あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇 (時代小説文庫)
- 角川春樹事務所 (2022年2月15日発売)
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感想 : 205件
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784758444613
作品紹介・あらすじ
浅草田原町に「五鈴屋江戸本店」を開いて十年。
藍染め浴衣地でその名を江戸中に知られる五鈴屋ではあるが、
再び呉服も扱えるようになりたい、というのが主従の願いであった。
仲間の協力を得て道筋が見えてきたものの、決して容易くはない。
因縁の相手、幕府、そして思いがけない現象。
しかし、帆を上げて大海を目指す、という固い決心のもと、
幸と奉公人、そして仲間たちは、知恵を絞って様々な困難を乗り越えて行く。
源流から始まった商いの流れに乗り、いよいよ出帆の刻を迎えるシリーズ第十二弾!!
感想・レビュー・書評
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やめられないとまらない♪あきない世傳♪
…シリーズもあと1巻を残すのみ。
このシリーズで、いろいろなことを教わりました。
仕事におけるチームの在り方、そのリーダーの意識とは?とか、接客する上でのお客様に対する気持ちの持ち様など。とても参考になりました。
さらに江戸時代とは、このように女性にとっては生きづらかったのかと、またこんなにも日本人には暦が日常生活に大事だったのかと。発見もいっぱいでした。
鳥が沢山でてきましたね。鳴き声も面白く江戸らしく。
歴史の先生がよく言っていた「過去があるから今がある。だから過去を学ぶことは大事なのだ」と。過去を振り返ることには意味があるのですね。昔は嫌いだった歴史物。今頃から歴史に興味を持っても、間に合うかしら…。
……あっ!しまった!!
こういうの最終巻のレビューに書けばよかったんだ!
卒業式前日の卒業生気分で書いちゃったよ~!
そう、レビューは深夜に書いてはいけません。
最終巻どうなる?!(レビューも含め)
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自分たちが生きる「今」が、幸や菊栄が望んだ「未来」にどこまで近づけているのかな?
そんなことを思いました
女性であることが自分が好きなことで身を立てること、言ってみれば自分の夢を追うことに立ちはだかる最初のそして最大の壁であった時代に、後に続く者たちのためにも、そしてまず何より自分の夢のために少しでも穴を開けようとした女性たちの物語でもありました
え?フィクションでしょって?
お前もう小説読むなこのバカちんが!ヽ(`Д´#)ノ
もちろん実際には幸や菊栄なんて人はいなかったでしょう
しかし幸や菊栄の「ような」人はたくさんいたに違わないのです
最初の問に戻ります
「今」は?
まだまだ合格点には程遠い気がします
そして合格点に程遠いから高田郁さんはこの物語を書いたのではと思うのです
むしろ壁は増えている気もします
壁のひとつひとつはさすがに江戸時代から比べたら多少は低くなってるのかもしれませんが、壁の種類はめちゃくちゃ増えてる気がします
ひたむきに頑張っている
幸や菊栄、お竹どんに歌扇に、もちろん結にも
なんか申し訳ない
こんな「今」で申し訳ない
お梅どん?
お梅どんはお梅どんなんでだいじょうぶじゃね? -
ただ金銀が町人の氏系図になるぞかし
ーーー井原西鶴著「日本永代蔵」より
「購入」
江戸は浅草田原町に店を開いて10年。藍染め浴衣地でその名を江戸中に知られる五鈴屋江戸本店の店主、幸は、真摯な客への対応と知恵で急速に顧客が増え、今のままでいいのか戸惑っている。その時に
吉原の女芸者「歌扇」が言ったことから五鈴屋江戸本店の今後の方針を暗示された。それは、「暑さ寒さから身を守り、そのひとらしくあるためのものだ、と」。慎ましい太物(木綿物)でも、贅を尽くした呉服(絹織物)でも、そのひとらしくあるための一反を提供できればいい、それに優るものはないと、幸は心に決める。
吉原の芸者は男ですが遊郭「扇屋」の歌扇は、遊女の年季が明けても吉原に残り女芸者として三味線と唄、そして踊りにと芸で生きて行くことにこだわります。その歌扇に幸は、吉原で行われる衣装競べに出てくれるように頼みます。衣装競べには、同じ扇屋の一番の売れっ子の花魁「花扇」を宿敵の日本橋音羽屋などが出ます。
【読後】
次作でこの物語も完結です。華やかさを競う吉原の衣装競べに美形の売れっ子の花魁でなく、売れなく辛抱して年季が開けるのを待っていた、地味な元遊女の花扇で衣装競べに臨む幸が楽しみで仕方がありません。知恵を絞り生き抜いてきた幸を応援しています。頑張れ幸‼
字が小さいので、ひとつの章を読んでは目を休め、11章を読み終りました。次作が最後と思うと、もっともッと幸の活躍を見ていたい私には、寂しさが湧いてきますが。どんな終わり方にするのか次作が楽しみです。
読み終って帯を見てホッコリ。
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出帆(しゅっぱん)篇 ー あきない世傳 金と銀シリーズの12作目
2022.02発行。字の大きさは…小。2022.10.05~07読了。★★★★☆
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江戸に店を構えて10年が経ちました。
9歳で奉公に上がった幸も40歳に…
タイトル出帆篇の名のとうりに呉服商いの夢が叶う今作になっております!
