代が変わるなか、深い闇は綿々と続いている。5年前に掘り起こした一大疑獄事件がここまで深いとは・・・。
    驚愕のラストに、開いた口も(^^)

  • トップリーグを読んで、阪/菅義偉の手法があからさまに
    明らかになった。
    続編のトップリーグ②は、その後に松岡がトップリーグとなり、
    酒井が、京都で塾の先生になっているところから始まる。
    松岡は、郷里に戻って、松岡の父親のことを知ることになる。
    松岡の父親は、政治家の私設秘書であり、
    その時の同僚が、阪だった。それは、クラスター事件の収賄のお金を
    清廉潔白な森山議員ももらっていて、もみ消そうとした。
    松岡の父親は、それを告発しようとして、自動車事故を装って、
    殺されることとなった。そのことを知った松岡は、
    阪の企んでいる仕掛けを全面的に告発することだった。
    上司の阿久津専務の所業も暴かれることになる。
    マスコミの中で果たす役割を、物語として実現する。

    長期政権を続ける芦原総理そして嫁の淑恵の奔放さと
    極東重工、極東商事が、戦闘機のエンジンを製作することを
    斡旋するという疑獄だけど、まぁ。実際エンジンが、
    日本の企業では 作らせてもらえない状況にあるから
    余計 フィクションとして成り立つのかもしれない。

    とにかく 菅義偉の存在感から、生まれた作品で、
    このような作品が生まれるのは、嬉しい限りだ。

  • 現政権に対する挑戦と思わずにはいられない内容。そして現在のマスメディアに向けたアンチテーゼなのではなかろうか。1作目よりかなり骨太になっており、最初から最後まで満足できた。記者たちには自分が日本を動かしてるなどとは絶対に思って欲しくない。エピローグにあることは実際にやっていただきい。

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著者プロフィール

相場 英雄(あいば ひでお)
1967年新潟県生まれ。89年に時事通信社に入社。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。
12年『震える牛』が話題となりベストセラーに。13年『血の轍』で第26回山本周五郎賞候補、および第16回大藪春彦賞候補。16年『ガラパゴス』が、17年『不発弾』が山本周五郎賞候補となる。

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