看護婦が見つめた人間が死ぬということ

著者 : 宮子あずさ
  • 海竜社 (1994年1月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784759303759

看護婦が見つめた人間が死ぬということの感想・レビュー・書評

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  • 死のストーリーを読むことによって生きるということを考えた、一冊。

    小学校の頃だったかに読んだ、「時の輝き」という
    「看護婦さん」が主人公のティーンズ小説を思い出した。
    看護婦の卵の女の子と、骨肉腫におかされてしまった彼女の初恋の人の話で。
    その続編を書いた作者があとがきに書いていたことが印象的だった。
    正確には覚えてないのだけれど、
    「そんな綺麗なものじゃない」、っていう言葉を
    ある読者の方からもらったそう。

    今回のこの本は、逆に、「そんな綺麗じゃない」側面を
    赤裸々に綴っているものだった。
    正直に言うと、もっと「綺麗な話」の本かと
    思っていた私は、少し驚いた。
    病院で命を落とした様々な方たちの、末期のエピソードは
    読んでいて哀しかったり、やるせなかったりするものばかりで、
    死の前にあまりに無力な人間の姿が描かれていた。

    自分の運命に対して、どこまでコントロールが可能なのかは、
    私には分からない。
    努力をすることで実現することも避けられるものも沢山あると
    信じている反面、抗えない運命というものがあるのかもしれないと、
    そう思うのも、また事実。

    だったら、いかに「よく」生きるか、自分が出来るのは
    やっぱりその部分なんだよなぁ、と
    根本的なところに思考は終結して。
    やりたいことの多くが、本気でやろうと思ったら実現可能で、
    良い人たちに囲まれている私は、本当に本当に幸運なのだと思う。
    周りの人を大切にすることと、
    自分のやりたいことを、悔いなくやること。
    ついつい、日々を過ごしていると
    面倒くさくなったり、やる気がない、と甘えてみたり
    そんなことも多々多々ある私なので、
    良い、思考のきっかけになりました。

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