幸と奉公人との絆は更に強固になり、今までに築いてきた信頼できる仲間達も増えてきました。
もうすぐ終わってしまう…
早く読みたい…けど読みたくない…
次巻ラスト大海篇でどんな結末で終わるのか
楽しみだけど悲しいだす(/ _ ; )
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2023/09/05
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2023/09/05
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2023/09/05
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前作が良かったので発売を楽しみにしていたが、もしやと思って本屋に行ったら発売日前にも関わらず売っていたので購入して即読了。
念願の呉服商いに漕ぎ着けるまでが長かった。仲間内に風邪が出て寄合が延期。やっと寄合で決まって申請したら長期間待たされ、更に莫大な冥加金に仲間がびびってしまう。なんとか元夫の知恵も借り、ウルトラCを捻り出す。流石の知恵で新しい売り方を編み出し、新しい客も増えてくるのに、やっぱり立ち塞がるのが宿敵の因縁のあの店。山あり谷ありで気を持たせるが、何とか好転に導く。
最後は奇想天外な展開で次回に結びつけた。半年毎に発売しているので次回8月が楽しみだ。 -
シリーズ12
9歳で呉服商「五鈴屋」に奉公した幸は、40歳となり、12月14日、赤穂義士所縁の日に浅草田原町に店を開いて、ちょうど10年。
「買うての幸い、売っての幸せ」を基とした商いは、次第に江戸の人々を魅了して行った。
小紋染を町人のものとし
鉢巻用に江戸紫の小紋染の切り売り
帯結び指南
反物の裁ち方指南
湯帷子を浴衣に転じ
相撲力士と揃いの浴衣の売り出し
買い手目線の誠実な姿勢を貫いて、押しも押されもせぬ店へと成長した。
太物組合仲間の協力も得て、ようやく「呉服太物」共に扱えるようになる。
知恵を絞り出した「呉服切手」も、因縁の相手、日本橋音羽屋に真似られたりはするものの、音羽屋に陰りが見え始めている。
次回は、吉原の衣裳比べ。
女芸者「歌扇」に着せる衣裳で、吉原に乗り込むとか。
どんな衣裳になるやら、楽しみである。 -
十三巻を読み終わった後に十二をレヴューしてないことに
気が付きましたよ。
相撲界、歌舞伎界とつながりも強くなり
太物呉服を取り扱う大店への道を駆けあがる。
衣装比べの描写が美しいね。
歌扇さんの小粋な衣装が見てみたい。
そこまでやったら小唄も歌ってくれたら
よかったのにっていうくらい。
今回も楽しめました。 -
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続きが気になりすぎて図書館をはしごして借りてきました。とうとう十二巻。次が本編ラストなんて…先へ先へと気持ちは急くけれど終わってしまうのは本当に寂しい。
五十鈴屋の面々の商売に対する姿勢と幸に対する想いが胸に沁みる。
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幸せな数ヶ月が間もなく終わる。ここまで「次は何を読もう?」と迷うことのない日々でした。何を読むか迷うことも幸せな時間だけど、選ぶべき本が決まってるという安定した気持ちも楽しかった。最後はどうなっていくのか、ハッピーエンドになることは間違いないだろうけど、どういう決着をつけてくれるのか…。
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物事が順調に進めば進むほど、大丈夫かな?という漠然とした不安が過ぎるもの。
本作も十二巻まできて、"幸”をはじめとする五鈴屋の奉公人たちもそれなりに年齢を重ね、それぞれに経験と知恵を積み重ねてきてもなお、商いの真の有り様を自らに問い続けていきます。富める人にも、倹しく暮らしている人にも、同じように幸せを届けることのできる、在るべき店の姿とは…。
次の最終巻だけでなく、先ごろ制作が発表されたドラマの3rdシーズンでどのように描かれるのか、どちらもとても楽しみです。
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2022年2月ハルキ文庫刊。書き下ろし。シリーズ12作目。一難去ってまた一難。という感じでよく毎回ハラハラが続くものだと感心します。名人芸の域です。吉原の衣装競べの件が楽しみです。面白いお話が続いて行くのが頼もしいです。
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待ってました!
