冬晴れの花嫁 くらまし屋稼業 (時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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本棚登録 : 88
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442800

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第5弾。
    今回くらますのは、江戸幕府の権力者、天下の老中・松平武元。
    「たった一日だけ姿をくらましたい」
    老中たっての願いを叶えるため、くらまし屋が立ち上がる。

    それにしても今回の依頼人はくらまし屋史上最も厄介な御仁なのかもしれない。
    常に大勢の家臣に見守られていて、付け入る隙もない。
    けれどくらまし屋にかかると、権力や地位等関係ない。
    依頼人を分け隔てなく扱い、ベストを尽くすプロ意識には感心しきりだった。
    勘の冴える道中同心・篠崎瀬兵衛や「虚」一味を相手に、老中の果たせなかった人生との決別のため勤めを全うする。
    赤也や七瀬の過去も明るみになったし、今後もますます目が離せない。

    『ぼろ鳶』リンクはまさかのあのお方。
    若い頃からやはり冴えてる。
    この後順調にご出世されたんだね、納得。
    そしてまたまたこの終わ方。
    読者の心を翻弄して、小出しにするなんて…もう。

  • <くらまし屋稼業>シリーズ第五作。

    シリーズが進むに連れ、話もスケールアップしていく。
    今回の依頼人はなんと、老中・松平武元。それも一日だけ姿を晦まして欲しいという。
    『くらまし屋七箇条』のその七、『捨てた一生を取り戻そうとせぬこと』、つまり一度晦ました後は元の生活に戻ることは出来ないというのがくらまし屋に依頼するときの決まりなのだが、老中の願いは一日だけ姿を晦まし、再び元の生活に戻るというものなので、その決まりに反する。

    だが老中の話を聞いていれば叶えたくなる人情もくすぐられるし、結局平九郎は老中が老中であるために『かつて捨てた一生』を『取り戻そうとせぬこと』と解釈して引き受けることにする。
    しかし老中がたとえ一日とは言え、フリーになってしまうということは、老中の足元を掬う者、命を狙う者にとっては絶好のチャンス。
    謎の集団『虚』、御庭番、道中奉行などなど、様々な者たちの間隙を突いてどうやって老中を晦ますのか。

    久しぶりにスケールの大きな晦まし工作を見られて楽しかった。やはりくらまし屋はこうでなくては。
    『虚』側の目的も段々と明らかになってきたようだが、今回は平九郎とのガチンコ勝負は決着着かず。次回への持ち越しということか。
    そして前作の赤也に続き、七瀬の正体も明らかに。只者ではないとは思っていたが、なんと平九郎以上の身分だった。もちろん今はくらまし屋だが。

    『虚』との対決に備えて、平九郎と共同戦線も出来てきた。
    最後は前作に引き続き『虚』の惣一郎とあの人との交流も描かれる。
    どういう結末になるのか楽しみだ。

    他のレビュアーさんのレビューを読むと、作家さんの他のシリーズとのリンクもあるようだ。そちらも読んでみなくては。

    • fukuさん
      やまさん

      そうですね。私はまず、リンクしている他のシリーズを少しずつ読んでいきたいと思っています。
      やまさん

      そうですね。私はまず、リンクしている他のシリーズを少しずつ読んでいきたいと思っています。
      2019/11/29
    • やまさん
      fukuさん
      こんにちは。
      今村翔吾さんの「花唄の頃へ くらまし屋稼業」 (時代小説文庫)が、2020/2/5に出版されています。
      私...
      fukuさん
      こんにちは。
      今村翔吾さんの「花唄の頃へ くらまし屋稼業」 (時代小説文庫)が、2020/2/5に出版されています。
      私は、図書館に予約してあるのですがまだ来ません。
      くるのが楽しみです。
      やま
      https://www.amazon.co.jp/%E8%8A%B1%E5%94%84%E3%81%AE%E9%A0%83%E3%81%B8-%E3%81%8F%E3%82%89%E3%81%BE%E3%81%97%E5%B1%8B%E7%A8%BC%E6%A5%AD-%E6%99%82%E4%BB%A3%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%BB%8A%E6%9D%91%E7%BF%94%E5%90%BE/dp/475844319X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%BB%8A%E6%9D%91%E7%BF%94%E5%90%BE&qid=1581218992&sr=8-1
      2020/02/09
    • fukuさん
      やまさん
      こちらも続編出たんですね。
      こちらの図書館は入荷が遅いので、いつになるかは分かりませんが、読んでみたいと思います。
      やまさん
      こちらも続編出たんですね。
      こちらの図書館は入荷が遅いので、いつになるかは分かりませんが、読んでみたいと思います。
      2020/02/09
  • 冬晴れの花嫁 ー くらまし屋稼業シリーズの5作目
    2019.08発行。字の大きさは…小。

