『カムイ伝』のすゝめ 部落史の視点から

  • 解放出版社 (1997年5月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784759251210

感想・レビュー・書評

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  • 『カムイ伝』を読んだわけではないのに、この本を読むだけで『カムイ伝』の魅力や作品のすばらしさが素直に伝わってくる1冊。
    やはり中尾健次先生は、わたしが尊敬してやまない魅力的な大先輩(同じ社会科教員という視点で…)だなとしみじみ思いつつ…

    印象に残ったフレーズを…

    「〈真の連帯〉とは、お互いが束縛されずに生きながらも、その複数の行動が有機的につながり、共通の目標に向かって機能している場合に成立する。ただし、こんな〈理想的〉な関係は、実際にはなかなかありえない。一時的にはありえても、それが継続されることはまれである」(p48)

    「もっともわたし自身は、〈情報〉たるもの、かならず主体の判断を経なければ、〈情報〉に踊らされることになると思っているから、即物的な情報が、そのまま〈正しい〉とはけっして思わない。〈情報〉戦略に利用されるのは、やはり即物的で直接的な、有無を言わせぬ情報だ。
    しかし、だからこそ、〈一方的に伝える〉という意味では、〈視聴覚〉に訴えるほうがあきらかに〈有効〉なのである。
    漫画には〈聴覚〉に訴える要素はないが、〈視覚〉をとおして伝達されるがゆえに、文字よりも直接的である。わたし自身、教材を作るとき、写真や買いが・絵巻物の類をよく利用する。絵巻物などは、歴史的な時代を写した〈漫画〉である。したがって、現代の漫画であっても、それが資料的に〈有効〉であれば、おおいに活用すればよいのである」(p156)

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著者プロフィール

1950年生まれ。元大阪教育大学教授。大阪教育大学卒業後、大阪市内の中学校教員、大阪市教育研究所所員、大阪市教育センター所員を経て、1984年より大阪教育大学勤務。著書に『江戸社会と弾左衛門』(解放出版社 1992)、『弾左衛門―大江戸もう一つの社会』(解放出版社 1994)、『江戸の弾左衛門』(三一書房 1996)、『江戸時代の差別観念』(三一書房 1997)、『江戸の大道芸人』(ちくま文庫 2016)、『部落史50話』(解放出版社 2003)、『映画で学ぶ被差別の歴史』(解放出版社 2006)。共著に、『部落史をどう教えるか 第2版』(解放出版社 1993)、『同和教育への招待』(解放出版社 2000)、『絵本 もうひとつの日本の歴史』(文)(解放出版社 2007)。2012年逝去。

「2018年 『部落問題学習の授業ネタ 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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