ケガレ意識と部落差別を考える

著者 :
  • 解放出版社
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本棚登録 : 23
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759252507

感想・レビュー・書評

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  • 図書館より

    自分の通っていた学校では、部落差別についてあまり詳しくは教えてくれませんでした。そのため部落差別が今でも残っていること自体が最近までいまいち実感がわきませんでした。しかし大学で勉強するにつれ確かにそうした差別は残っていることが分かってきました。

     おもてだって言われることが少なくなった分、そうした差別は深く沈んでいったように思います。そして結局知らないまま、ということになってしまう人もいるのだと思います。

     完璧に差別がなくなればそれでいいのかもしれませんが、現状そういうわけでもありません。そんな中で差別意識を乗り越えるには差別の思想を知る必要があると著者は説きます。

     著者自身、部落の出身者のような記述が端々で見られます。そのためか、著者が部落の起源や民俗学的なケガレ論のそれぞれの批判には著者の思いが込められていて読みごたえがあります。理屈もしっかりとしていて分かりやすかったです。

  • お勉強として図書館でかりました。

  •  硬いテーマですが、ダジャレなど織り交ぜながら、柔らかく書かれています。
     かつて日本では祭祀には牛や馬の生贄が神に捧げられました。その風習は徐々に廃れていきますが、その祭祀を司ったのが穢多と呼ばれる集団であり、かつて「聖なるもの」であった穢多が「ケガレたもの」として社会から排除されていく過程が説明されます。
     聖と賎は同根であり、違いは紙一重、という説は興味深いです。

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著者プロフィール

1949年 奈良県橿原市大久保町に生まれる。
 関西学院大学文学部美学科卒。1975年、奈良市役所をへて、部落解放同盟奈良県連合会に勤務、現在に至る。元、部落解放同盟中央執行委員。現、部落解放同盟奈良県連合会副執行委員長。大阪市立大学Ⅱ部、天理大学非常勤講師。

著作
 1988年『けいはつ――ケガレ意識を考える』(奈良県部落解放研究所)
 1990年『洞村の強制移転――天皇制と部落差別』(解放出版社)
 1996年「粟舎利と蘇民将来の謎――日吉・唐崎のトポスと蛙」(『被差別民の精神世界』明石書店 上野茂編 所収)。
 1999年『ケガレ意識と部落差別を考える』(解放出版社)
 2000年『日本歴史の中の被差別民』(共著、新人物往来社)
 2001年『おとぎの国の部落史話』(三一書房)

「2013年 『鳥から読み解く「日本書紀・神代巻」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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