いよいよ呉服商い復活!
まぁ、そんなにすんなりとはいかないとは思ってたけど。
節目節目の行事を大切に、四季を感じて生きてる江戸時代っていいな。
決まり事も多くて窮屈で不便なところもあるけど。
丁寧に噛み締めるようにして読んだけど、すぐ読み終わってしまった。
次がますます楽しみ!あぁまた半年待たされるのかぁ。
それにしても江戸に出てきてもう12年、幸も40歳かぁ! -
店主と奉公人の想いが一致する美しさを感じます。衣装比べに花魁ではなく芸人を選び、すかさずお願いしますという奉公人の姿に涙がでます。幸は単に商いの工夫だけでなく人を育てる才能もあったんだと気付かされます。何故にこのように惹きつけるのか?深く学ぶこと、自ら先頭に立ちつつ、任せることは任せること、目先の利益にとらわれず、皆の幸せを望んでいること。他にも色々ある。トップに立つ者はこうありたいという姿を示してくれている。衣装比べも面白い展開になって、きっと五十鈴屋に幸せが持たされるでしょう。大好き度❤️❤️❤️❤️
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高田郁『あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇』ハルキ文庫。
シリーズ第12弾。
長く続く物語もいよいよ終焉の時を迎えるのだろうかと匂わせつつ、次巻に続く。思った程の山場も無く、可も無く、不可も無く。某酷営放送の連続テレビ小説の如く。
浅草に五鈴屋江戸本店を開業して10年となり、再び呉服を扱える道筋が見えて来る。しかし、再び幸の前に立ちはだかる苦難の道程……
本体価格640円
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シリーズ第十二弾。
<五鈴屋江戸本店>も10周年を迎え、シリーズ開始時は少女だった幸も40歳ですと・・時の流れの早さにしみじみします。
さて、“浅草太物仲間”から呉服も扱える“浅草呉服太物仲間”になるべく申請することとなった五鈴屋他、浅草の太物商たちですが、お上が認可をグズついた挙句法外な冥加金を要求してくる始末。五鈴屋は再び呉服商いもできるようになるのでしょうか・・。
今回も一気読みの面白さで、様々な困難(幕府、天候、そしていつもの“あの店”からの妨害・・)を皆で知恵を絞って乗り越えていく様が頼もしいです。
そして五鈴屋の味方が増えている事も嬉しいですね、“浅草(呉服)太物仲間”をはじめ、菊栄さん、力造さん達・・(他多数)、そして惣次さんも。
五鈴屋の真摯な商いが実を結び、飛躍していく様は読んでいてワクワクします。
旗本からの嫁荷の契約を“例のあの店”に横取りされた件も、“日食”の懸念を正直に伝えた誠実さが、結果五鈴屋に“武家の顧客”を増やすことになるのですが、この“客層の変化”が以前からの顧客(庶民)を遠ざけてしまうのでは?という、あらたな悩みになってきている模様です。
そして、ラストは五鈴屋がいよいよ吉原の衣装比べに出る決意をするところで終わるのですが、歌扇さんの帯が転がっていく場面は今後の展開の暗示のようでゾクゾクしました。あー、早く続きが読みたいですね~。
著者プロフィール
髙田郁の作品

この本、不思議にさらさら読めるんですよ!そしてやめられない。沼ですね。
あ...
この本、不思議にさらさら読めるんですよ!そしてやめられない。沼ですね。
あひるさんも是非「あきない」の世界へ〜(^^)