- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758443234
作品紹介・あらすじ
「うちのカレー」には、人それぞれの大切な想いがつまっている──
近所の猫に手をひっかかれた二三の手は、パンパンに膨れ上がってしまい……(「うちのカレー」)。
調理師試験が近づき、万里は、なんと三人から湯島天神のお守りをもらったが……(「漬丼の誓い」)など、
佃「はじめ食堂」を舞台にした、笑って泣いての人情小説。カレーの他にも、焼き魚、牛丼、ハンバーグなど、
なつかしく、ほっとする料理の数々と温かな心遣いが、あなたをお待ちしています。
続々重版の大人気シリーズ、第七弾。(巻末に著者のレシピ付き)
感想・レビュー・書評
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食堂のおばちゃん シリーズ第7弾。
今回もほっこり。。
今回のイベントは「調理師免許」、「和解」。
残るは8巻だけ??
続けて読みます。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出だしの介護の話はさすが、いつでも母とを書いてくれた山口恵以子さんだなと もうほぼ実体験で浦安なんかの地名出て来るから。魚政の免許返納する話は実際問題になってて解決する難しさと解決方法は一つじゃない所が 最後に事故に遭い、反対した息子が責めずに肯定して解決する場合がうなずいた。要のズバッと言う物言いも好きかも。メイとおじいちゃんの見えない壁が消えたことも良い。OL3人組から始まる一連の常連さん登場は安定してるってこと。味わいが出て来たし、味わってます。
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食堂のおばちゃんシリー7冊目。
姑の一子と嫁の二三が切り盛りする、はじめ食堂。
真夏の8月から12月まで、万里の調理師試験を挟んでの美味しい話。
第一話 うちのカレー・・・猫に引っかかれて手が腫れ上がって
しまった、二三。はなが紹介した山下医師の手当と万里が
連れてきた助っ人は繋がる縁の証。健康の有難さも知る。
第二話 ぶっかけ素麺で行こう!・・・自動車免許を巡っての、
山手と息子の不和。ところが息子は足を挫いてしまう。
張り切る山手だが・・・人は年齢じゃない。季節は暦じゃない。
第三話 漬丼の誓い・・・3つの湯島天神のお守りが万里の試験を
後押ししてくれる。会場へ向かう電車で起こった事件。
昔の万里ではない、勇気の出し方は大人の対応。
第四話 豚汁を止めるな!・・・ダンスの中条先生が事故で骨折。
メイがとった行動は、祖父への家族愛溢れるものだった。
中条が気づいた味噌汁の味。そして、万里の試験合格!
第五話 危険なモンブラン・・・万里の合格祝いは「風鈴」で。
メイと中条、時間ときっかけは隔てた確執を取り払った。
数日後、試験の日の事件の男が店に。人の繋がりは妙味。
<巻末>食堂のおばちゃんのワンポイントアドバイス・・・レシピ。
優しい心遣いが味付けになる大衆食堂での、人情話短編集。
性的少数者。訪問医療と在宅医療。高齢者の自動車事故と免許返納。
コレステロール値とダイエット等々、令和の時代の始まりの
話題があちこちに散りばめられています。
特に老いの話は「はじめ食堂」の二人や常連客にも迫る問題だな。
でも味の想い出と記憶は愛おしいもの。
物語のあちこちに登場した、カレー談義や懐かしいお袋の味、
生海苔の佃煮(これ絶品!冬の楽しみです)等は、楽しめました。
「どんな料理を作っても、その作り手のひと工夫が加われば、
“はじめ食堂風”オリジナル料理となる。」
それを実践する万里が調理師試験に合格して、本当に良かったです。 -
うちのカレーか。思い出のカレーに合わせるためにあえてのカレールーという気遣いがうれしいな。万里、調理師免許取得、おめでとう。そのでの出会いもこれから生きてくるのかな。食べに来てくれてよかったね。
”~止めるな”って、カメトメ系? -
「食堂のおばちゃん」シリーズ第7弾。
ピリピリするような事件も起きず、謎解き要素も少ない。
しかし、気がかりが一つ二つ回収されて、それは日常の小さな幸せである。
どのように“老い”と向き合うか、というお話がメインだった気がする。
迷惑な老人になったらいいことは一つもない。
親の老いとどう向き合うか。
自分の老いをどう受け入れるか。
心残りをそのままにしないこと…など。
親を見送った作者の体験から来るものや、日々の中で考えることが作品になっているのだろう。
第一話 うちのカレー
第二話 ぶっかけ素麵で行こう!