    老中・松平武元を1日だけ姿を晦ませる依頼を引き受ける。くらまし屋、道中奉行同心・篠崎瀬兵衛、虚の鉄漿(おはぐろ)阿久多と初谷男吏の3つ巴の戦いとなる。武元と娘との話で涙が出て来た(涙)。
    御庭番頭・曽和一鉄とくらまし屋が共闘する事となる。
    北の寒い集落に初音と娘が出て来た、もしかすると平九郎の探している人ではないのか。

    次回が楽しみです。

  •  今回のくらましの依頼主は、老中。老中の命を懸けた思いをかなえることができるのか、くらまし屋シリーズ第5弾。

     今回のくらまし屋のミッションは、今まで以上にスケールが大きくなり、闇の集団やお庭番、道中奉行に凄腕の殺し屋まで一癖も二癖もある人物たちが次々と登場し、いやが応にも物語が盛り上がっていく展開でした。

     時代劇のあらゆる醍醐味が詰まっている中に、人を思う心の強さも描かれていて、クライマックスでは涙を禁じえませんでした。

     同作者の「羽州ぼろ鳶組」シリーズとのつながりも所々に差し込まれ、そちらの楽しみも味わうことができました。

     次巻も目が離せない展開です。

  • くらまし屋の掟がちょいちょい曖昧になってきてるのは気になりますが、今回は相手が相手なので仕方ないかな。七瀬や赤也の過去もまた切ない。そして、前回同様、最後にぶっ込んでくるの、ものすごーく続きが待ち遠しくなるのでやめてほしい(笑)ぼろ鳶からのチラッと出演も健在。どの作品でも仲間になる人達の心根が気持ち良いです♪

  • とうとう老中!
    敵味方が入り乱れて1日だけの「くらまし」。手が込んでておもしろかった❗
    だんだん平さんの奥さんが近づいてきてるぞ

  • えーっ、掟って、掟って!!
    こんな簡単に???そうなの?
    と思っちゃったよ。

    でも、花嫁と会話するところで
    「ぐぐぐぐぅ」っと心を掴まれた。

    もはや3人だけの話ではなくなっていく。

    さぁさぁ、次はどうなるの?と
    やっぱり気になるのよねぇ。
    うまいなぁ・・・

    こういう時代劇のドラマ、見たいけどなぁ。

  • 2020.5.8-300

  •  2019-09-21

  • どうやって晦ますんだろう!と
    今回は仕掛けにドキドキ!
    相変わらず爽快⭐︎
    たった一度の我儘を為せた所は
    胸がいっぱいになりました。
    今回も期待を裏切らなかったです。
    次巻も楽しみ♩

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著者プロフィール

今村 翔吾(いまむら しょうご)
1984年、京都府生まれの時代小説作家。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て専業作家となる。
2016年、『蹴れ、彦五郎』で第十九回伊豆文学賞の小説・随筆・紀行文部門最優秀賞、2016年『狐の城』で第二十三回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞をそれぞれ受賞。2017年『火喰鳥』が単行本デビュー作となり、啓文堂書店時代小説文庫大賞を受賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズとして代表作となる。2018年「童神」で第十回角川春樹小説賞を受賞し、『童の神』と改題されて単行本発刊。同作が第8回本屋が選ぶ時代小説大賞候補となると同時に、第160回直木賞の候補に。

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