第三話 漬け丼の誓い
第四話 豚汁を止めるな!
第五話 危険なモンブラン
カレールウは、カレーを国民食までにした日本の偉大な発明品。
日本人はみんな「うちのカレー」が大好き! -
このシリーズを1巻から読み進めてきて7巻まできた
その時々の時代背景が描かれているので懐かしい
今回は平成から令和に年号が変わった2019年のはじめ食堂
誰にも否応なく訪れる「老い」が随所に出てきた
桃田はなちゃんのおばあちゃんの在宅介護の問題、
ご常連の山手さん、免許返納をめぐっての息子との諍い
ダンスの中条先生と孫の皐との関係の修復
みんなが自分のことのように親身に考えていた
家族以外にもこんな仲間に囲まれていたら、老いることに抗わず受け入れられる気がする
そして、自分が年齢を重ねるに従って懐かしく思い出されるおかあさんの味についても各自がいろんなお母さんの味を披露していた
私の場合は何だろうと昔を思い出し、それと同時にこの先、娘は私のどんな料理を懐かしく思い出してくれるだろうと思った
亡くなった悲しみや寂しさ以外の懐かしさや楽しい思い出がいっぱいよみがえるような料理を思い起こしてくれるといいなと思う
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カロリーもコレステロールも気にしないで
いただきたいメニューの数々。
うーん、美味しそう!
レシピもあるけど、誰かに作ってもらうのが好きぃ、だな。
メイちゃんとおじいちゃんが心通ってよかった。
温かい人の作る料理は心に温かくて美味しい。
もうシリーズも7作目。 -
『若い頃には想い出より未来の方がずっと大きく、大切だ。 それがある時を境に想い出の量が未来を上回ってしまう。 その時がいつだったか覚えていないが、その時を迎えて初めて、人は想い出の大切さを実感するのだと分るようになった。』
と、ふみさんの台詞。
そうなの?そうなの?!と読みながら、
なんだか私は今、その境目にいるような気がします。
どちらも大切にしよう、うん。-
やすこ、おつかれさま(^^)
ふみさんの言葉、人生の大先輩の言葉だねぇ。
すごいなぁ(´∀`*)
思い出って大切だけど、どうして大切なの...やすこ、おつかれさま(^^)
ふみさんの言葉、人生の大先輩の言葉だねぇ。
すごいなぁ(´∀`*)
思い出って大切だけど、どうして大切なのかは言葉に出来なかったから、ふみさんの言葉がストンって入ってきた!
大切なことを教えてくれてありがとう(^^)
うん!どちらも大切にしよう!2022/10/14
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コロナ禍でちょっと殺伐としている今、この方のこのシリーズを読むと心底ほっとする。
読んでいると、今日のメニューの中でどれを選ぼうか迷う私がはじめ食堂のテーブルに座っている気になる。
実際は私の口には入っていないお料理たちだけれど、「美味しい幸せ気分」は間違いなくお腹に収まりました~。
山口恵以子さん、いつもありがとう。 -
はじめ食堂の片隅で、常連の皆さんの会話を聞きながら、晩ご飯を食べている気分で楽しい。「えっ」と声が出てしまうほど、楽しい。読み終わってご馳走様、と言いたくなる温かさがある。カレーチャーハンを作ろうかドライカレーを作ろうか悩んでしまう。